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今後の「GID特例法」の運用 [現代の性(性別越境・性別移行)]

10月12日(木)

以前にも指摘したが、静岡家裁・浜松支部の「違憲」判断を受けて、今後「GID特例法」の運用(家裁の判断)は、女性→男性と、女性→男性とで、異なる形になるのではないか?
女性→男性は今回の判断のように「手術不要」、男性→女性は「手術必要」という運用。

しかし、男女平等の大原則からして、法律の適用に男女で差異をもうけるのなら、その根拠になる法律(条文)が必要だと思う。

そんな条文、「GID特例法」にはないわけで・・・。
仮にそうした条文を付加したところで、また訴訟になって、「違憲」になる可能性が大。

何度も言っているように、成立から20年が経った「GID特例法」は明らかに時代遅れ。
いったん廃止して、国際的な人権規範と日本社会の現実に則した新たな枠組みで性別移行法を立て直すべき。


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静岡家裁、性別変更に手術必要は「違憲」判断 [現代の性(性別越境・性別移行)]

10月12日(木)

静岡家庭裁判所・浜松支部が、戸籍上性別変更に手術必要の規定は「憲法違反で無効」と判決。

これはビッグ・ニュース。
静岡県の鈴木げんさんが申立人。
おめでとうございます!

下級審の判断だが、年内に予定されている最高裁の判断を予想する上で、大いに参考になる。

静岡家庭裁判所浜松支部の関口剛弘 裁判長。

「手術を受けるか否かは、本来、そのものの自由な意思にゆだねられるものであり、この自由は、その意思に反して身体への侵襲を受けない自由として、憲法13条により保障されるものと解される。」

「本件規定(4号要件)により、性同一性障害者が、性別の取扱いの変更を認められるために、その意思に反して身体への侵襲を受けない自由を制約されることになるということができ、本件規定が存在することに伴う性同一性障害者の人権制約の態様、程度は、その性質上重大なものということができる。」

「生殖腺を取り除く手術は、生殖機能の喪失という重大で不可逆的な結果をもたらすものだ。性別変更のために一律に手術を受けることを余儀なくされるのは、社会で混乱が発生するおそれの程度や医学的見地からみても、必要性や合理性を欠くという疑問を禁じ得ない」

「特例法の施行から19年余りがたち、性の多様性を尊重する社会の実現に向けて国民の理解の増進が求められるなど、社会的な状況の変化が進んでいる」

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藤井聡太竜王・名人、前人未踏の八冠達成 [スポーツ]

10月11日(水)

王座戦第4局、藤井七冠が第3局に続き大逆転勝ち。

21歳で前人未踏の八冠(八大タイトル独占)を達成!

両者1分将棋の激闘。
永瀬王座が圧倒的に優勢(AI評価98:2)だったが、125手目の▲5三馬を指した瞬間5:95に大逆転。
その後は、藤井七冠がAIの最善手そのままの差し手で、敵王を13手詰めに討ち取った。

▲5三馬が致命的敗着。
詰むと思って指した手が詰まない。
敵王に脱出路を与えてしまった。
▲4二金が正着だったらしい(私はわからないけど)

将棋でたまにある「一手ばったり」。
それがタイトル戦で2局続けて出るとは。
自らの失着に気づいた永瀬王座が(中継中にもかかわらず)髪をグシャグシャに掻きむしる仕草に悔しさが現れていた。

相手の致命的失着を引き出す力があるとすれば、将棋の神が宿っているとしか言い様がない。

画像は、▲5三馬で形勢大逆転した場面。
王座戦.jpg
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10月11日(水)メンテナンス日 [日常(髪・爪・肌・ファッション)]

10月11日(水)

11時15分、家を出る。
東急東横線で学芸大学駅へ移動。

今日は、メンテナンス日。
12時15分、目黒区鷹番の路地裏にある美容院「ヘア・アン・ローズ」に行き、白髪染め。

15時、久しぶりに学芸大学東口商店街の「シータ」でカレーランチ(950円)。
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カレーは「日替わり」のレンコンとチキン。
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16時、駅西口のネイルサロン「ネプチューン」でジェルネイルの付け替え。
うっすらピンクのラメ・グラデーション。
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美容院2時間半+ネイル1時間半=4時間座り続けだと、腰が痛くなる。

18時過ぎ、帰宅。
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10月10日(火)松茸が届く [日常(料理・食べ物)]

10月10日(火)

注文した松茸(カナダ産)が届く。
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今年は、どうもカナダ産が不作のようで、選択肢も少なく、値段もやや高い。
注文しようか?迷ったが、もうそう何回も食べられるわけではないし・・・。
小ぶりだが、数と形はまあまあ。

早速、夕食は、松茸のホイル焼き。
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香りが足りないが、食感と味は悪くない。
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おいしかった。


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二項対立&身体本質主義的なセクシュアリティ観への懐疑 [お仕事(講義・講演)]

10月10日(火)

『歴史の中の多様な「性」』を書いた頃から、いえ、それ以前から、身体を絶対基準にした同性愛:異性愛という二項対立的なセクシュアリティ観にかなり懐疑的になっている。

そして(両性愛を挟むにしても)、同性愛と異性愛から構成される性的指向をセクシュアリティの第一義的なものとする考え方にも疑問をもっている。

それは、ヨーロッパ・キリスト教社会の宗教規範の批判的継承である近代性科学の所産であり、汎世界的に適用できるものではない。

そうした考えは、『歴史の中の多様な「性」』が出版された後の1年間でますます強くなっている。

9月と10月の「日比谷図書文化館」での2回の講演では、そのことを踏まえて話している。

13日の講演では、「結論」として、次のように言うつもり。

・身体本質主義に基づく性的指向(Sexual Orientation)が第一に重要であるという認識は、常に正しいわけではない。

・近代西欧文化由来の「性科学」の認識は必ずしも万能ではなく、時に疑ってみる必要があるのではないか。

・少なくとも、現代の「性科学」の認識を時代や地域が違う文化に単純に適用するのは止めた方がいい。

まあ、こんなことを言っても、まさに「蟷螂の斧」で、誰もわかってくれないと諦めていた。

ところが、10月から始まる神戸大学の青山薫教授(社会学)のプロジェクト「アジアにおける《多様な性》――英語ジェンダー二元論を超える試み」のキックオフ共同研究会で、話をしてほしい、と依頼された(それが11月11日の名古屋での研究会)。

この科研プロジェクトは目的を「アジアにおいて、英語由来のジェンダー二元論からすれば非典型的な性の位相を体現する人たちの《性の多様性》とは何かを改めて明かにし、こちらの《多様性》に基づいて、現行のジェンダー概念を超えた性の概念を構想する端緒となることをめざす」としていて、私が考えていることと重なる部分が多い。

私には、現地調査をする資質も体力もないが、歴史的な知見という点で、お役に立てるならば、うれしいし、次の世代の研究者に、自分が考えたことを引き継いでもらえれば、なおうれしい。


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