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1966年の『実話と手記』(手帖社) [性社会史研究(性風俗雑誌)]

5月28日(水)
月1度の吉祥寺での仕事の帰りに、南口駅前通りの古書店で安かった(1冊500円)ので2冊購入。
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『実話と手記』1966-12.JPG
『実話と手記』昭和41年(1966)12月号(2巻14号)
発行所は「東京都中央区日本橋1-4」の「手帖社」で、A5版192頁、定価200円。
巻次からして、月刊でときどき増刊号が出たようだ。
昭和40年9月に「国鉄東局特別扱承認」をとっているので、昭和40年(1965)秋の創刊か。

内容は、この時期の「実話系雑誌」の例にもれず、性風俗のルポルタージュ(風)記事がほとんど。
ただ、この号に限ってかもしれないが、他誌に比べて、外国関係の記事が多い印象。

私にとっての収穫は、良川新介「外人にモテ 日本のゲイ・ボーイ」という記事(詳細別記)。
(参照)「ゲイ・ボーイの海外進出―1960年代の性風俗記事から(1)―」 
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-05-28-2
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『実話と手記』1966-1増刊.JPG
『実話と手記』昭和41年(1966)1月臨時増刊号(2巻2号)
「観光おんな読本」と題する増刊号。
「観光マンモス東京よるの異色地帯マル秘情報」という特集記事では、「ゴールデン赤坂のデラックスお遊び術」、「青い目の美女をとりもつ赤坂“夜の演出者”」という題名で、東京の新興歓楽街である「赤坂」に焦点を当てていて興味深い(詳細別記)。
(参照)「盛り場としての赤坂の全盛期―1960年代の性風俗記事から(2)―」 
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-05-28-3

もう1つの注目記事は、「"男子禁制"大阪のレズビアン・バー潜入記」と題する大阪道頓堀の「」というレズビアンバーのルポ。
情報がいたって乏しい1960年代のレズビアン業界の一端がうかがえる(詳細別記予定)。

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コメント 5

ひろ

自分も昨日古書店を訪れたところ、クロスドレッシングという雑誌が目に付き購入いたしました。
エリザベス美人御写真というコーナーで、先生が登場しておられました。
もう、23年ほど前の雑誌のようですね。
by ひろ (2014-05-28 16:22) 

三橋順子

ひろさん、いらっしゃいま~せ。
『クロスドレッシング』の創刊号(光彩書房、1991年)ですね。
日本初の商業ベースの女装雑誌でしたが、時代が早過ぎて、大量の返本になり、わずか2号で消えました。
その時の編集長(映画脚本家の山崎邦紀氏)とは、今でもお付き合いがあります。

by 三橋順子 (2014-05-29 03:14) 

ひろ

先生、おじゃまします。
件の雑誌は、わずか2号までだったんですね。
貴重なものを手に入れることができました。
わたしが買ったのは創刊号のようです。
所謂ずりネタを期待していた人には受けなかったかもしれませんね。
意欲的な本でしたのに残念です。
by ひろ (2014-05-29 21:49) 

マミー

ところでひろさん、この前の採石場での話し、まだ聞きたいんですけど〜。一体なにがあったの?
by マミー (2014-05-30 11:23) 

三橋順子

ひろさん、いらっしゃいま~せ。
先日、『クロスドレッシング』の刊行元の方にお話を聞く機会があったのですが、「返本率7割で、雑誌出版としては壊滅的」だったそうです。
編集長のYさんは、売れる本を作る気がまったくなかったそうです。
by 三橋順子 (2014-06-01 12:10) 

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