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11月17日(月)あわや緊急事態 [日常]

11月17日(月)   曇り  東京  15.1度   湿度54%(15時)
11時、起床。
朝食は、クリーム・デニッシュとコーヒー。
シャワーを浴びて、髪をポニーテールに結わえる。

昼過ぎ、『朝日新聞』大阪支社の記者さんから電話。
昨夜、メールで送ったコメントの補足説明。

電話を終えて、明日の講義に備えて髪の部分染めを始めたところで、今度は福岡の妹から電話が入る。

故郷で一人暮らしの「父親の様子がおかしい、約束の時間にヘルパーさんが来訪したのに、鍵が閉まっていていくら電話しても応答がない、市役所に電話して鍵を壊して中に入る、という許可を求めてきた」とのこと。

なにしろあと4日で91歳だ。いつなにがあってもおかしくない。
12年前の大病(心筋梗塞)以来、いつかこの日が来る覚悟はしているが、明日は都留文科大学の講義で間が悪い・・・、でもこうなったら仕方がない、休講にして、ともかく父親のところに駆け付けなければと決めて、シャワーで頭を洗いながら(染液をつけてしまったので)段取りを考える。

一方で、おかしいな、昨夜電話した時には、元気そうな声で、少なくとも心臓の状態が悪化したり、風邪を引いて体調が悪化しているようには思えなかった、転んで打ち所が悪かったのだろうか?と思う。

緊急帰省の支度をしていたら、妹から二度目の電話。
「市役所の人がに入り、中から鍵を開けてヘルパーさんが家中をくまなく探したのに居ない、今度は失踪かという騒ぎになり掛けたとき、『どうしたんだ?』と父親が知り合いの方と一緒に帰ってきた」とのこと。
来訪した方が、外で食事をしようと車で連れ出してくれたのだが、父親は曜日を勘違いして、ヘルパーさんの来訪日であることを忘れていたらしい。

ああ、よかった、よかった。いろいろな方にお世話をかけたけど、ともかく無事でよかった。

1度目と2度目の電話の間の50分間、葬式の段取りまで考えたが、良い予行演習になったと思うべきだろう。
もっと段取りを細かくマニュアル化しておこないといけないね、と妹に話す。

でも、緊急事態で一気に出たアドレナリンが引っ込んで、どっと疲労・・・。

遅い昼食。
一昨日作った回鍋肉(ホイコーロ)の残り。
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気を取り直して、今日から『「性なる場」の記憶を求めて(仮題)』の執筆を始める。
第2章になる予定の「欲望は電車に乗って―都電と「赤線」―」から書き始める。
まだ3000字ほど。

夕食は、青椒肉絲(チンジャオロース)を作る。
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父親の騒動で途中で止めた髪の部分染め。
お風呂に入って髪を洗う。
就寝、1時。

11月16日(日)私の役割 [お仕事(出演・取材協力)]

11月16日(日)  晴れ  東京  16.2度   湿度40%(15時)  

11時半、起床。
シャワーを浴びて、髪と身体を洗う。
朝食は、グレープフルーツ・デニッシュとコーヒー。

朝山蜻一『女の埠頭―変貌する青線の女たち―』について、昨日作ったメモをを整理してブログにアップ。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-11-16-1

遅い昼食は、昨日作ったマッシュルームとベーコンのトマトソースが残っているのだが、パスタににすると、まったく同じになってしまうので・・・。
戸棚を探していたら、輸入品のマカロニがあった。
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これにしよう。
ん?
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見なかったことにする。
レシピより2分長く茹でて(乾燥しているので)・・・。
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できあがり。
まずまず。
でも、マカロニってフォークでは食べにくいんだな。

故郷の老父に電話して、宅急便で届いた鯖のへしこ(国産)と小鯛の笹漬け(若狭小浜「田村長」)の御礼を言う。
あと5日で91歳だが、声の感じでは、まずまず元気そう。

夕食は、パートナーが買ってきた揚げ物。
牡蛎フライ。
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小海老フライ。
P1180062 (2).JPGそれと、昼間作っておいた、きんぴら。
蟹と海老のパスタサラダ。
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私は、鯖のへしこ(ノルウェー産)。
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『朝日新聞』大阪支社の記者さんから大学学園祭における女装・男装イベントについてコメント依頼のメールが来たので、メモをまとめる。
社のはじめまして。
この問題、ブログやTwiterなどで私見を述べたところ、一部の「LGBT当事者」と称する人たちから、まるで「LGBT差別への加担者」のような扱いをされて、かなり落ちこんだ。
正直言って、もうこの問題には関わりたくない気持ちもある。
とはいえ、一部の「LGBT当事者」と称する人たちが、女装・男装イベントへの抑圧的な姿勢を続けるのならば、やはり逃げるわけにはいかない。
失ってはいけない、守らなければならないものがあるから。
それが、今まで身体を張ってトランスジェンダー差別と闘い続けてきた私の、そして、日本の異性装文化の研究者としての役割だと思い、お返事することにした。
基本的な認識を1200字くらいにまとめて添付した上に、質問への答えをまとめて送信する。
まあ、どの程度、紙面に反映されるかはわからないが・・・。

就寝、4時。

『朝日新聞』の訂正記事が変? [現代の性(性別越境・性別移行)]

11月16日(日)
今日の『朝日新聞』にこんな訂正記事が載っていた。
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2日付2面「男が生きる 女が生きる」の記事で、「日本精神神経学会は今年、診断名を『性同一性障害』から『性別違和』に改めた」とあるのは、「日本精神神経学会は今年、米精神医学会の診断手引DSMの診断名の訳語を『性同一性障害』から『性別違和』に改めた」の誤りでした。日本精神神経学会は現在も性同一性障害という診断名を使っています。訂正します。
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なんか、微妙に変だぞ。
これだと、日本精神神経学会が自分たちの都合で訳語を変更したように読めるけど、そもそもアメリカ精神神経学会が疾患名を「変更」したから、それに基づいて訳語が変わったのだ。
もっと厳密に言えば、疾患名の「名称変更」したのではなく、診断基準も代わっているから疾患名の「置き換え」なのだが。

つまり、こういうこと。

(アメリカ精神医学会)       DSM-Ⅳ            DSM-V
(疾患名)          Gender Identity Disorder →  Gender Dysphoria
                     ↓                ↓ 
(日本語訳)           「性同一性障害」    →  「性別違和」

元が変わったのに訳語が変わらなかったら、それこそおかしいわけで、訳語の変更は、DSMに連動しただけの話。
どうして、こんな単純な話が、優秀な成績で大学を卒業し、難関の入社試験を通過したはずの天下の『朝日新聞』の記者が理解できないだろう?

それと、「日本精神神経学会は現在も性同一性障害という診断名を使っています」と言うのも、実際問題どうなのか?
日本はアメリカの属国ではない(と思う)から、日本の精神科医がDSMを使う義務はないのだが、実際問題、DSMに基づいて診断している精神科医は多い。
そうした精神科医が、わざわざ旧版のマニュアル(DSM4)に固執して、「性同一性障害」という疾患名を使い続けるとは思えない。
さっさと新版(DSM5)を購入してそっちに移行するだろう。そうした医師は「性別違和」という疾患名を使うはず。

では、「性同一性障害」という疾患名を使い続ける根拠は何かといえば、世界保健機関(WHO)の疾患リストICD-10が、Gender Identity Disorderを使っているから。
日本は国際連合の専門機関であるWHOのメンバーだから、ICDに準拠する義務がある。
ところが、厳密に言うと、ICD-10には疾患名としてのGender Identity Disorderはない。
Gender Identity Disorder(性同一性障害)は「F64」というカテゴリーの名称で、その中の疾患名として、(F64.0) 「Transsexualism(性転換症)」と(F64.1)「Dual-role transvestism(両性役割服装倒錯症)」とがある。
診断書が診断した疾患名を記す書類であるとするならば、そこに記されるのは「性同一性障害」ではなく「性転換症」もしくは「両性役割服装倒錯症」のどちらかということになる。
(これらの点は、針間克己先生に教えていただいた)
つまり、ICD-10に準拠しても、疾患名としては「性同一性障害」はもうない。

「性同一性障害」という疾患名を診断書に書く医師がいるとすれば、いまだにDSM-4を使い続ける親米的だが旧弊な医師だけということになる。
まあ、実際には、慣習的に「性同一性障害」という疾患名を診断書に書く医師も多いだろうが。

ともかく、もう「性同一性障害」という疾患名に固執する時代ではないということだ。
そこらへんの情況も、賢い『朝日』の記者には解らないのだろうなぁ。