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維新にも『旧約聖書』の信者がいる [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

10月7日(土)

へ~ぇ、維新にも『旧約聖書』の信者がいるんだ。
トランス叩きの次は同性愛叩きだろうと、予想していたが、いよいよかな。

「同性愛がはびこって、天から火や硫黄が降り注ぎ街が滅ぶ」という問答は、実は370年前の江戸でなされている。
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すでにキリスト教が禁じられ「鎖国」がなった江戸時代の1652年(承応元)、オランダ商館長アドリアーン・ファン・デル・ブルフが江戸に参府してくる。その従者にオロフ・エリクソン・ウィルマンというスウェーデン人の青年がいた。一行は幕府の大目付で外交担当の井上筑後守政重(1585~1661)の屋敷にも出向く。その時、井上筑後守はウィルマンに目を止めた。そして、側に呼び寄せ酒杯を勧めながらささやく「お前が気に入った」と。ウィルマンは、男色の罪によって火や硫黄が4つの都市に降りそそぎ滅びたことを語り拒絶する。それを受けた井上筑後守は「ほう、それなら日本中に火をつけねばならないな」と言った〔井上2015〕。
異国の青年に言い寄る幕閣要人、それに対して旧約聖書を引き合いに出して懸命に拒絶するキリスト教徒の青年、こんなよくできたコントみたいなやり取りをしていたのだ。
(三橋順子『歴史の中の多様な「性」』より)
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時代の正体 LGBTQ+考
横浜の維新市議が性的少数者を差別 「同性愛で街滅ぶ」逸話引用
連載「LGBTQ+考 時代の正体」

開会中の横浜市会第3回定例会で、日本維新の会の山田桂一郎市議(60)がLGBTなど性的少数者への理解を進める学校教育に関する一般質問で、同性愛者の存在などで街が滅ぶとした逸話を引用した。山田氏は神奈川新聞社の取材に対し、「同性愛はおかしくないということは義務教育で言わなくてもいい」などと述べ、LGBT理解増進法の趣旨からも外れる持論を展開した。

発言があったのは、9月12日の本会議。同氏は会派を代表し、同法について教育現場の取り組みやトイレ整備に関する市の方針を問い、「性的少数者の児童生徒の権利を過大に要求することで学校現場が混乱しないか」「自分は女性だと偽り、女性用トイレや更衣室、風呂に入るといった女性スペースの安全問題が依然として解消されていない」などという「懸念の声」を紹介。「横浜市が旧約聖書にあるソドムとゴモラのようにならないように」などと締めくくった。

山中竹春市長は「法の施行により、従来の整備の方向性が変わるものではない」、鯉渕信也教育長は「児童生徒の状況に応じた個別対応を図っていく。相談に応じられる体制づくりを進める」と答弁した。

「ソドムとゴモラ」は悪徳と退廃で神の怒りを買い、滅ぼされる都市として旧約聖書に登場する。その「罪」として解釈されていたのが同性愛だ。都市の名を引いた「ソドミー法」は同性間の性行為などを罰する法律として、かつて米国などに存在した。

山田氏は取材に対し、逸話の意味について「道徳心がなく、街が滅亡したと聞いている」と説明。引用した意図は「特にない」とし、意図していない言葉を議場で使った理由については「ノーコメント」とした。

学校現場で今後も個別対応するとした市の答弁には「安心した」とし、「『同性愛はおかしいことではない』ということは義務教育で言わなくてもいい」と主張。法施行により女性用トイレがなくなることを心配する声が駅頭活動などで複数寄せられていたと説明し、自らの発言に「差別意識は全くない」と断言した。

『神奈川新聞』 | 2023年10月6日(金) 22:40
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-1025400.html
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埼玉県「虐待禁止条例 改正案」 [現代の性(一般)]

10月7日(土)

埼玉県「虐待禁止条例 改正案」 県議会の委員会で、民主フォーラムの「継続審査を求める動議」を反対多数で否決し、自民党提出の原案を可決。

子ども「置き去り」事故の防止策ということのようだが、現実に見合わないバランスの悪さは否めない。
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「生活できない」 埼玉県の“子供留守番禁止条例案”に批判相次ぐ

埼玉県の自民党県議団が県議会に提出した虐待禁止条例改正案がSNS(ネット交流ービス)上などで波紋を呼んでいる。小学3年生以下の子供を自宅などに残して外出したり、公園などに放置したりすることを禁じた「留守番禁止」「放置禁止」の規定に対し、子育て世代とみられる人たちなどから「現実的ではない」などと疑問の声が噴出している。【デジタル報道グループ】

働く親にとって深刻な問題
「保育園児がいるシングルマザーです。この条例が可決されたら、生活していけません」「一人親家庭には死ねと言っているも同然。子育て家庭は今すぐ埼玉から転居することをお勧めします」

改正案に罰則規定はないが、子供を預ける環境が身近になければ外に働きに行くことが難しくなることから、一人親家庭の人たちには極めて深刻な問題と映ったようだ。

しかし、この問題は何も一人親に限った話ではない。夫婦共働きの家庭にも影響が及ぶ。

自民党への取材で児童の放置に当たるとされた例

「今でさえ子育てと仕事を何とかやりくりしているのに、働きながらこれは無理があります。専業主婦が少なくなっている昨今、時代錯誤です」。この投稿者は「可決されたら埼玉から引っ越したり、子供を産まない選択をしたりする人も出そうな予感がします」と続けた。

「『きょうだい育児』もできない」
改正案では、養護者の義務として、小学3年生(9歳)以下の児童の放置禁止のほか、同6年生(12歳)以下の児童についても努力義務とした。養護者に当たるのは保護者や保育士、教職員など。自民県議団は、未成年のきょうだいと一緒に自宅にいても「放置」とする。

こうした規定に対し「放置はよくありませんが、生活の中での一般的な範囲でのお留守番や子供たちだけでの行動に制限をかけること自体が無謀すぎます」という声もあった。これは保護者が働いているかに関わらず、対象家庭に共通する懸念だ。

また、兄に弟の面倒を見させて働きに出ているとみられる人からは「こんな条例成立したら、『きょうだい育児』やっていられません」といった投稿もあった。

議会では改正案に反対の会派から「子育て家庭への負担が大きい」などと反論が相次いだ。しかし、10月6日の福祉保健医療委員会で賛成多数で可決されたことから、13日の本会議で成立する見通しだ。自民は「成立すれば全国初の条例」としているが、批判の矛先は議員にも向けられた。

「一生懸命子育てしている人たちの意見は聞いたのだろうか。車内の放置に対する規定は理解できますが、自宅の規定は非現実的」「こんなの発案した議員は子供いるの? 奥さんに聞いてみたら?」「この条例案を作った人にお子さんがいるとしたら全く育児に参加してこなかったんじゃないのかと思う」

条例の前に「学童保育拡充を」
不満は「子供を見てくれる人や場所なんてすぐ見つからない」といった子供の受け入れ先が不足している実情にも及び、学童保育の拡充を求める声も目立った。

「共働きをしなければ生活できない世帯も多いこの時代、義務を押し付ける前に土台を整備することが先。手を挙げれば全員が家の近くの学童に公設並みの価格で必ず入れるように整備してから言うべきだ」

「まずは学童を希望する人が皆利用できるようにしてほしいです。仕事は続けたいけれど、もし学童に入れなかったら……。フルでリモートワークにするのか、夏休み中はどうなるのかなど悩みます」

虐待防止の趣旨には理解を示す投稿も多く見受けられるが、一方でこうした批判も相次ぐ虐待禁止条例改正案。13日の本会議の行方に注目が高まっている。

『毎日新聞 』2023/10/7 20:38(最終更新 10/8 10:23) 1462文字
https://mainichi.jp/articles/20231007/k00/00m/010/199000c
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