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『ふたたび性欲の研究』の表紙候補 [お仕事(執筆)]

11月29日(土)

来年3月に平凡社から刊行予定の『ふたたび性欲の研究』の(仮)表紙。
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「赤線」の女のイメージ写真で、エロ好きのおじさんや、おじいさんに、エロ本だと勘違いして買ってもらおうという作戦。

まだ検討段階なので、皆さんからご意見いただけたら参考になるので、よろしくお願いします。

ちなみに、今どき、和風のスタジオと時代考証に合う衣裳を借りて、着物姿でエロチズムを表現できるモデルさんと、それを撮れるカメラマン、を雇うと、いったいいくらかかるか・・・?
メイク&ヘア、コーディネート担当の人も雇わないと・・・。
そもそも、着物のエロチズムを表現できるモデルさんを見つけることが難しい。
できる人がいるとしたら、モデルというより、もう女優レベルだろう。
ということで、この水準の写真を撮ろうとしたら、最低でも30万円、もしかすると50万くらいかかってしまうと思う。
でも、使えるお金はせいぜいその10分の1・・・。

才能豊かな良き友人に恵まれたことに感謝。

11月29日(土)『ふたたび性欲の研究』の初校刷りを読む [お仕事(執筆)]

11月29日(土)  曇り一時雨   東京  19.4度   湿度92%(15時)
11時半、起床。
お昼は、残っている大根おろしで、からみ餅。
午後、12月12日の東京経済大学のゲスト講義のレジュメを作る。
まだ日はあるのだが、来月になると忙しくなるので。

続いて、昨日、担当編集者のAさんから渡された『ふたたび性欲の研究』(平凡社、2015年3月出版予定)の初校刷りを読み始める。

夕食は、お刺身(ひらめ、ぶり)。
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パートナーが買ってきた牡蛎フライ。
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白菜とベーコンのスープ。
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食後、『ふたたび性欲の研究』のうち、自分が執筆した論考2本、および対談の校正作業。
著者校正は、出版社の校閲作業が終わってから(12月中旬に渡す予定)なのだが、編者の特権で一足早く。
というか、これから「表紙解説」と「むすび」を書かないといけないので。

他の執筆者の部分は丁寧に読むだけだが、昨日も書いたように力作ぞろいで、実におもしろい。
それでも、午後から夜中まで200頁分、集中して読んで、さすがに疲れた。
残り80頁ほどで力尽きる。

お風呂に入って温まるも、湯船で眠ってしまう。
就寝、5時。

『ふたたび性欲の研究』の初校刷り [お仕事(執筆)]

11月28日(金)
(続き)
17時過ぎ、東急東横線で渋谷に出る。
「東急プラザ」の「紀伊国屋書店」で、時間調整を兼ねて、本を見る。
横山智『納豆の起源』(NHKブックス、2014年11月)。
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「納豆」(大豆の発酵食品)の起源を求めての食文化のフィールドワーク。
私が好きなテーマであるのに加えて、写真が豊富で一目で読みたくなった。
調査地は、ラオス、タイ、ミャンマーの東南アジア諸国と、その西のインド、ネパール。
中国雲南とインドネシアが漏れているが、早い話、納豆の分布を考えると、日本人の起源がある程度、見当がつく。
それは、ヒマラヤ南麓から東南アジア、中国南部につながる照葉樹林帯。
そして、それは、私が考える、アジアの女装文化地帯と一致する。
すごく簡略化して言うと、納豆と女装は、同じ文化圏なのだ。

来年の手帖も購入。
まったく1年経つのが早いなぁ。

18時、「東急プラザ」の1階で、『ふたたび性欲の研究』(平凡社)の編集担当のAさんと待ち合わせ。
渋谷の街を歩いて、道玄坂のタイ屋台料理『チャオタイ・渋谷道玄坂店』へ。
『チャオタイ』は数寄屋橋の「銀座TSビル」の地下にあった頃から15年来のお気に入り。
まだ時間的に早いので、窓際の席に座れた。
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ヤム タレー(シーフードのスパイシーサラダ)
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パッキーマオ タレー ラーカオ (シーフードと野菜のピリ辛バジル炒めご飯)

食事をしながら、2時間ほど打ち合わせとおしゃべり。
で、Aさんから「お土産」をもらう。
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ずっしり重い『ふたたび性欲の研究』の初校刷り。
なぜか私が編者なので、全部、目を通さないといけない。
まだ仮頁だけど、約300頁になりそう。
手前味噌だが、ざっと見ただけでも充実度が高く、ワクワクする。

21時、帰宅。
お風呂に入って温まる。
「日記」を書く。
就寝、4時。

12月の爪はクリスマス・ヴァージョン [日常(髪・爪・肌・ファッション)]

11月28日(金)
(続き)
14時半、学芸大学駅西口のネイルサロン「プティ・マーナ 学芸大学店」へ。
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今日が77度目(他に補修3度)。
前回は10月31日だったので、ちょうど4週間。
右親中指のみ剥離。
いつものように担当のIさん(店長)が手際よく剥離と甘皮の処理、そしてベース塗り。
今回のデザインは、赤とゴールド・ラメの逆フレンチに、雪の結晶と銀のホロを散らしたクリスマス・ヴァージョン。
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ゴールドの全面ラメが思っていたより、ずっと派手だった・・・。
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17時20 分、辞去。
(続く)

みんなの党、なくなっちゃたんだね [政治・選挙]

11月28日(金)
(続き)
13時10分、東急東横線の学芸大学駅に降りたら、演説している声が聞こえる。
誰だろうと思ったら、東京5区(目黒区+世田谷区の一部)選出の三谷英弘(元)衆議院議員。
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「みんなの党はなくなってしまいましたが・・・」
ああ、そうなんだなぁ、かわいそうに・・・。
本人が悪い訳じゃないのにね。
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「いくつかの党からお誘いをいただきましたが、敢えて厳しい道を選んで、無所属で選挙戦に望む決心をいたしました」
そうだろうな、東京大学出の弁護士で、ルックスも良く弁も立つ、しかもまだ38歳。
どの選挙区に出しても十分通用するタマ(候補)だもの。
民主党に来てくれて隣の6区(世田谷区の大部分)から出たら、自民党の落ちた顔、あれ?変換がおかしい、越智隆雄候補とけっこういい勝負になったと思う。
でも、5区ではね・・・。
前回の総選挙(2012)でも、東京5区では3位、当選した自民党の若宮健嗣候補には39000票、次点の民主党の手塚仁雄候補(都議からの叩き上げ、衆議院選挙は3回当選3回落選の苦労人)にさえ19000票も離されての3位落選。
みんなの党が獲得した東京比例区2議席に惜敗率2位で滑り込んでの当選。
その肝心のみんなの党が解体してしまったのだから、どうにも見通しが立たない。
そもそも、目黒区中心の5区は自民党と民主党が拮抗する選挙区。
今回も、前回千葉から落下傘で降下してきて当選した自民党の若宮候補と、落選中ながらドブ板を踏みまわって築いた地盤がある手塚候補のガチンコ対決で、他の候補が入り込む余地がほとんどない。
まあ、三谷候補は落選確実、もとい、極めて厳しい情勢。
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続いて、渡辺善美(元)代表の応援演説。
さすがに演説は迫力ある。
というか、もう怒り心頭という感じ。
まあ、気持ちはわからないわけではない。
前回の総選挙で、無理算段して選挙資金集めて当選させた18人の議員が次々に離党して、最後に残ったのはわずか3人、自分以外では2人だけ(三谷英弘=比例東京、佐藤正夫=比例九州)。
客観的に見ても「ひどい話」で、「恩知らず!」と言いたくなるのもわかる。

でも、人が離れて行くのは結局は人徳が無いからだし、政治資金収支報告書に記載されてない8億円の怪しい資金の説明責任も果たしていない。
1人でみんなの党を作ったのも確かだけど、1人で潰したのもまた確か。
前回、衆議院比例区でみんなの党に票を投じた524万余人の負託を裏切った責任は重いと思う。
自分一人が正しい、みたいな演説をぶっている場合じゃないと思うのだけどね。

三谷さん、今回、大敗しても、まだまだ若いのだから、いつか再起のチャンスは来ると思う。
メゲずに頑張って欲しい。
人はちゃんと見ているものだよ(これ、以前、落選中の手塚くんにも言ったな)。

11月28日(金)来年1~2月、川崎市教育文化会館で異性装関連の連続講座 [お仕事(講義・講演)]

11月28日(金)   曇り   東京   16.3度   湿度68%(15時)
30分、寝坊してしまい、9時、起床。
寝不足で調子が悪い。
朝食は、カスタードデニッシュとコーヒー。
シャワーを浴びて髪と身体を洗う。
髪はよくブローして、あんこを入れて頭頂部で結び、シュシュを巻く。
化粧と身支度。
紺地に白い雲のような模様のロング・チュニック(長袖)、黒のブーツカットパンツ、黒網の膝下ストッキング、黒のショートブーツ、焦茶のトートバッグ。
黄色いニットのポンチョ。

10時35分、家を出る。
家の近くの銀杏並木がやっと色づいた。
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でも、あまりきれいな色じゃないなぁ。

武蔵小杉駅まで20分ほど歩いて、「東急スクエア」2階の「スタバ」へ。
11時、川崎市教育文化会館のS氏と待ち合わせ。
S氏、とても若い。
自治体職員で私と同世代の方は、所長クラスの偉いさんか、定年間際の窓際の方で、現場にはもういない。
だから、担当の方が自分より若いのは当然だけど、半分くらいの年齢の方だと、いよいよ自分の老いを痛感する。
1時間ほど、講師を依頼された川崎市の「男女平等推進学習:服装から見るジェンダー」の打ち合わせ。
私は来年1月15日(木)19~21時の第1回を担当し、異性装の基礎的なレクチャーと女装と日本文化についてお話しすることになった。

ここだけの話だが、全5回、すべて異性装関係の講座になる予定。
第3回には大都市部に残る数少ない性神信仰「かなまら祭」で知られる金山(かなやま)神社の現地見学も。
自治体が異性装だけをテーマに、これだけの規模の連続講座を組むのは、おそらく初めてのこと。
しかも、今までそういう方面には関わりがなかった(と思う)川崎市の主催企画で、正直、かなり驚いている。

一応、川崎市民限定だが、私の回は講師特別枠を設けてもらう予定。
平日の夜なので、川崎市民以外の方も来聴歓迎(いずれブログに告知します)。

12時、昼食。
武蔵小杉駅構内の「さぬきうどん」。
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↑ 季節メニューの「油かす・地のりつけうどん(温)」+れんこんの天麩羅(520+120円)
油かすは、牛の小腸や豚の胃、鶏の皮などを低温の油で揚げて水分を飛ばした物だが、関西圏(大阪府・京都府・奈良県・兵庫県)中心の食品で関東ではほとんど食べない。
関東で「油かす」というと、肉の脂身を加熱して、油脂を取り出した後の残りで、昔は肉屋さんで売っていた。
私も(自覚的に食べるのは)初めてだと思う。
ふ~ん、こんなものなのか・・・。

歩いて自宅最寄り駅前の郵便局へ。
来年から非常勤で出講する関東学院大学へ書類を郵送。
(続く)

11月27日(木)自宅で過ごす [日常]

11月27日(木)  晴れ   東京  17.0度   湿度56%(15時)
11時、起床。
朝食は、明太子フランスとコーヒー。
シャワーを浴びて、髪と身体を洗う。

今日は、家でゆっくりする。
昨晩、検討した衆議院選挙2014(序盤)の予想を集計。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-11-27-1
正直言うと、自民+公明党が大勝する選挙を予想するのは心理ストレスがある。
でも、私の選挙予想のファンも何人かいるので、頑張る。

遅いお昼は、月曜日に作った芙蓉蟹(フーヨーハイ)の残りで、蟹玉ご飯。
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夕食は、鶏もも肉の唐揚げ(カレー味)を作る。
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う~ん、前回よりマシだけど、もう少しカラッといかないなぁ。

昼間仕込んでおいた、キャベツとベーコンのスープ。
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身体が温まるなぁ。
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お風呂に入って温まる。
夜中、いろいろ作業。
いろいろ対応しなければならないことが多く、遅くなってしまった。
就寝、4時。

社民、東京比例1位に同性愛公表の石川大我豊島区議を擁立 [政治・選挙]

11月27日(木)

昨日あたりから動きがあると思ったら、なるほど、こういうことだったのか・・・。

衆議院比例東京選挙区の前回(2012年)の社民党の得票は136,889票で(得票率2.1%)、もちろん議席獲得には遠く及ばなかった。

社民党が比例東京選挙区で議席を獲得したのは、2005年の第44回衆議院選挙(いわゆる「郵政選挙」)で、本来なら自由民主党に議席が割り当てられるはずだった17議席目が、自民党が大勝したため名簿登載候補者が尽きてしまい(名簿の30名全員の当選が確定済)、次順位の社会民主党が繰り上がって議席が割り当てられた。
ところが、名簿登載順位1位の中川直人候補は重複立候補していた小選挙区で供託金没収点未満で当選資格がなく、結局、比例単独だった保坂展人候補(現:世田谷区長)が当選した。

「おこぼれ」でなく、まともに議席を獲得したのは、2000年の第42回総選挙までさかのぼる(保坂展人候補が17議席中12位で当選)。

投票率にもよるが、比例東京選挙区で1議席を獲得するには35万票前後が必要。
ということは、石川さんが当選するためには得票を3倍増しないといけない。
東京では小政党というより「諸派」に近いくらい党勢が落ち込んでいる社民党にはまったく無理な話。
石川さん1人がいくら頑張ってもどうなる情勢ではない。

まあ、比例東京選挙区のの有権者は約1000万人、同性愛者の比率が3%だとすれば30万人、その人たちが皆、投票に行って比例区の投票用紙に「社民党」と書けば、社民党の基礎票と合わせて40万票になり、めでたく当選ということになるが・・・。
そうはいかないことは、2007年の第21回参議院選挙比例区でレズビアンを公言して選挙を戦った尾辻かな子候補の惨敗(民主党公認で立候補したが得票は38230票で、同党の当選ライン67000票余に遠く及ばず)で実証済み。

そんなことは、承知の上での挑戦だろう。
社民党党首選挙の時もだが、石川さんのチャレンジ精神は評価したい。
落選しても、来春は統一地方選挙だから、知名度を上げて区議選に臨めば、カムバックも見えてくる。
ご健闘を祈っている。
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社民、比例1位に同性愛公表の石川氏擁立 衆院選

社民党は26日、12月2日公示の衆院選で、同性愛者であることを公表している東京都豊島区の石川大我区議(40)を比例区東京ブロックの単独1位で擁立する方針を決めた。

石川氏は昨年、17年ぶりの選挙戦となった同党の党首選に立候補。吉田忠智・現党首に敗れたが、党再建に向けた「党改革推進本部」のメンバーになっていた。(江口達也)

『朝日新聞』2014年11月27日06時54分
http://www.asahi.com/articles/ASGCV7J3YGCVUTFK02K.html

茶園敏美著『パンパンとは誰なのか』書評会のご案内 [性社会史研究(遊廓・赤線・街娼)]

11月27日(木)
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http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25-1
友人の茶園敏美さんの新著『パンパンとは誰なのか ―キャッチという占領期の性暴力とGIとの親密性―』(2014年9月、インパクト出版)の書評会(主催:京都セックスワークセミナー)が、12月7日(日)14時から、京都市の「堺町画廊」(堺町通御池下ル)で開催されます。

私もコメンテーターとして30分ほどお話する予定です。
師走のお忙しい時期とは存じますが、占領期の女性史、セクシュアリティの歴史に関心がお有りの方の、ご来場をお待ちしています。

【日時】
2014年12月7日(日) 14時~   (13時30分、開場)

【会場】
京都市中京区堺町通御池下ル「堺町画廊」(075-213-3636 13時以降)

【報告者】
茶園敏美(京都大学アジア研究教育ユニット研究員)

【コメンテーター】
西川祐子(元・京都文教大学教授:文学、女性史)
三橋順子(都留文科大学非常勤講師:性社会・文化史)
深田 卓(インパクト出版代表:編集者)

【司会】
田中雅一(京都大学人文科学研究所教授:文化人類学)

【主催】
京都セックスワークセミナー
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阿蘇山中岳が小噴火 [地震・火山・地質]

11月27日(金)
25日に始まった阿蘇山中岳(熊本県)の噴火は、その後も断続的に続き、噴煙だけでない、噴石も飛ばしている。
噴石が確認されたのは1995年以来19年ぶり。
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↑ 噴煙を上げる熊本県・阿蘇山の中岳第1火口=26日16時11分、ヘリから(共同)

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↑ 「草千里」の固定カメラ(11月26日07時13分)

本気で噴火(破局的巨大噴火)すれば、たった数日で九州のほぼ全域を焼き尽くし噴出物で覆うことができる(当然、数100万単位の犠牲者が出る)世界最大のカルデラをもつ活火山・阿蘇山にしてみれば、ちょっと咳をした程度なのだが。

本格的な噴火につながることはないと思うが、山体膨張の行方が気になる。

【追記(27日)】
噴煙が一時約1500mの高さに。
中岳の標高は1506mなので、噴煙の到達高度は約3000mということ。
また、噴出物の分析からマグマ爆発であることが確定的になった。
阿蘇中岳のマグマ爆発は1993年2月以来、21年ぶり。
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阿蘇山噴煙、一時1000メートル 噴石も確認
熊本県・阿蘇山の中岳第1火口で25~26日、断続的な噴火が続いた。福岡管区気象台が26日、発表した。噴煙は最高で高さ約千メートルに達し、噴石も1995年以降初めて確認された。気象台は、噴火は小規模だが繰り返し起こる恐れがあるとして、警戒を呼びかけている。

気象台によると、噴石は26日午前5時5分ごろ、火口内で高さ約100メートルまで飛んだのが確認された。火口で高温の噴出物が炎のように見える火炎現象も起き、火山灰は約40キロ離れた大分県豊後大野市や宮崎県五ケ瀬町でも降った。

阿蘇山の噴火警戒レベルは昨年9月以来、1(平常)と2(火口周辺規制)を行き来しており、最近では今年8月に2に引き上げられた。GPS観測で山体にわずかな変動が見られることなどから、気象台はマグマが噴火に関わっている可能性があるとみている。ただ、噴石が1キロ以上飛ぶような状態ではないとして、レベル3(入山規制)への引き上げは検討していないという。(野中正治)
『朝日新聞』2014年11月26日21時11分
http://www.asahi.com/articles/ASGCV42N2GCVTIPE00J.html
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阿蘇で21年ぶりマグマ噴火、噴煙1500m
福岡管区気象台は27日、熊本県の阿蘇中岳第1火口で再び小規模な噴火が起き、噴煙が一時高さ約1500メートルに達したと発表した。

相次ぐ噴火について、同気象台はマグマが直接地上に放出されるマグマ噴火と確認。今後も噴火を繰り返すとみられ、火口から半径約1キロの範囲で大きな噴石の飛散への警戒を呼びかけている。

同気象台によると、同火口でマグマ噴火を確認したのは1993年2月以来、21年ぶり。

27日には火口から約500メートル南にある避難壕ごう付近で火山灰が約7センチ堆積。地元の阿蘇市のほか、約50キロ離れた熊本市西部や宮崎県五ヶ瀬町など広範囲で降灰が確認された。熊本空港では羽田や伊丹などを結ぶ少なくとも62の発着便が欠航し、農作物被害も懸念され始めた。

同気象台は「過去の事例から噴火は1年以上続く可能性がある。ただ、マグマ供給量は少ないとみられ、小規模で収まるだろう」と分析。噴火警戒レベル2(火口周辺規制)の引き上げは検討していないという。

『読売新聞』2014年11月27日 20時57分