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8月30日(土)「夏休みの宿題」が終わらない [日常]

8月30日(土)   曇り   東京   26.1度   湿度68%

11時、起床。
朝食は、ドライフルーツ入りのパンと野菜ジュース。

昨夜作った「『戸籍の性別変更をした人』の都道府県別人口比(GID特例法施行後10年のデータから)」の数値をチェック。
何カ所か数値訂正。
わざわざ全データをエクセルに入力して検算してくださった方に感謝。

昼食は、熊本とんこつラーメンを作る。
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まあまあだけど、やっぱりとんこつラーメンは辛子高菜がないと物足りない。

一昨日に続き、編集者に「月末までに」と言われている加藤政洋さんとの対談のゲラに手を入れる。
直しが多く、なかなかはかどらない。

ちょっと飽きてきたので、昨日の「日記」を書いてアップ。

夕方、父親から万年筆が届いたとの電話。
嬉しそうだし、声に張りがあり、しゃべり方もしっかりしている。
事故さえなければ、まだもう少し大丈夫そうな感触。
自分が90歳になったとき、とてもこうはいかないだろう。
いや、そもそも90までなんて生きないし。

夕食は今夜も息子と2人。
煮込んでおいた牛すじ肉を卵とじに。
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木耳の炒め煮。
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22時、家猫さん、福岡(祖母の法事)から帰宅。
お疲れさま。

お風呂に入って温まる。
夜中、気合を入れ直して、ゲラの手直し。
あと2頁(全25頁)のところで力尽きる。
ああ、「夏休みの宿題」が終わらない!

就寝、5時。

岐阜市の2図書館の同性愛・性同一性障害本盗難事件は「焚書」か [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

8月30日(土)
市立図書館で盗まれた24冊と、県立図書館で盗まれた36冊は当然重複しているだろうから、「この種の本が読みたい人」の犯行ではないと思う。
逆に「この種の本を公共図書館に置くべきではない(世の中から消したい)と考える人」の犯行である可能性大。
つまり、同性愛・性同一性障害関係書籍の「焚書事件」であり、セクシュアル・マイノリティに対する差別事件と考えるべき。

ちなみに、拙著『女装と日本人』は、そもそもセクシュアル・マイノリティ関連本扱いされないので、被害を免れた可能性大。

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同性愛などテーマの本60冊盗難 岐阜市の2図書館から
岐阜県は29日、いずれも岐阜市にある県図書館と市立図書館で、同性愛や性同一性障害などをテーマにした書籍計60冊が盗まれたと発表した。被害額は計約10万円に上り、両図書館から被害届を受けた県警は窃盗事件として捜査している。
市立図書館によると、27日午後、嘱託司書の女性が2階書庫の棚の一部が空いているのに気づき、同性愛などに関する24冊がなくなっていた。貸し出しの手続きがされていない書籍を持ち出そうとすると警報音が鳴る盗難防止装置は設置されておらず、書庫は受付カウンターから見えにくい場所という。
市立図書館から盗難被害の連絡を受け、県図書館が28~29日に調べたところ、「性問題」に分類されたコーナーから「ホモセクシャルの世界史」や「性同一性障害と法」など36冊がなくなっていることが判明した。警報装置は設置されているが、職員は当時、盗難に気づかなかったという。
県図書館によると、県内にあるほかの公立図書館で同様の被害は確認されていないが、担当者は「これだけまとまった被害は初めて。一刻も早く返却してほしい」と話している。(竹下由佳、伊藤秀樹)
『朝日新聞』2014年8月29日22時40分
http://www.asahi.com/articles/ASG8Y6JQYG8YOHGB00P.html
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同性愛関連書籍60冊が盗難、岐阜の二つの図書館
岐阜県図書館(岐阜市)と岐阜市立図書館は29日、同性愛や性同一性障害に関する書籍計60冊(10万1千円相当)が盗まれる被害に遭っていたと発表した。既に県警に被害届を提出している。
県図書館によると、市立図書館の司書が27日午前、性同一性障害などをテーマとした書籍24冊が書架から無くなっていることに気付いた。報告を受けた県図書館でも28日確認すると、同じテーマの書籍36冊が無くなっていた。
岐阜県内では、この二つの図書館以外では被害は確認されていない。
「msn産経ニュース」2014.8.30 01:02 [窃盗・ひったくり]
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140830/crm14083001020004-n1.htm

8月29日(金)久しぶりに資料(無料求人雑誌)入手 [現代の性(一般)]

8月29日(金)   曇りときどき雨   東京   26.2度   湿度68%
11時半、起床。
シャワーを浴びて髪と身体を洗う。
髪はよくブローして、入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。
13時半、化粧と身支度。
濃紺の地に黄色の小菊模様のチュニック(2分袖)、黒のレギンス(3分)、黒のサンダル、大きな籠バッグ。

14時50分、家を出る。
傘を差すか差さないか微妙な小雨。
駅近くのコンビニに寄って、老父宛の宅急便を出す。
店から出ると「にゃあ」。
あれ?と思って見ると家猫さん。
すれ違いざまに頭を撫でて「いってらっしゃい」。
郵便局に回って、書類を郵送する。

東急東横線で渋谷に出る。
JR渋谷駅階段下の「しぶそば」で昼食。
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↑ あしたば天そば(480円)
カメラを家に忘れたので携帯電話で撮影。
う~ん、個人的にはもう100円高くてもいいから、天麩羅のクオリティを上げてほしいな。

渋谷駅西口で傘を差そうと立ち止まった時、お兄ちゃんから押し付けられるように渡された。
『はなまるワーク』(2014年9月) (2).jpg
↑ 『はなまるワーク』2014年9月号(vol.114)
おおっ、「女性向け高収入アルバイトマガジン(無料)」ではないか。
この種の雑誌、大学の「ジェンダー論」の「性の商品化」論の資料になるのだが、55歳を過ぎた頃から、めっきりもらえなくなり、もう独力での資料収集は難しいと思っていた。
もらったの2年ぶりくらいかな。
今日は、うまく若作りできているのかな、と思ったら、表紙の隅にこんな文字を発見。
『はなまるワーク』(2014年9月) (3).jpg
なんだ、熟女特集だから、私にも渡したのか・・・。
特集記事を見てみると、こんな感じ。
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例によって、この手の求人記事は、期待収入額は大文字だが、なにをするお仕事なのか具体的に記されていない。
上の方にあまり大きくない文字で「デリバリーヘルスコンパニオン」と書いてあるだけ。
40代までは、そこそこ求人はあるが、さすがに50代までOKは少ない。
でも、2つあった。
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↑ 上野・鶯谷拠点の「ソフトヘルスコンパニオン」
「40・50代が中心のお店」で営業が成り立つということは、それなりの需要があるということ。
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↑ 「派遣コンパニオン」とあるだけで、何をする仕事なのかまったく記されていない求人広告。
「大人なんだから、察しろ」ということなのか(笑)
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↑ 「母乳の出る奥様、大歓迎」
「乳母」の求人ではなく、「ホテルコンパニオン」の求人広告。
ということは、お金払って母乳吸いたがる客(男)がいるってことだな。

という感じで、けっこう面白い。

16時、桜丘町の「東洋気功整体院」へ。
いつものようにY先生に施術してもらう。
今日はものすごく痛いという場所が比較的少なく、気持ちが良いマッサージ。
でも、自分が思っていた以上に、右の肩甲骨の周囲が凝っていたし、腰も固かった。
1カ月以上続いている右腕の痛みのポイントがわかったのも収穫。
お蔭で楽になった。
17時30分、辞去。

「東急プラザ」地階の「渋谷市場」で、夕食の材料を購入。
きゅうり1本88円! 高いなぁ。

19時前、帰宅。
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↑ 今日はこんな感じ。

一休みして、夕食の支度。
今夜は家猫さんが祖母の法事で九州に行っていていないので、息子と2人だけ。
豚はらみ肉の胡麻タレ漬けを焼く。
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青梗菜などの炒め物。
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食後、髪の部分染め。
お風呂に入って髪を洗う。

夜中、先日まとめた「『戸籍の性別変更をした人』の都道府県別人口比」にデータを追加して、全面的に手直しする作業。
データ入力は針間先生のブログのお世話になったが、47都道府県全部計算し直す。
明け方までかかって、考察も手直し。

「『戸籍の性別変更をした人』の都道府県別人口比(GID特例法施行後10年のデータから)」 
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-08-30
面倒な作業ではあるけれど、GID特例法施行から10年分のデータをこうやってまとめておけば、いろいろなことが見えてくるはず。

就寝、6時。

「戸籍の性別変更をした人」の都道府県別人口比(GID特例法施行後10年のデータから) [現代の性(性別越境・性別移行)]

8月29日(金)
針間克己先生のブログに載っていた「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の事件:新受件数家庭裁判所別」のデータに基づいて、GID(性同一性障害)特例法によって戸籍の性別変更をした人の都道府県別人口比を算出してみた。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20140827
性別変更の申請を受理された人数は2004~2013年の10年間の合計である。
ちなみに、GID(性同一性障害)特例法による戸籍の性別変更は、法律で定められた要件を満たしていれば、まず問題なく許可されるので、申請受理人数≒許可人数と考えて問題はない。
(なので、以下、「戸籍の性別変更を申請して家裁に受理された人」を「戸籍の性別変更をした人」と記す)
都道府県の人口は2010年の国勢調査によった。
おおまかな傾向を見るためなので、統計的な処理ではなく、単純な「割り算」である。

順位 県名  人口比   変更者数(2004~2013年)       人口(順位)
1 東京  13120 1003(34,77,75,74,103,107,104,128,149,152)13,159,388(1)  
2 大阪  14850  597(27,41,40,54,60,51,71,82,93,78)   8,865,245(3)  
3 沖縄  16581   84(1,1,0,0,8,7,13,15,19,20)      1,392,818(30)  
4 神奈川 23749  381(3,19,23,24,45,47,40,48,63,69)   9,048,331(2)  
5 愛知  24061  308(7,12,11,14,31,38,40,56,56,43)   7,410,719(4) 
6 千葉  24378  255(6,9,17,13,27,32,28,30,49,44)    6,216,289(6)  
7 埼玉  24981  288(3,16,20,21,27,25,40,37,52,47)   7,194,556(5)  
8 奈良  25468   55(3,0,4,5,5,3,9,12,8,6)      1,400,728(29)  
9 兵庫  25991  215(11,12,14,13,23,21,15,38,34,34)  5,588,133(7)  
10 広島  30434   94(6,4,3,5,8,10,22,6,17,13)    2,860,750(12)   
11 京都  32951   80(4,10,4,7,9,4,8,10,14,10)     2,636,092(13)  
12 和歌山 34559   29(0,2,1,2,3,3,6,3,3,6)      1,002,198(39)  
13 三重  34995   53(0,0,2,2,2,4,14,6,12,11)     1,854,724(22)   
14 徳島  35704   22(4,1,1,0,2,2,3,4,1,4)        785,491(44)  
15 岡山  36024   54(2,1,2,5,3,6,7,6,11,11)     1,945,276(21) 
16 岐阜  37832   55(0,2,4,1,7,1,9,4,12,15)     2,080,773(17)  
17 福井  38396  21(1,0,2,1,3,1,5,1,5,2)       806,314(43)  
18 香川  39834  25(3,2,0,1,2,4,1,3,5,4)       995,842(40)  
19 福岡  40254  126(2,5,6,6,8,17,12,7,28,35)    5,071,968(8)
20 北海道 40788 135(4,6,4,14,13,13,27,16,18,20)   5,506,419(9)  
21 高知  42470   18(2,2,1,1,0,3,1,4,1,3)      764,456(45)  
22 山口  45354   32(0,4,0,0,0,3,1,5,4,15)      1,451,338(25) 
23 静岡  47063   80(4,0,1,3,5,12,18,13,8,16)    3,765,007(10)   
24 滋賀  48647   29(0,0,0,2,1,6,2,7,6,5)      1,410,777(28) 
25 茨城  48685   61(0,1,6,0,7,6,11,6,13,11)    2,969,770(11)   
26 宮城  49961   47(2,2,4,2,2,8,5,8,7,7)     2,348,165(15)  
27 群馬  50202   40(1,1,3,0,3,4,4,3.8,13)     2,008,068(19)  
28 栃木  51479   39(0,2,1,2,7,6,6,3,6,6)     2,007,683(20)  
29 宮崎  51601  22(1,0,0,0,2,0,0,6,4,9)      1,135,233(36)  
30 熊本  56795   32(1,0,2,0,4,1,8,4,4,8)     1,817,426(23)  
31 鳥取  58867   10(1,0,2,1,2,1,0,1,1,1)      588,667(47)  
32 愛媛  59646   24(1,1,0,1,5,3,2,5,4,2)     1,431,493(26)  
33 富山  60736   18(0,0,1,0,2,1,5,1,1,7)     1,093,247(37)  
34 石川  64988   18(0,0,0,1,1,1,6,2,1,6)     1,169,788(34)  
35 福島  69230   29(0,1,1,3,0,3,4,6,5,6)     2,029,064(18)  
36 新潟  76595   31(1,1,0,1,1,2,5,11,3,6)     2,374,450(14)  
37 長崎  79266   18(1,1,2,0,1,1,2,2,4,4)     1,426,779(27) 
38 大分  79769   15(0,0,0,3,1,2,1,1,2,5)     1,196,529(33)  
39 鹿児島 85312   20(1,0,2,0,4,1,4,1,2,5)     1,706,242(24)  
40 長野  86098   25(1,3,0,1,0,2,2,3,6,7)     2,152,449(16)  
41 山形 106266   11(0,0,0,0,0,1,2,1,2,5)     1,168,924(35) 
42 山梨 123296    7(0,0,0,1,0,0,0,1,1,4)      863,075(41)  
43 青森 124849   11(0,2,0,0,2,0,2,1,0,4)     1,373,339(31)  
44 佐賀 169958    5(0,1,0,0,0,1,0,0,0,3)      849,788(42)  
45 秋田 181000    6(0,2,0,0,2,0,2,0,0,0)     1,085,997(38)
46 島根 239132    3(0,0,0,0,0,0,0,0,1,2)      717,397(46)  
47 岩手 266029    5(0,0,0,0,1,0,1,1,0,2)     1,330,147(32) 
― 全国  28306 4524(130,243,257,284,440,466,537,639,742,786)
                                 128,057,352  
【考察】
全国平均では、2万8000人に1人の率になる。
しかし、これは東京・大阪の大都市圏にかなり引っ張られているので、中央値の4万7000人程度が目安になると思う。
おおまかには、首都圏、東海地方、大阪と南近畿、山陽、そして沖縄が高率で、東北地方(とりわけ北東北)、甲信越、山陰、西九州などが低率になっている。
以下、地域別の傾向を述べる。

1 北海道
北海道は広域なので、通常1都府県1つの家庭裁判所が4つも置かれている(札幌・函館・旭川・釧路)。
統計データもそれぞれ出ているので、それを合算した。
結果は4万人に1人の率で全国中位の20位。
GID医療の北の拠点札幌医大がある割には冴えない。
そこで、それぞれの家裁の管轄を調べて、市町村別の人口を計算して(すごく面倒)、家裁別のデータに戻してみた。
札幌家裁  35019 96(4,2,2,11,10,10,21,8,13,15) 3,361,857   
函館家裁  38607 12(0,1,0,1,1,1,2,4,2,0)     464,044     
旭川家裁  68294 11(0,2,1,0,2,1,1,1,2,1)     751,231   
釧路家裁  58112 16(0,1,1,2,0,1,3,3,1,4)     929,787    
札幌家裁は、ほぼ岡山県(14位)並、函館家裁は福井県(17位)並、釧路家裁は鳥取県(31位)並、旭川家裁は福島県(35位)に近い値。
予想通り、道内で大きな格差があることがわかる。

2 東北地方
北東北は、岩手が全国最低の47位、秋田が45位、青森が43位、山形が41位最下位層に沈んだ。
若干なりとも健康に関わるデータランキングで、北東北3県ほとんど常に下位に沈むが、ここでも同様の結果が出てしまった。
岩手の26万人に1人というのはあんまりなデータで、山形ですら10万人弱に1人。
北東北では、性別を変更した人は極めてまれで、秋田市、盛岡市、青森市、山形市の県庁所在都市でも1~2人いるかどうかという状況。
南東北は、それに比べれば、まだまし。
とはいえ、福島県は35位、仙台市を抱える宮城県ですら26位で、全国的には半分より下。
こうした状況は、やはり、東北地方にGID医療の拠点が1つもないことが影響しているように思う。
地域医療の拠点としての責任、東北大学などはどう考えているのだろう。
同時に、以前、秋田市で講演をしたとき、「秋田のMtFはほとんど外に出られないのですよ」と担当者が言っていたことを思い出す。
性別移行をした人を社会が受け入れるという環境面で、かなり問題があると思う。

3 北関東・甲信越
この地域もほとんどが下位から中位。
北関東3県は5万人に1人というレベルで、栃木28位、群馬27位、茨城25位。
ここらへんは、地元に診療拠点がなくても、その気になれば東京のクリニックを受診できるはず。
理想的には、2013年に数字が伸びている群馬県あたりに医療拠点があればと思うが(群馬大学とか)。
甲信越は、意外に低率。
まだましな新潟ですら7万6000人台で36位。
長野で8万6000人に1人で40位。
山梨にいたってはさらに低く12万人に1人で42位と全国でも最下位層に沈んでいる。
甲信越地域は、上越・長野新幹線や中央本線の特急「あずさ」「かいじ」を使えば、東京のクリニックを受診することは可能だと思う。
新潟駅から東京駅まで「とき」で2時間23分、長野駅から東京駅まで「あさま」で2時間11分。
実際、知人で長野県から神田小川町まで通院している人がいる。
もう少し数値が上がってきてもいいように思うのだが、東北と共通する社会的受け入れの問題があるのだろうか。
ただ、山梨県はそれまで累計3人だったのが2013年に4人と急増した。
埼玉医大から百沢明先生が山梨大学に赴任してSRSを始めた効果が早くも現れたのか。

4 南関東(首都圏)
全国で最も人口が集中する大都市圏で、GID関連の医療機関も充実している。
首都東京は1万3000人に1人で1位。
神奈川(4位)、千葉(6位)、埼玉(7位)の首都圏3県はほとんど差が無く2万4000人に1人。

5 東海・北陸地方
大都市名古屋を抱える愛知が首都圏並みに2万4000人に1人で5位。
隣接の岐阜(16位)と静岡(23位)も全国で半分より上。
注目は三重で、3万5000人に1人で13位に入っている。
三重については、また後で述べる。
北陸3県は、福井が3万8000人に1人で17位。
富山(33位)と石川(34位)はそれより低率で6万~6万5000人に1人で、、新潟(36位)に近い。

6 近畿地方
大都市圏の大阪が1万5000人に1人で2位。
東京とは大きな差はない。
神戸市がある兵庫県も2万6000人に1人で9位。
京都市がある京都府は3万3000人に1人で11位。
両府県とも都市部は言えない日本海側を抱えている割には良い数値。
滋賀県は4万9000人に1人で24位。
近畿圏ではいちばん低率だが全国的に見れば中位。
興味深いのは、奈良が2万5000人に1人の首都圏並みの数値で8位に入っていること。
さらにその南の和歌山も3万5000人に1人で12位。
これと先に述べた三重(13位)を加えると、紀伊半島の三重、奈良、和歌山の3県が高率地域を構成する。
なぜ、この地域が高率なのか、ちょっと理由を思いつかない。

7 中国地方
山陽は、3万に1人の広島が10位。
続いて3万6000人に1人で岡山が15位。
山陽の2県が全国的に見ても高率なのは、西日本におけるGID医療の最大拠点岡山大学があるからだろう。
山口は4万5000人に1人で全国中位の22位。
山口だと岡山に通院するのは少し辛いのか。
山陰は、鳥取こそ5万9000人に1人で31位だが、島根は24万人に1人という極端に悪い数値で46位と全国的に見て最下位層。
島根県の松江市から岡山大学がある岡山市まではJR伯備線の特急「やくも」で2時間35分、通院できない時間距離ではないと思うのだが。
ちなみに、鳥取市からだと、もっと近くて特急「いなば」で1時間46分。
島根と広島の差はなんと7.9倍、島根と鳥取の差でも4.0倍。
医療拠点へのアクセスという利便性だけでは説明がつかないと思う。

8 四国地方
岡山大学との時間距離という点で、興味深いのは四国。
徳島が3万5000人に1人14位、香川が4万に1人で18位。
対岸の岡山(15位)とほとんど同じレベル。
これは瀬戸内海を挟んでいるとはいえ、やはり岡山大学との時間距離の近さだろう。
高松-岡山間はJRの快速マリンライナーでわずか58分、徳島-岡山でも特急「うずしお」で2時間10分だから、通院可能だと思う。
意外なのは、4万2000人に1人で21位の高知。
大都市圏を抱える福岡や北海道に次いでいる。
6万人に1人で32位の愛媛よりも、かなり高率。
高知と愛媛を比べれば、どう考えても高知の方が交通不便。
ここも、利便性では説明がつかない。

9 九州地方
九州は、全体的に低率。
大都市福岡市・北九州市を抱える福岡ですら4万人に1人で19位。
次が、5万1000人に1人で29位の宮崎。
2011年頃から急増しているのは宮崎大学にジェンダー・クリニックができたからだろうか。
その後が5万6000人に1人で30位の熊本。
以下、37位に長崎、38位に大分、39位に鹿児島、44位に佐賀と下位に沈む。
長崎大学には九州で最初にオープンしたジェンダー・クリニックがあるのに、数値に現れていないのはなぜだろう。
やはり、社会的受け入れの問題だろうか。

10 沖縄地方
最後に、「真打」の登場、東京と大阪の大都市圏に伍して堂々の全国3位の沖縄県。
1万6000人に1人の割合。
おそらく、この数字を見た人のほとんどが「なぜ?」「有り得ない」という感想をいだくのではないだろうか。

2万以下なのは東京・大阪・沖縄だけで、首都圏の神奈川や中京の愛知に大差をつけている。
大都市圏が高率なのは、医療環境が整備されつつあるだけでなく、社会的受け入れが比較的進んでいて、性別を移行する人が暮らしやすいので、おそらく地方からかなりの人が集まってきているからだと思われる(都市への移住効果)。
しかし、沖縄の場合、そうした移住効果が大きいとは思えず、実際に観察していても、沖縄のGIDは沖縄土着の人がほとんどだ。
なぜ沖縄はこんなにGIDによる戸籍の変更が高率なのか?
これこそ、日本のGIDに関する最大の謎であり、同時にGIDの地域的偏在を考える上での有力な糸口だと思う。

那覇市には、山本和儀先生の「山本クリニック」と宮島英一先生がいる「クリニックおもろまち」というGIDの診断をしてくれる病院があるが、いずれも大病院ではない。
今年になって沖縄県立中部病院がGID患者を受け入れるようになったものの、少なくとも今までは必ずしも医療体制に恵まれているとは言えなかった。
では、なぜ?

「それはね、日本でいちばんバンコクに近いのは沖縄なんですよ」
沖縄のある当事者の方が本気とも冗談ともつかない口調で語ってくれた。
たしかに、タイ航空の那覇空港からバンコク・スワンナプーム空港直航便(不定期)はフライト時間4時間30分で、羽田空港より片道約2時間も近い。
しかし、沖縄が東京並の高率である理由としては弱い。
やはり、医療へのアクセスという観点では沖縄のGIDの突出した高率は説明がつかないと思う。

私はGIDの出現率を先天的要因×後天的要因で考えている。
つまり、先天的要因は、おそらく地域・時代に関わらずほぼ一定だが、そこに地域・時代によって異なる「文化」・社会構造の影響を受ける後天的要因がファクター(係数)として掛かってくると考える。
沖縄の場合、人種的な遺伝特性からして、本土と大きな差異があるとは思えず、先天的ものが原因とは思えない。
沖縄にGIDが多い理由は、沖縄の社会構造、文化的特性に基づいていると考えるしかない。
それが何かということについては、ある程度の見通し(仮説)はもっているが、長くなるので詳しくは記さない。
ポイントは、次の4点。
(1) 沖縄のGIDの高い出現率を支えているのはもっぱらFtM(Female to Male)である。
(2) 本来ならレズビアン・カテゴリーに収まるはずの人たちの一部(10~20%)がFtM化している。
(3) 女性―女性の関係性(レズビアン)を、FtM-女性の関係性(擬似ヘテロセクシュアル)に移行させるような社会圧が沖縄は本土より強い。
(4) その社会圧の主な要因は儒教的な家族規範・家父長制と思われる。

まとめ
① 全国平均は2万8000人に1人だが、中央値は4万7000人に1人である。
② 地域格差がかなり大きい。最も高率の東京と、最も低率の岩手の差は20倍に及ぶ。
③ 医療アクセスへの利便性が地域差の主な原因になっているのは確か(大都市圏・山陽の高率、東北地方の低率)。
④ しかし、医療アクセスへの利便性だけでは説明がつかない現象がみられる(沖縄の突出、山陽と山陰の顕著な差、三重・奈良・和歌山の高率、愛媛と高知の逆転など)。
⑤ 地域格差には、利便性以外の社会・文化的要因(風土。気質)が社会的受け入れの差となってかなり関わっている可能性が強い(沖縄の特異性)。

武田久美子さんの話 [現代の性(一般)]

8月29日(金)

「あのね、おばちゃんも、昔は『武田久美子に似てる』って3回くらい言われたことがあるのよ」
(物を投げないでください、投げないでください)
「でもそのお客さんね、そう言ったすぐ後、お支払いの時に千円札と1万円札間違えて出すの。夏目漱石と福沢諭吉の顔が見分けられないほど酔っぱらってたのね」

これは実話です。

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あの衝撃の「貝殻ビキニ」が1989年。
武田久美子さん、何歳になったのだろう?
1968年生まれだから46歳かぁ。
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まだまだ若いし、きれいだ。

ただし、あの貝殻が思い付きの廃品利用(前夜食べた帆立貝の殻)だという話は、以前にも語られていて、ファンの間では「秘話」じゃあないのだけど・・・。

1990年代初頭のニューハーフ&女装業界には「久美子」という源氏名の「娘」が何人もいた。
きっと武田久美子にあこがれて名付けたのたのだろう。
当時のニューハーフたちにとっては間違いなく「グラビア・アイドル」だった。
彼女自身も、映画「目を閉じて抱いて」(1996年)で、美貌のニューハーフ役を好演したように、どこかそれっぽい雰囲気があった。
ちなみに、私、ぽってりした唇だけ似ていたみたいです。
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↑ 1994年3月撮影
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武田久美子、"貝殻ビキニ"の誕生秘話を語る「たまたまあったから」

女優の武田久美子が、28日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『ダウンタウンDX』(毎週木曜22:00~23:00)で、"貝殻ビキニ"の誕生秘話を語った。

この日は新企画として、「芸能人ベスト番付!」を実施。雑誌、インターネット、番組調べのランキングの中でゲストが上位に入っているランキングを紹介するというもので、武田は「水着が衝撃的だったグラビアアイドルは?」で見事1位に輝いた(2位以下は、アグネス・ラム、宮崎美子、細川ふみえ、かとうれいこ、ほしのあき、井上和香、河合奈保子、壇蜜、熊田曜子の順)。

武田といえば写真集『My Dear Stephanie』(1989年・ワニブックス)での"貝殻ビキニ"が当時の話題に。司会のダウンタウン・浜田雅功が「なぜ貝やったんですか?」と尋ねると、「前の晩、ご飯食べた時にたまたまあったから」と説明。「決まってなかった。ビックリしちゃった。ノリでやったの」と当時を振り返っていた。

「マイナビニュース」2014年8月29日(金)10:00
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_1032602.html

日向灘でM6.1 最大震度4 [地震・火山・地質]

8月29日(金)
明け方4時14分、日向灘でM6.1、最大震度4の地震。
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29日04時14分頃、震源地は日向灘(北緯32.1度、東経132.2度)で、
震源の深さはごく浅い、地震の規模はM6.1.

宮崎県宮崎市、高鍋町、川南町、宮崎美郷町、
熊本県玉名市、宇城市、熊本市南区などで震度4を観測。
九州、四国地方の広域で震度3。
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この地震に先立つ01時30分頃に、日向灘でM4.3(最大震度2)の前震が、
04時32分頃に、日向灘で M4.5(最大震度2)の余震が起こっている。
いずれも、本震と同じく震源はごく浅い。

宮崎県と愛媛県の間、南海トラフの西端に位置する日向灘は地震の多発地帯。
この地域で起こる被害地震には2タイプあり、(1)M7.6前後のもの、(2)M7.0~7 .2程度のもの。
いずれも陸側のプレート(ユーラシアプレート)とフィリピン海プレートの境界面で起こる逆断層型の海溝型地震。

(1)のM7.6前後のタイプは、1662年 (M7.6)と1968年 (M7.5)の2回が知られていて、津波をともなう。
200~300年周期と推定され、前回が1968年でまだ46年しか経ってないので、心配はない。
(2)のM7.0 ~7.2のタイプは1931年 (M7.1)、1941年 (M7.2)、1961年 (M7.0)、1984年 (M7.1)と、約20~27年の短い間隔で発生すると推定されている。
前回は1984年なのですでに30年が経過していて、いつ発生してもおかしくない(30年以内の発生確率70~80%)。

今回の地震は、(2)のタイプよりさらに1ランク小さく、被害もなかったが、(2)のタイプの地震の引き金にならないか、心配だ。

8月28日(木)対談ゲラの手直し作業 [日常]

8月28日(木)  雨  東京  22.6度  湿度86%
11時、起床。
さらに気温が下がって熟睡。
今日も目覚め良好。

朝食は、ダークチェリーパイとコーヒー。
ブログに記事をひとつ書く。

月末までに送らないといけない書類を作る。
某私立大学に出す履歴書。
講義は来年(2015年)後期だが、任用手続きは今年の秋なので。
今のご時世で、私などに声を掛けてくださるなんて、よほど困っているのだろう。
ありがたいことだ。

昼食は、残りご飯に銀河離宮のまかないカレー・ポーク(イワチク)。
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これも月末までにやらなければいけない、加藤政洋さんとの対談のゲラに本格的に手を入れる。
当日の対談は話題がいろいろ散ってしまって「反省だったが、」編集が巧みで、思っていたより、まとまっている感じ。
ただ、書いたものとちがって、しゃべったものは直しが多いし、確認しなければならないことも多いので、なかなかはかどらない。

夕食は牛肉を炒める。
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九条ネギを炒める。
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今日の最高気温は22.8度で、平年より8.0度も低く、10月上旬並み。
末とはいえ、まだ8月、いくらなんでも季節の進みが早過ぎる。

お風呂に入って温まる。
夜中、気合を入れ直して、対談ゲラの手直し作業。
明け方までかかって、やっと半分強。

寝ようと思ったら、日向灘でM6.1の地震のニュース。
ブログにちょっと記事を書く。

就寝、5時半。

デング熱、新たに2人の感染確認 感染源は代々木公園の蚊? [事件・事故]

8月28日(木)
感染源は東京の代々木公園の蚊らしい。
ということは、都内&首都圏を中心にもっとたくさん感染者がいるのではないだろうか?

地球温暖化に伴う気温上昇にともない、デング熱やマラリアなど、蚊が媒介する熱帯性の熱病が北上する危険性はかなり前から指摘されていたが、いよいよそれが現実のものになってきた。
デング熱は、ちゃんと対処すれば、それほど怖い病気ではない(致死率1%)

しかし、マラリアとなると、かなり厄介だ。
悪性の場合、マラリア脳症を起こして死亡する場合があるし、体力がない高齢者や子供は高熱で衰弱する。

実は、日本は長らくマラリア土着国だった。
古くは「瘧(おこり)」と呼ばれ、藤原道長や(物語だけど)光源氏も罹った。
古代日本の「瘧」は、周期的な激しい高熱(3日周期、4日周期)という特徴的な症状からしてマラリアであることはほぼ間違いない。
「熱っち死」したという平清盛の死因もまず間違いなくマラリアだろう。
日本のマラリアは、本土では1950年頃までに、沖縄でも1960年代に撲滅された。

しかし、台湾はずっと流行国だし、韓国では1990年代以降、マラリアの感染者が増え続けている。
マラリアは日本のすぐ近くまで来ているのだ。
感染予防は、ともかく蚊に刺されないよう、野外で行動する場合はスキンガード(虫よけスプレー)を忘れずに。

ところで、私がデング熱という病名を知ったのは、今から50年近く前、小学校高学年か中学生の頃だったと思う。
その時、なぜか「テング熱(天狗熱)」と覚えてしまい、天狗さん(大天狗)のように熱で顔が赤くなる病気だと思い込んでしまった。
「デング(Dengue)熱」であることに気付いたのはパソコンを使い始めた頃で、30年間も間違っていた。
恥ずかしい話だが、今回のニュースに関係して、同じような人が何人もいて、ちょっと安心した。

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デング熱、新たに2人の感染確認 代々木公園で刺されたか

約70年ぶりの国内感染が確認されたデング熱で、厚生労働省は28日、東京都内に住む20代の男性と埼玉県内に住む20代の女性の2人で新たに感染が確認されたと発表した。

いずれも最初に見つかった埼玉県に住む10代後半の女性が通う都内の学校の同級生で、海外渡航歴がないという。国内感染は計3人になる。

国立感染症研究所の調べでは、3人はいずれも都立代々木公園(渋谷門付近)で蚊にさされたと話しているという。3人から検出されたウイルスの型が同じだった。
『朝日新聞』)2014年08月28日 14時38分
http://www.asahi.com/articles/ASG8X46YQG8XULBJ005.html?iref=comtop_6_05

8月27日(水)妄説:黒潮洗う温暖な太平洋側に性別変更する人が多い? [現代の性(性別越境・性別移行)]

8月27日(水)  曇時々雨  東京  23.4度  湿度81%
9時、起床。
今朝も気温が下がり、ゆっくり眠れた。
喉の違和感もなくなり、身体の調子はほぼ平常に回復。

朝食は、クリームホーンとコーヒー。
午前中、ブログにひとつ記事を書く。

昼食は、納豆ご飯。
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ああ、おいしい。

8月とは思えないほど冷涼な天気。
最高気温は23.4度にしかならず、9月下旬並み。
夏日(最高気温25度以上)が途切れた。

午後は、思い立って、数値データを電卓で足し算、割り算して、戸籍の性別変更をした人の都道府県別人口比を算出する。
最初はサンプル調査のつもりだったが、やっているうちに面白くなってしまい、全都道府県を計算してしまう。
私は性別の移行という現象を、先天的要因×後天的要因で考えている。
つまり、先天的要因(GIDの出現率)は、おそらく地域・時代に関わらずほぼ一定だが、そこに地域・時代によって異なる「文化」・社会構造の影響を受ける後天的要因がファクター(係数)として掛かってくると考える。
そのファクター(係数)としての「文化」・社会構造の問題を考えるヒントになると思い、性別移行(性別変更)の地域格差を浮かび上がらせたくて、この作業を行った。

ただ、こうした性別移行現象を、先天的要因×後天的要因ととらえる考え方(研究)は、GIDの当事者には好まれない。
なぜなら、彼らの多くは先天的な「病」だから「自分は本来の性別を取り戻すのだ」という主張で、自らの性別移行を正当化しようとするからだ。
そこに、後天的な社会的・文化的要因が作用しているとされると、先天的な「病」としての自分たちの正当性が損なわれると考えるようだ。

しかし、世の中で起こる現象で社会的・文化的要因が作用しないなどということは有り得ない。
「病」もまた社会的・文化的要因に影響されることは、歴史を振り返れば明らかなことだ。

だから、こういう研究をすることは「だから私は嫌われる」の一環なのだが、自分は自分が信じる道を、たとえ手探りでも進むだけだ。

夕方、眠くなったので1時間ほど眠る。

夕食は、麻婆豆腐を作る。
ちゃんと作ったのでおいしくできた。
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生野菜もしっかり食べよう。
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食後、昼間に算出した戸籍の性別変更をした人の都道府県別人口比を基に地域別に考察を書く。
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http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-08-30
すでに解っていた「沖縄の突出」の外にも、今まで気づかなかったことをいくつか発見。
中でもいちばん興味深いのは、「紀伊半島性別変更高率地帯」の存在。
奈良・三重・和歌山の紀伊半島を構成する3県の比率がなぜか高いのだ。
岡山大学というGID医療の拠点病院がある瀬戸内3県(岡山・広島・香川)よりも高い。
全国8位の奈良は同じ古都を抱える京都(11位)より32%も多い。
三重は13位で、岡山大学がある岡山県(15位)より上。
和歌山なんて、はっきり言ってかなり田舎だと思うが、全国12位で、福岡(19位)などよりもずっと上。
理由が思いつかないので、余計に気になる。

あと、すごく非科学的な言い方をすると、どうも黒潮が洗う温暖な太平洋側に性別を変更する人が多いように思う。
千葉(5位)、東京(1位)、神奈川(4位)、静岡(23位)、愛知(6位)、三重(13位)、和歌山(12位)、徳島(14位)、高知(21位)、宮崎(29位)、鹿児島(39位)、沖縄(3位)
鹿児島以外は全部中位以上だ。

逆に、日本海側は性別を変更する人の率がかなり低い。
秋田(45位)、山形(41位)、新潟(36位)、富山(33位)、石川(34位)、福井(17位)、鳥取(31位)、島根(45位)、福岡(19位)、佐賀(44位)、長崎(37位)。

【註】点線の間の部分、新しいデータに基づき、書き直しました。
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こういう地域的傾向が出てくると、やはり、社会構造や文化、もっと言えば、その土地の風土・気質というものが性別移行に関わっているように思う。

実は、拙著『女装と日本人』などで、トランスジェンダー文化は、ユーラシア大陸では南方系の文化なのではないかという仮説を提示している。
それと符合するのだが、性別変更の問題を社会・文化的に考察すると、また嫌われるから、妄説ということにしておこう。

お風呂に入って温まる。
就寝、5時。

今日、アクセス数が200万に到達。
楽天を追われてso-netに引っ越してちょうど2年。
ブログというツールがどんどん廃れていく中、まずまずかなぁと思う。

戸籍の性別変更をした人の都道府県別人口比 [現代の性(性別越境・性別移行)]

8月27日(水)

データを大幅に増補した完全版を作りましたので、こちらは削除します。
こちら(↓)をご覧ください。

「戸籍の性別変更をした人」の都道府県別人口比(GID特例法施行後10年のデータから) 
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-08-30