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ついに、性別移行の脱精神疾患化が正式決定 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月26日(日)

スイスのジュネーブで開催されている第72回WHO(世界保健機構)総会で、ICD-11(国際疾病分類第11版)を正式に採択(施行は2022年初)。

これにより、性別の移行を精神疾患としてきたGende Identity Disorder(性同一性障害)概念は完全に消滅し、世界のトランスジェンダーが長年待ち望んだ、性別移行の脱精神疾患化が達成された。

ついにこの日が来た。
感慨無量。
世界のトランスジェンダーの同志の皆さん、おめでとう!


同性愛の脱病理化(1990年)から性別移行の脱精神疾患化まで29年。
世界的かつ客観的に見て、それが同性愛者とトランスジェンダーのマンパワーの差ということなのかも。
実感として20分の1くらい(もっとかも)だものな。

私が性別移行の脱病理化の立場を明確に表明したのは2003年。
「性別を越えて生きることは『病』なのか?」(『情況』2003年12月号 )

それから、脱精神疾患化の達成まで16年かかった。
長い長い苦しい闘いだったけど、生きているうちに達成できてよかった。
最終的な脱病理化は、次の改訂(ICD-12)だろうから、私が死んだ後になる。

その課題は、次の世代のトランスジェンダーが引き継いでくれるはず。

WHOのICD-11正式採択=性別移行の脱精神疾患化達成のニュースを見て、WPATH2014(タイ・バンコク)に集まったアジア&パシフィックのトランスジェンダー活動家のことを思い出した。

皆な、性別移行の脱病理化を目指して、シンポジウムだけでなく熱心にロビー活動を展開していた。

今回の改訂では完全な脱病理化は達成できなかったけども、脱精神疾患化が達成できたのは、彼女/彼らの長年の活動の成果で、ほんとうによかったと思う。

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前列左から、タイ、インド、フィリピン。
後列左からインド、日本、日本、フィリピン、フィリピン、シンガポール、トンガ、フィリピン、日本、フィリピン、
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左からネパール、日本、日本、中国、マレーシア。
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左からフィリピン、シンガポール、インドネシア、日本、日本。
その後、トランスジェンダーをめぐる社会状況が悪化したインドネシアの彼女のことが心配。




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