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新宿のゲイバーの草分け「夜曲」の場所 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

5月1日(金)

1950~60年代、新宿駅東口「二幸」(現・アルタ)裏にあった「夜曲」は、戦後の新宿における草分け的なゲイバー。
経営者(店主)の佐藤静夫は、新派の曾我廼家五郎劇団の女形出身と伝えられる。

1962年9月6日、佐藤氏(62歳)が元ボーイ(27歳)に殺害された事件(「夜曲殺人事件」)でも有名。
新宿「夜曲」(週刊読売19621017) - コピー.jpg
↑ 事件直後の様子(『週刊読売』1962年10月17日号)

で、1963年版(1962年頃現況)の住宅地図上に「夜曲」を発見。
新宿「夜曲」(1963) (2) - コピー.JPG 新宿「夜曲」(1963) (1).JPG

1950年代の案内地図(『アマトリア』1955年6月号掲載)で場所はわかっていたので「新発見」ではないが。
新宿「夜曲」 (アマトリア195506) - コピー.jpg
ちなみに、このコの字型の路地、今はない。

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白楽天

殆どの人に忘れ去られている「夜曲」についてよくここまでお調べ、掲載頂きました。昭和50年代によくお会いした大正始め生まれの方がよく夜曲の話をしていました。その方のお話しだと「昭和28年に今の新宿アルタの裏に夜曲というゲイバーが出来て、それが東京のゲイバーの始まり」ということでした。その後、昭和30,40年代に新宿3丁目に「イプセン」など2丁目が開花する前に「ロートレック」「しれ」などの今となっては懐かしいお店が営業していました。イプセンが閉店まで入っていた建物は現存しています。細い階段を昇ると細長い鰻の寝床のような2階のお店で、ビアタンなどのグラスと一緒に人形が沢山飾ってあった記憶があります。

正確か否かは分かりませんが、その方が昭和28年とおっしゃっていた事を鮮明に覚えているので、大きくずれていないと思います。上の地図1955(昭和30年)には存在が確認できますね。

情報の掲載、有難うございました。
遥かいにしえの、この世界が今よりずっとアングラだった頃を思い起こさせて頂きました。
by 白楽天 (2021-07-13 10:39) 

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