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1953年(昭和28)頃の男性同性愛者の出会いの場 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

1月3日(火)

1953年(昭和28)頃の男性同性愛者の出会いの場

東京 
(1)映画館・劇場
有楽町「日本劇場」地階
新宿「文化劇場」「帝都座階上の名画座」
浅草「東京クラブ」「日本館」

(2)公衆便所
日比谷公園公会堂附近
神田竹橋のたもと
神田K公園
四谷見附近く

(3)男色喫茶
新宿「夜曲」

大阪 
(1)映画館
新世界界隈
道頓堀
 歌舞伎座付近のニュース映画館
九条方面

(2)公園
天王寺公園
中之島公園

(3)男色旅館 6軒ほど
阿倍野区内「さくら」「ますみ」

京都 
(1)映画館
京極「八千代館」

(2)公園
円山公園

関東(東京)は男色喫茶、関西(大阪)は男色旅館という相違(特色)。
京都は、京極の八千代館で出会い円山公園へというコースが定番。
「ハッテン場」という言葉は使われていない。

個々の場所の特定は今後の課題。

文献は、藤井晃「ソドミア風土記ー関東・関西における同性愛者の集合地帯ー」(『臨時増刊 秘蔵版 風俗草紙』、日本特集出版社 1953年12月)

【注記】
東京の「神田K公園」の候補としては、JR神田駅の西にある(旧・司町)の「神田公園」か、駿河台下(明治大学裏)の「錦華公園」か、どちらか。

東京・新宿の「文化劇場」は、新宿3丁目、明治通り東側にあった映画館街にあった映画館(南から、新宿大映、新宿東宝、新宿文化劇場と並んでいた)。
現在の「新宿文化ビル」(新宿区新宿3-13-3)。

大阪・阿倍野区の男色旅館「さくら」は「佐久良」とのこと(鹿野由行氏の教示による)。

京都・「八千代館」は、中京区新京極通四条上ル東入ルにあった映画館。
戦後は成人映画専門で「ピンクの殿堂」と言われた。
明治末期から100年近い歴史を刻んだが、2007年12月29日に閉館した。

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