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神田の老舗「かんだやぶそば」で火災 [事件・事故]

2月19日(火)
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神田淡路町の「やぶそば」が燃えている。
22時半段階で、まだ延焼中。
この感じでは、建物は全焼だろう。

明治13年(1880)創業の東京の蕎麦屋を代表する老舗。
私好みの店ではないが(味はともかく、せいろ1枚の量がともかく少なすぎ)、お付き合いで3度ほど食べに行った。
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靖国通りを東に進んで淡路町の交差点を過ぎると、右手に折れる靖国通りと分かれて、万世橋方面に直進する道がある。
その北側のブロック(千代田区神田須田町1丁目9~19番、及び淡路町2丁目2・4・6・8番)は、東京下町で戦災(アメリカ軍の空襲)を免れた数少ない地域で、大正末期~昭和初期の木造建築が5軒ほど集中して残っている。

大正12年(1923)「かんだやぶそば」(蕎麦屋)木造2階 千代田区神田淡路町2-10
大正14年(1924)「神田まつや」(蕎麦)木造2階 千代田区神田須田町1-13
昭和4年(1929)「ぼたん」(鳥すきやき)木造一部RC造3階 千代田区神田須田町1-15
昭和5年(1930)「竹むら」(甘味処)木造3階 千代田区神田須田町1-19
昭和7年(1932)「いせ源本館」(鮟鱇鍋)木造3階 千代田区神田須田町1-11

「かんだやぶそば」は、それらの中でも一番古く、関東大震災で焼けた直後に再建された大正末期の建築。

関東大震災と戦災の2度の大災厄を経ている東京都心部には、古い建物がとても少ない。
東京の街から、数少ない古い建物がまた消えてしまった。

老舗というだけでなく、今も人気の高いお店だから、じきに再建されるだろうけど、古い建物は戻ってこない。
それだけが残念。
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東京・神田の老舗「かんだやぶそば」で火災

19日午後7時20分頃、東京都千代田区神田淡路町のそば店「かんだやぶそば」から出火、隣接するビルなどにも延焼し、木造2階建ての同店を含む計4棟が燃えている。

同店は1880年創業の老舗。店舗は1923年に建てられ、東京都の歴史的建造物に選定されている。

『読売新聞」2013年2月19日20時42分

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コメント 2

AJ.

見て来ました。
意外にも、屋根が一部損壊している以外には、外観は焦げ後もなく保たれていました。内部は焼けているのでしょうが・・・
いずれにせよ残念です。
そのあと竹むらによって、あげ饅頭を過食して、カロリーオーバーしてしまいました。
by AJ. (2013-02-22 14:35) 

三橋順子

AJさん、いらっしゃいま~せ。
現場報告ありがとうございます。
たしかに画像を見ると、建物は焼け落ちてはなく外観は保たれているようです。
問題は、焼け残った外観を生かして(残して)再建するか、まったく新しくしてしまうかです。
蕎麦のような庶民的な食べ物の場合、区切られていない、天井の高い大きな空間で、大勢の人がいっしょに食べるということが、江戸時代以来、昭和戦前期まで一般的でした。
衝立で区切ったり、個室にしたりという、外食空間のプライヴェート化が進むのは戦後の高度経済成長期以降で、平成になってますますその傾向が甚だしくなっています。
大衆的な酒場でさえ個室化しているのが現状です。
江戸時代的な大空間での共食形態は、浅草の「駒形どぜう」本店など、ほんとうに少なくなっています。
「神田やぶそば」はその数少ない店だったので、ぜひその形態を残して再建して欲しい物です。
by 三橋順子 (2013-02-25 02:00) 

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