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『夜よむ(みる)新聞』の謎 [性社会史研究(性風俗雑誌)]

11月10日(水)
1954~55年頃刊行された『夜よむ新聞』という雑誌がある。
B5版62頁の薄手で、内容は性風俗が中心。
夜みる新聞19541015 - コピー.jpg
問題はこの雑誌の刊行形態。
最初(1冊入手して)、「5月15日号」のように日まで表記しているので月刊ではないことはわかったが、週刊か、旬刊(10日に1度)か、隔週刊か、わからなかった。
その後、収集が進んで、5の日(5日、15日、25日)の刊行が多いことが分かり、旬刊の可能性が高くなった。

ところが、さらに収集が進むと、10の日(10日、20日、30日)の刊行のものが現れた(1点ではなく3点)
こうなると、「五・十日(ごとうび)」(5と10の付く日)、つまり10日に2回の(5日に1度)刊行であった可能性が強くなった。

同時期の類似の事例としては、週2回刊行の『日本観光新聞』がある。

「新聞」と「雑誌」は定期刊行物という点は同じだが、「新聞」は1枚刷り、もしくは折り畳みで綴じていない掲載、「雑誌」は綴じてある冊子体という区別があった。
加えて、「新聞」は刊行間隔が狭く、「雑誌」はそれより刊行間隔が広いという認識もあったと思う。
ここで『夜よむ新聞』が冊子体であるにもかかわらず「新聞」を名乗った意味が見えてきたように思った。

しかし、まだ物資が十分でないこの時代、62頁の雑誌を5日間隔で編集・刊行するなんてことが可能だったろうか?という疑問が生じてくる。

話は変わるが、この『夜よむ新聞』、1955年4月頃、突然、誌名が『夜みる新聞』に変わる。
「みる」は少なくとも2点あるので、誤植ではない。
夜みる新聞19550515.jpeg
この誌名変更の事情も不明で、『夜よむ新聞』の謎はまだ解けない。
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