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性社会史研究(性別越境・同性愛) ブログトップ
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1995年の「ニューハーフinアメリカ」 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月20日(日)

ビデオを整理していたた、大阪の「ベティのマヨネーズ」ご一行が、ニューヨークとラスベガスを旅行する「ニューハーフinアメリカ」という番組(1995年、日本テレビ系)の録画が出てきた。

皆さん実に楽しそう。

ただ、ベティママから、入店まもない「娘」まで10数人でアメリカ旅行って、どれだけ経費がかかったのだろう?と思ってしまう。

お店の福利厚生費とテレビ制作会社の経費と、どういう割合になっていたのか、わからないが。

どちらにしても、1995年は、まだ「バブル経済」の余韻があった時期で、現在とは比べ物にならないくらい、お金が回っていたのだなぁ、と思った。

私が夜遊びを始めた時期は、1994~95年だけど、当時はすべに「バブル崩壊期」で株価はガタガタ下がっ
ていたが、それでも、週末の夜の六本木や新宿は、歩道から人が溢れるくらい人出があった。
22~02時くらいは、タクシーが拾えなかった。

経済指標などよりも、まさに世相(人の気持ちや行動)という点で、この25年間で日本社会の活気がどれだけ下がったか、よくわかる。
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1990年代テレビ業界のニューハーフ(Mr.レディ)ブーム [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月19日(土)

まだ、整理が終わっていないので概略だが、1993年から1996年の4年間、年間15本ほどのニューハーフ(=Mr.レディ)および女装についてのテレビ番組が作られていた。
つまり60本ほど。まさにブームだった。

加えて、Miss.ダンディの番組が5本ほどある。

それに対して、(女装しない)ゲイの番組は4年間で数本。
レズビアンは、ほとんど皆無。

こうした1990年代(中頃)のテレビ番組の状況が、その後の、Tw、Tm、G、Lの社会的認知度に大きく影響しているのは間違いない。


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ビデオ(追加分)の整理を始める [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月19日(土)

「書庫」の奥から出てきたビデオ15本を、昨秋、某大学の研究室に寄託した46本の「追加分」として整理を始める。

このビデオ15本は、15年ほど前にビデオの整理した時に(なぜか)こぼれたもの。
今日の調査で、昨秋、整理したものの少し前、1993~95年に録画したものが中心であることがわかってきた。

ただ、詳細なデータが記されてないものが多く、放送日を確定するのは困難なものが多い。
面倒でもちゃんとデータをメモすべきことを痛感。

でも、当時は、まさか映像資料として整理して、大学に寄託するなんて思いもしなかった。

ところで、今は亡き、女装の殿堂「エリザベス会館」の1991年・1992年のサマー・パーティの記録ビデオが出てきた。
30年前か・・・(怖)
誰にもらったのだろう? まったく記憶がない。


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1950年代のガリ版刷りの女装画 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月4日(金)

日本最初のアマチュア女装秘密結社「演劇研究会」(1955~58年)の会誌『演劇評論』21号(1958年)の口絵「夏化粧」(伊集院明山)。
演劇評論21号の口絵 - コピー.jpg
ガリ版で絵を描く技術(鬘の質感など)、すばらしい。

この作品、今秋、某区立美術館の企画展で展示される予定。

1950年代の女装は、和装、日本髪(鬘)、水白粉の和化粧が主流。
縁側に鏡台を出して、すでに鬘を被り、裸で化粧中。
愛人の男が襟白粉を塗って手伝っている。

鏡台の化粧品、風鈴、団扇、洗面器、豚形の蚊取り線香立て、細かに描かれている。
「豚さん」、私の世代には懐かしい。

『演劇評論』22・23合併号号(1958年)の口絵「朝化粧」(伊集院明山)。
演劇評論22・23合併号の口絵.jpg
「二周年記念特集号」で豪華二色刷りだが、これで力尽きたのか、この号で『演劇評論』は休刊になってしまう。

この作品も、今秋、某区立美術館の企画展で展示される(かも)。

愛人の男が寝ているうちに早起きして、化粧を直すのは、当時の女装者のたしなみ。
1990年代までは、そう躾けられた。


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1960年代の女装者の写真 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月4日(金)

午後、自著掲載予定の画像のスキャニング作業。

その余禄(1)
テニス・コートの女装者。
テニスをする女装者(1960年代?).jpg
撮影場所・時期不明だが、おそらく1960年代後半と思われる。
後方に観客がいるので、練習ではなく試合だろうか?
男・女どちらの枠で出ていたのかはわからない。
さすがに、この時期(50年以上前)、スポーツをしている女装者の写真は僅少で、私はこの1枚しか知らない。

他に、登山をしている写真がある。
登山する女装者(風奇196510)(2).jpg
以前に紹介した登山する女装者。
撮影時期は1960年代前半。
軽装備の夏山登山だが、当時は「山ガール」なんて言葉もなく、さぞ目立ったことだろう。
背景の山容(稜線の形)から、撮影地は八ヶ岳と思われる。

その余禄(2)
上野公園の大噴水を背景にポーズをとる女装者。
上野公園の女装者1960年代?.jpg
中景に休日を楽しむ人々、遠景に東京国立博物館。
時期不明だが、おそらく1960年代後半と思われる。
当時の状況から、昼間、女装外出できる人は、プロの方を別にすれば、アマチュアでは最上級者だけ。
(女装秘密結社「富貴クラブ」の外出許可は厳しく、なかなか出なかった)
真っ昼間の上野公園での撮影、さぞ、誇らしかったと思う。
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昔の画像や女装者の写真に鮮明度を求められても困る [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

3月4日(金)

昔の画像や女装者の写真に鮮明度を求められても困る。

昔(1960年代以前)の写真プリントは名刺サイズ(現代のLサイズの半分以下)のものがけっこうあって、それから起こした画像が鮮明なわけがない。

古い雑誌から探し当てて、スキャナーで取り込んだ画像も同様。
元が不鮮明なわけで、私の技術のせいではない。

女装者の写真は、むしろ鮮明であっては困る(髭跡や毛穴、皺がが写る)ので、ソフトフォーカス・フィルターを着けて、ぼやかして撮るのが当たり前だった。

スモーク炊いた上に、ソフトフォーカス・フィルターで撮影して、煙に中におぼろに姿が浮かぶ「ソフト・フォーカスの女王」と呼ばれた有名な女装モデルもいた。

ともかく、現代の技術感覚で、過去の写真を判断されるのは、とても困る。
たとえ、不鮮明な写真にも、それなりに歴史的&学術的な価値はあるのだから。


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某美術館からの依頼資料を揃える [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

2月16日(水)

某美術館の企画展に出品を依頼された資料、9月オープンだからとのんびり構えていたら「3月某日に資料撮影をしますから、ご持参ください」とメールが来た。

たしかに図録を作るとなると、半年前から準備にかかるのは当然。

ということで、書庫に積んである550冊の雑誌が詰まった8個の大型段ボール箱(丸善雄松堂の「アーカイブ」撮影から戻ってきた分)から、依頼の2冊を探し出す。

腰が痛くなったが、無事、サルベージに成功。

これで依頼の資料6点(書籍2冊,雑誌2点5冊、頒布誌1セット、絵葉書1組)が揃った。

書籍
 角 達也『男娼の森』(1949年)
  ↑ 敗戦直後、ノガミ(上野)の女装男娼群の実録小説
 曾我廼家桃蝶『芸に生き、愛に生き』(1966年)
  ↑ 新派の名女形の半生記、日本初のカミングアウト本
雑誌
 『風俗奇譚』1964年1月臨時増刊号 女装芸者:チャ子・サト子
       1967年1月臨時増刊号 女装芸者:市ちゃん
 『くいーん』49号(1988年8月)相沢一子
       85号(1984年8月)南麻衣子
 『ひまわり』創刊号 キャンディ・ミルキィ
        14号 三橋順子
        別冊 向日葵学園女子高等学校
頒布誌
 『演劇評論』9、11、12、14、15、16、19、20、21、23・24合併号
        (1956~1957年)
 ↑ 日本初のアマチュア女装秘密結社の会員誌
絵葉書
 「塩原名物女装 おいらん清ちゃん」(1938年)
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ビデオがまた出てきた [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

1月14日(金)

年末に、少しだけ書庫の片づけ(右から左に物を動かしらだけ)をしたら、古いビデオテープ(VHS)が15本ほど出てきた。

1990年代前半のニューハーフ番組の録画で、昨秋、整理して関西大学の守如子さんの研究室に送った分(46本)の連れ(少し録画時期が古い?)。

時間があるときに整理して、また関西大学に送ることになった。
前回の3分の1の分量だから、そんなに時間はかからないだろう。

1990年代の女装、ニューハーフ、性同一性障害関係ののテレビ番組については、それなりの網羅度があるアーカイブができそうだ。
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「ゲイ文献書誌」の可能性 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

12月23日(木)

マーガレットさんが、岩田準一の『男色文献書誌』(1931年)の「アップトゥデート版をやりたい」と言っている。

岩田準一の時代とは状況が違うから、網羅的な書誌データは難しいけど、マー様がセレクトした「ゲイ文献書誌」なら価値はあるし、それなりに需要はあると思う。

ゲイ関係の文献書誌は、一般週刊誌に掲載された記事(~1999年)のデータベースは存在する(未公表)。

問題はゲイ雑誌。
① 雑誌を収集する。
② 記事名を採録してデータベース化。
③ 全頁を画像データ・アーカイブ化。

②③は、専門業者さんに依頼すれば、3000~4000万円くらいで、できると思う。

私が収集した1950~60年代の「性風俗雑誌」(約450冊)の全文画像データ・アーカイブ化&記事索引は、専門の業者さんにお願いして、作業期間は1年。

ゲイ雑誌の総量は約2000冊だから、単純計算でその4倍の4年はかかるけど、やれないことはない。
私の場合は、業者さんがアーカイブとして有料頒布することで、費用はそれで回収(+利益)できるので、私の金銭負担は、基本的にない(収集には120万円くらいかかっているけど)

ゲイ雑誌の場合、アーカイブ化しても著作権の関係で有料頒布は難しいだろうから費用は自己負担になる。それで3000~4000万円?

でも、①ゲイ雑誌を全部収集する、ことすら誰もやっていない(と思う)。
「プライドハウス東京レガシー」のアーカイブでやりたかったけど、私の引責辞任で頓挫。

集めるだけなら、まず、たくさん持っている方、数人から寄贈を受けて、足りない号をTwitterで公表して寄贈を呼びかければ、全2000冊の内8~9割(1600~1800冊)は、収集できるのではないだろうか。
残る1~2割(200~400冊)の収集は、ちょっと苦労するかもしれない。
ゲイ雑誌は古書市場に在庫が乏しく、あまり当てにならない。

でも誰も、やらないのだよね。
「池の水、全部、抜いてみました」みたいに
「ゲイ雑誌、全部、集めてみました」で、
なにか判ることあると思う。

「学問」ってそういうものだと、私は思うのだけど・・・、やっぱり誰もそうは思わない。



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「港区域におけのる性的少数者の歴史」のPP資料完成 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

12月18日(土)

必要あって、画像取り込み作業。
赤阪「ジョイ」のマダム・ジョイ。
マダム・ジョイ(赤阪「ジョイ」:『女性自身』1973年4月7日号) (2).jpg
美貌で知られ、1974年、東映映画「暴力街」(五社英雄監督)に出演するなど活躍した。
箔押し?の毘沙門亀甲柄の訪問着も実にゴージャス。
『女性自身』1973年4月7日号より

新宿歌舞伎町「ABECHAN」の亜沙美ママの日本舞踊。
亜沙美(新宿「ABECHAN」) (1) - コピー.jpg
凛とした美貌。
『ニューハーフ大図鑑』(山王社、1983年)より

これらの画像を貼り込んで、港区立男女平等参画センターの「ジェンダーの日本史」講座「港区域における性的少数者の歴史」(2022年1月16日・日曜、Zoom配信)のパワーポイント資料、完成。

自己紹介のところに、私の六本木時代(1994年)の画像も入れた(笑)
941103-1 (2).jpg941103-2(2) - コピー.jpg
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