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デング熱感染、新たに19人、全国で22人に [事件・事故]

9月1日(月)
雌の蚊は卵を生む前に吸血し、その頻度は2~3日に1回とのこと。
デング熱の潜伏期間は4日から7日だから、今、発病が判っている人は、8月中旬から下旬にかけての2週間(14日間)くらいに感染したことになる。
となると、蚊の吸血サイクルでせいぜい4~7回。
蚊は1回の吸血すると「お腹いっぱい」になって、しばらくは吸血しないので、1回のサイクルで1人しか感染させられない。
つまり、感染者が22人も出たことで、デング熱のウィルスを持った蚊は1匹でなかったことが確定的になった(まあ、前からそう思っていたけど)。

潜在的な感染者がいることを考えると、ウィルスを持った蚊は少なくとも10匹、おそらくは数10匹いるのではないだろうか。

デング熱は人から人にはうつらないので、伝染経路は必ず蚊が仲介する形で人→蚊→人→蚊→人となる。
問題は、
(1)最初にウィルスを代々木公園の蚊にうつしたのは誰か?
(2)そして、ほんとうに代々木公園を訪れた人を蚊が刺すことでだけ感染が連鎖しているのか?
そして、気になるのは、
(3)ウィルス・キャリアの蚊(ヒトスジシマカ)はどこまで飛んでいくのか?

(1)については、当然のことながら、外国から帰国した日本人、もしくは来日した外国人ということになる。
しかし、今になっては、誰が持ち込んだかをたどるのは難しいだろう。
(2)については、代々木公園の近くにウィルスの根拠地がある、つまり、ウィルス・キャリアの人の集団がいるのではないか?と思ってしまう。
公園の周囲のホームレスのおじさんたちが感染していないか心配だ。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-2
(3)については、ヒトスジシマカの飛翔能力は100~150メートルで蚊の中では狭いという説がある。
しかし、少しずつ移動していけば、かなりの広がりを考えないといけないのではないだろうか。
蚊は、人間が決めた境界など気にしない。
公園から外に出て行っていると考えるのが普通だ。
今回の感染者の中には、代々木公園の近くには行ったが、園内には入っていない人がいることが、そのことを示している。

だから、代々木公園だけ殺虫剤を撒けば済む話ではない。
むしろ、殺虫剤に追われた蚊が周囲に逃げていくかもしれない。
森続きの明治神宮、さらには少し離れているが神宮外苑や新宿御苑も警戒する必要があると思う。
それとNHKの敷地も・・・。
本気で駆除する気があるのなら、もっと広域に一気に殺虫しないと駄目だと思う。
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デング熱新たに19人感染確認 いずれも代々木公園訪問

熱帯地方に多いデング熱に、埼玉、東京、千葉、茨城、神奈川、新潟の各都県に住む19人で新たに感染が確認されたと、厚生労働省が1日発表した。いずれも海外渡航歴がなく、発症前に東京都立代々木公園周辺に訪れており、厚労省は公園周辺でウイルスを持った蚊に刺されて、感染したとみている。

これで約70年ぶりに確認されたデング熱の国内感染は計22人となった。

厚労省は「デング熱に感染しても重症化するのはまれ。蚊に刺されて3~7日程度で高熱があれば、早めに医療機関を受診してほしい」としている。

『朝日新聞』2014年9月1日14時31分
http://www.asahi.com/articles/ASG913PX6G91ULBJ008.html?iref=comtop_6_02

「地震は忘れたころにやってくる」-「関東大震災」から91年- [地震・火山・地質]

9月1日(月)
今日は「関東大震災」(1923年9月1日「大正南関東大地震」M7.9)の91年目の記念日である。
驚いたことに『朝日新聞』の今日の朝刊は「天声人語」の冒頭で少し触れているだけで、「関東大震災」関係の記事は皆無(夕刊は1面に特集記事)。
この調子では、現在9月1日になっている「防災記念日」は、いずれ3月11日に変更になるのではないだろうか。

まあ、それも仕方がないだろう。
今年91歳になる私の父でさえ、関東大震災の2カ月半後の生まれだから、「関東大震災」は知らない
私の亡母は、大正9年(1920)生まれで、東京の大森(大田区)で「関東大震災」に遭っている。
でも、「庭にあったいちばん大きな木の根元に避難して震えていた」という記憶しかないようだ。
3歳半だからそれ以上の記憶を期待するのは無理だ。
私が子どもの頃、母方の祖母(明治31年=1898生)に聞いた話では、「立っていられないような揺れ」だったそうだ。
大森は武蔵野台地の縁で比較的地盤は良い。
それで「立っていられないような揺れ」(推定震度5以上)だったのだから、地盤が悪い東京低地(下町)や横浜海岸部がどんな悲惨な状況だったか想像できる。
関東大震災震度分布.gif
↑ 大正南関東大地震(1923)の推定震度分布
濃い色が震度7、薄茶色が震度6強、黄色が震度6弱。
東京より神奈川県の揺れが大きかったことがはっきり分かる。

祖母の話はその夜「東の空が真っ赤で怖かった」と続く。
「関東大震災」の時、東京では西部の山の手地区と東部の下町地区とは被害の程度・様相が全然違う。
山の手では倒壊する家屋も少なかったし、火災もそれほど起こっていない。
それに対して、下町は倒壊家屋が多く、そこから出た火が合流・合体して消火不能な大火災になり、多数の犠牲者が出た。
とりわけ本所(墨田区)の「陸軍被覆被服廠跡」では火災大旋風が集まった避難民を襲い、3万8000人という膨大な死者は数えた。
東京府の「関東大震災」による死者・行方不明者は7万0387人で、そのうち6万6521人が火災による犠牲者ということになっているので、火災による死者の57%が1カ所で発生したことになる。
関東大震災焼失地図.gif
↑ 「関東大震災」による火災による焼失地域。

「被服廠跡」など東京の被害ばかりが強調される傾向がある「関東大震災」だが、神奈川県の被害も甚大だった。
東京より震源(相模湾)に近いのだから当然なのだが、意外に知られていない。
(参照)2013年8月20日「横浜開港資料館『被災者が語る関東大震災』展」
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-08-20-3
横浜の倒壊家屋の率は東京よりはるかに高く、住宅倒壊による死者は東京府が3546人だったのに対して、神奈川県は5795人に上っている。
また、東京府では6人しかいない「流出埋没」による死者も836人を数えている。
特に足柄下郡片浦村(現:小田原市の一部)では、大規模な山崩れにより集落が埋没し多くの犠牲者が出た。
また、東海道線根府川駅では地震発生時に通りかかっていた列車が駅舎・ホームもろとも土石流に巻き込まれ海中に転落し、100人以上の死者を出した。

さらに、房総半島南部の被害も激烈で、千葉県北条町(現:館山市)では、2つあった銀行以外、すべての建物が倒壊したという。
地震によって地盤が一気に1.57mも隆起したのだから、当然と言えば当然だ。

こうした大被害をもたらした、「関東大震災」は陸側のプレートの下に沈み込むフィリピン海プレートが沈み込む相模トラフを震源とする海溝型巨大地震である。
岩盤の破壊は神奈川県小田原市の直下から始まり、相模湾を横断して、千葉県館山市の直下にまで及んだ。
こうした相模湾系の海溝型巨大地震は約200年に1度の周期で繰り返されると考えられている。
まだ91年が経っていないので、このタイプの大地震が再来するまでには、まだ余裕があるだろう。
私が生きている間には起こりそうもない。
しかし、東京では、南関東直下型大地震(M6.8~7.3)がいつ起こってもおかしくない時期になっている(発生確率今後30年間で70%以上)。
こちらは、私でも経験する可能性がかなりある。
私より若い人たちはなおさらだ。

「関東大震災」の記憶は薄れ、歴史のかなたに消えていくことで、東京では大地震の記憶を語り伝えることが、もうほとんど難しくなりつつある。

しかし、地震は忘れた頃にやってくる

8月31日(日)「夏休みの宿題」が終わった [日常]

8月31日(日)   曇り   東京   25.7度   湿度69%
11時、起床。
朝食は、カスタードクリーム・デニッシュとコーヒー。

午後、昨夜、あと2頁のところで力尽きた加藤政洋さんとの対談のゲラを仕上げる。
最後の2頁のところで止まってしまったのは訳があり、「鶯谷問題」に言及していたから。
この部分については、対談後に調査してわかったことを踏まえて、書き直す。
15時過ぎ、終了。
編集者に「8月末までに」と言われていたので、これで「夏休みの宿題」をやっと仕上げた気分。

遅い昼食は、納豆ご飯。
140831-1.JPG

その後、夕方まで、図版に使う画像の取り込みと選択作業。
ああ、疲れた。

夕食の支度。
お刺身(かんぱち・さんま)。
140831-3  (2).JPG
今シーズン初のさんまの刺身、美味。
鶏肉と野菜の炒め物。
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茄子・オクラ・椎茸・卵のお汁。
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食後、ブログに記事を1つ書く。
昨日の「日記」を書いてアップ。
お風呂に入って髪を洗う。
ああ、8月が終わってしまった・・・。
就寝、3時。

デング熱、陽性反応、さらに3人、いずれも代々木公園で感染か? [事件・事故]

8月31日(日)
28日にブログに「都内&首都圏を中心にもっとたくさん感染者がいるのではないだろうか?」と書いたが、その通りに展開になってきた。
まあ、感染症の知識が少しあれば、誰でも予想できることだけどね。

今のところ「8月中旬に代々木公園に遊びに来た若者」に限られているが、それはその条件で調べているから。

代々木公園、およびその周辺で、長時間野外に居て、蚊に刺されやすく、しかも熱が出たくらいでは病院に行かない(行けない)人、と考えると・・・、
条件にぴったりなのは、ホームレスの人たち。
全員、病院に収容して、血液検査をした方がいいと思う。

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デング熱感染、横浜と横須賀の男女に疑い 新潟の男性も
横浜市は31日、1カ月以内に海外渡航歴がない神奈川県横須賀市の10代の女子高校生と横浜市港北区の20代の男子大学生が、デング熱に感染した疑いがあると発表した。

市によると、2人はそれぞれ8月16~18日に東京都の代々木公園周辺に出かけた。その後、8月下旬に39度以上の発熱や吐き気を訴えて横浜市の医療機関を受診し、いずれも入院。市衛生研究所で血液検査をしたところ、いずれもデング熱の陽性反応が出たという。

また、新潟県も31日、海外渡航歴がない県内の10代の男性がデング熱に感染した疑いがあると発表した。男性は8月20日に学校行事で東京・代々木公園を訪れており、蚊に刺された可能性があるという。同じ学校で他に症状が出ている人はいない。

男性は24日に発熱や頭痛などの症状を訴え、県立新発田病院に入院中だが、快方に向かっているという。県保健環境科学研究所のスクリーニング検査でデング熱の陽性反応が出て、国立感染症研究所で確認検査中という。9月1日に結果が判明する予定。
『朝日新聞』2014年8月31日23時06分
http://www.asahi.com/articles/ASG80625HG80UOHB00J.html?iref=comtop_6_03