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性別移行は、まだ精神疾患なのです [現代の性(性別越境・性別移行)]

11月9日(土)

半年ほど前(2019年3月)に出版された『Newton別冊 精神科医が語る精神の病気』の「性別違和」の項目が「ひどい!」と批判されている。
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「精神疾患扱いはひどい」ということなのだが、それは違う。

多くの人が誤解しているようだけど、生まれ持った性別に違和を感じ、性別の移行を望むことは、いまだに精神疾患。
アメリカ精神医学会のDSM-5(精神疾患の分類と診断の手引・第5版)は「性別違和」を規定しているので、明白に精神疾患。
だから、DSM-5に基づいて記載すれば、当然、精神疾患扱いになる。
2019年5月のWHO総会で採択されたICD‐11(国際統計分類・第11版)では、性別移行を望むことが、精神疾患から「性の健康に関連する状態」に移され、脱精神疾患化が決定されたが、その施行は2022年初からなので、現状では、性別移行を精神疾患とするICD-10が有効。
生まれ持った性別に違和を感じ、性別の移行を望むことが長年、精神疾患だとされてきた状況があるからこそ、欧米、そしてアジアのトランスジェンダーたちは、性別移行の脱病理化を目指して、長く苦しい運動を続けてきた。
ICD-11の脱精神疾患化はその最初の成果なのだ。
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