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2月18日(火)いよいよシンポジウム最終日-「WPATH 2014 Symposium in Bangkok」参加記(5日目の1) [現代の性(WPATH 2014)]

2月18日(火)  晴れ  バンコク  32.7度
5時10分、起床(Ramada Menam Riverside Hotel)。
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シャワーを浴びて髪と身体を洗う。
髪にあんこを入れて頭頂部で結わえて根巻と赤珊瑚の挿櫛をつける。
化粧と身支度。
紺地に白と青緑で大きな芙蓉の花を染め出した綿絽(紫織庵)。
薄いクリーム色の吸い上げ暈しの麻の半襟を付けた半襦袢。
帯は黄色基調の博多帯を下に、赤黒の半幅帯を上に巻いて、順子オリジナルのゴージャスな「二階文庫」結びにして、草色の夏の帯締を掛ける
柾目を浮き出した台に濃紺の麻の葉柄の鼻緒をすげた右近下駄(伊香保神社前・吉堅屋)。
赤地に手毬模様の手提げ袋。
着物は、昨夜、皺を伸ばして丁寧に畳み直して、軽く重しをかけておいた。
結局、5日間の日程で4回和装。
和装はせいぜい2回のつもりだったので、洋装の出番があまりなかった。
今日は事実上の最終日なので、荷物をまとめる。
私は部屋で荷物は広げない人なので、たいして時間はかからない。
ただし、和装で夜間飛行機に乗るのは辛いので、着替え用の洋装セットを別に手提げ袋にまとめる。
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↑ この景色も見納め。
7時30分、朝食。
掌子さんが朝食パスなので1人。
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↑ チャパティとチキンカレー。
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↑ 鶏団子入り、センミー(極細)のクィティアオ(タイの米粉麺)。
汁を入れてくれるおばさんから丼を受け取った時、ボーイに声をかけられた。
「何?」と思って振り向いたら、カメラを持っていて「撮らせてください」と言う。
勤務中のボーイが客の写真を撮りたいなんて日本のホテルでは有りえないことだが、まあ、ここはバンコク。
よほど私が珍しくて(それはそうだろう)、撮るチャンスをうかがっていたのだろうな、と思い、OKする。
でも、どうせならもう少しタイミングを考えて欲しい。
丼持ってポーズじゃあ、格好つかないでしょ。
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↑ 今朝はフルーツも。
8時20分、ロビーで掌子さんと待ち合せてチェックアウト。
大きいバッグはフロントに預ける。
タクシーでAnantara Bangkok Riverside Resort & Spaに向かおうとしたら、もう顔見知りになっているボーイが「8時30分にAnantara直行の舟が出るよ」と教えてくれたので、舟着き場へ急ぐ。
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↑ 舟着き場の目印の巨木。
ちょうど乗船が始まったところでセーフ。
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↑ 2005年(バンコク)の「第1回 アジア クィア・スタディーズ国際学会」でもご一緒したジェフリー・ヘスターさんと(関西外国語大学教授:社会文化人類学)
10分ほど川を下って対岸のAnantara Bangkok Riverside Resort & Spaの舟着き場に到着。
東さんの部屋に寄って、着替えの荷物を置かせてもらう。

9~10時30分の部は、Garden Roomで行われたMini-Symposia: Gender Identity Variants and Psychiatry: From DSM-IV-TR toDSM-5 and Beyond. Organizer and (司会: Kenneth J Zucker, PhD)に出席。.
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2015年に施行予定だったWHOのICD11は、改訂作業の遅れなどで2年ずれて、2017年に施行予定となった。
(1)Kenneth J Zucker, PhD.「Gender Dysphoria and DSM-5」
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(2)Heino FL Meyer-Bahlburg. Dr. rer.nat. 「Transgender Categorization: Attempts to Square the Circle.」
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(3)Yosuke Matsumoto, MD, Shoko Sasaki, PhD.「The Impact of Changing “Gender Identity
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(内容については後述)

(4)Walter Bockting, PhD.「Transsexual/Transgender Identities, Gender Dysphoria, and Access to Care: WPATH’s evolving consensus for DSM-5.1.」
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3番目の報告は、松本洋輔先生(岡山大学医学部精神神経科)による「『性同一性障害』から『性別違和』への転換の衝撃―日本的展望―」。
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↑ 私が常用する鈴木春信「江戸三美人図」が出てきて驚く。
医学部の先生に使ってもらったのは初めてだと思う。
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↑ 「日本の主なジェンダー・クリニック」
ん?「はりまメンタルクリニック」が無い・・・・。
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↑ 岡山大学医学部のSRS事例数は、FtMがMtFをずっと上回っている。
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↑ とりわけ、20代のFtMが突出して多い。
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↑ 日本の法律は「Gender Identity Disorder」で定義(特定)している。「Gender Dysphoria」ではない。
だからDSM-5が疾患名を変えても日本は病名は変えずにGender Identity Disorderを使い続ける(これは松本先生の意見ではなく見通し)。

「日本では20代のFtMが突出して多い」というスライドの後に、その原因説明として、かわいらしい制服姿の女子学生を3人並べたスライドが紹介された。
あまり驚いたので撮影できなかったが、日本の女子中・高学生の制服はこのようにフェミニンでかわいらしいので、性別違和がある女子はそれを嫌がり、結果としてFtMが多くなる、という説明だった(私の英語の聞き取りなので聞き違いがあるかもしれない)
正直言って、最初はジョークなのかなと思った。
でも、どうも会場の雰囲気はそうは受け取っていない。
ちょっと、困ったなぁと思っていたら、東さんが寄ってきたので、急いで相談して、この点についての反論コメントをしてもらうことにした。

以下は、この点についての私の反論(ただし、現地では、時間の関係で、一部を指摘しただけ)。
中学・高校の(スカート型の)女子制服が嫌だ(だった)と言うFtMの人が多いのは確かだが、それは性別違和の象徴的な事象としてステレオタイプ的に語られている可能性が強い。
しかし、日本で国際比較よりもFtMの比率がとても高いことを、単に女子学生制服の問題として語るのは誤解を招きかねない。
もし、制服の問題なら、女子学生の制服をパンツ型とスカート型のツーウェイにすれば、FtMが異様に多いという問題は解決してしまうことになるが、おそらくそうはならないだろう(若干の効果はあるだろうが)。
日本でFtMが多いのは、日本社会のもっと大きなジェンダー/セクシュアリティの構造に由来するもので、性別違和を抱いている女子をFtMGIDの方向に追い込むような、なにか構造的な仕組み、「社会圧」があると考えるべきだ。
その1つとして、日本におけるレズビアン概念の認識不足、レズビアンのロール・モデルの不在、レズビアン・コミュニティの未成熟があると思う。
つまり、女性が好きな女性が、レズビアン・カテゴリーに止まらず、FtMGIDに流入している可能性が高い。

それに対しては松本先生からは「臨床レベルではやはり制服の問題がいちばん大きい」というコメントだった(と思う)。
診察室で制服への嫌悪感を訴えるFtM当事者が多いことは否定しないが、それはあくまで「氷山の一角」だと私は思うのだが・・・。
海面から出ている氷山の頂上が制服問題で、海面下にはもっと大きなジェンダー・セクシュアリティの問題が潜んでいるということ。
診察室の視点で考える医師と、社会的なジェンダー/セクシュアリティの視点で考える私と、論点が交らないのがなんとももどかしい。
司会のKenne Zucker博士が「日本でFtMが多い問題については、2016年にアムステルダム(次回大会)で話そう」と引き取って、論議終了。
(続く)
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