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性分化疾患(DSD)の知識を更新 [現代の性(一般)]

10月12日(水)

慶應義塾大学「からだセミナー」でご一緒した長谷川奉延(とものぶ)先生(慶應義塾大学病院副院長・性分化疾患センター長、医学部教授」小児科)のレクチャー、とても勉強になった。

まず、2019年に慶應義塾大学病院(信濃町)に「性分化疾患センター」が開設されたこと。
日本唯一で、これによって性分化疾患(DSD)の症例が全国から集まり、情報が集約されて研究が進展するだろう。

次に、Inter-sex(半陰陽・間性) → Disorders of Sex Development(性分化疾患) → Differences of Sex Development という用語の変遷。
私の知識は、 Disorders of Sex Developmentのところで止まっていたので、更新。
ただ、 Differences of Sex Development はどう日本語に置き換えるのだろう?

DSDの比率については、信頼できる統計的データはない、とされた上で、「数100人に1人」という数字を示唆された。
私は今まで講義で「2000人に1人くらい」と言っていたが、もっと多い可能性が高い。
これも知識を更新しないといけない。

紹介された症例で、「46,XX/46,XY (25:5)」という記述が出てきた。
性染色体が46,XXと46,XYのモザイクという症例だが 「(25:5)」ってなんだろう?
性染色体の検査の時、30個の核細胞を調べるとのこと。
その内25個が46,XXで、5個が46,XYという意。
そういう書き方をするのか・・・、知らなかった。
それにしても、XX:XYが5:1でも、精巣が形成されるのも驚き。

もう1つの症例は、卵精巣性性分化疾患。
大昔は「真性半陰陽」と言ったタイプ。
片側が精巣で、片側は卵巣。
子宮、卵管はあり、性染色体はXX。

こうした症例をうかがうと、あらためて性分化の不思議と複雑さを思う。
だから、身体的な性もまた多様ということ。
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