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東京・浜松町のホテル建設工事現場で人骨 [世相]

5月8日(金)
浜松町で人骨が出たというニュースを聞いて、すぐに「たぶん江戸時代のお墓だろう」と思った。
鈴木理生『江戸の町は骨だらけ』(桜桃書房、2002年、ちくま学芸文庫、 2004年8月)を読でいたので。
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↑ 鈴木理生『江戸の町は骨だらけ』(桜桃書房、2002年)

東京都心部で江戸の町だった地域では、実は人骨が出るのは珍しいことではない。
当時の墓地は土葬がほとんどなので、寺の廃絶や墓地の移転などで、骨が地中に取り残されてしまう。
とりわけ、谷地形で地下水位が高い場所では、骨の残りが良い。

大きな建設会社は慣れているので、工事現場で人骨が見つかっても、警察にそっと連絡して事件性がないことを確認してもらって、お寺さんに引き取って供養してもらう。
私の昔の教え子の女子学生が、建設会社に就職して「史学科だから」という理由で、その仕事をさせられたという話を聞いた。

今回は、お寺の墓地ではなく、武家屋敷の中の埋葬施設のようだ。
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東京・浜松町の人骨、地層は江戸時代の大名屋敷 埋葬の可能性

8日午前9時半ごろ、東京都港区浜松町のホテル建設工事現場で、人の頭蓋骨などが埋まっているのを男性作業員が発見し、110番通報した。頭蓋骨に目立った損傷はなく、江戸時代とみられる地層から見つかったことから、警視庁愛宕署は埋葬された可能性もあるとみて調べている。

同署によると、人骨は男性作業員がショベルカーで掘削作業中、深さ約3メートルの地中から発見。頭蓋骨2点のほか、約290点の骨が見つかった。どこの部位のものかは不明で、イヌなどの動物のあご部分とみられる骨もあったという。

骨が見つかったのは江戸時代の地層で、この場所には当時、大名屋敷などが立ち並んでいたといい、木のおけの一部とみられる木片も見つかったという。建設工事は今年2月から始まっていた。
「産経ニュース」2015.5.8 20:05
http://www.sankei.com/affairs/…/150508/afr1505080021-n1.html

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