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私の基本的な立場(2024年版) [現代の性(性別越境・性別移行)]

1月16日(火)

年が新しくなったので、現在の「私の基本的な立場」を記しておきます。

なお、「私の基本的な立場」については、過去に2回掲載していますが、その都度、改訂・増補していますので、この最新版をご参照ください。

日本のトランスジェンダリズムは、
① 社会的性別(ジェンダー)と性的身体の自己選択、自己決定。
② その尊重と社会的承認。
の2点が基本です。

併せれば、生まれた時に指定された性別と異なるジェンダーで暮らしている人の生活と人権が尊重されることです。

2003年以来、21年間、トランスジェンダリズムの旗を掲げ続けた者として、トランスジェンダーの尊厳と人権、そして生活を損なう策謀には、断固反対し、徹底的に抵抗します。
それは、私たちの身を守るための自衛行動です。

自分のアイデンティティを示す記号として、現代日本で流通しているカテゴリーの中では、いちばん近い「トランスジェンダー」を名乗っていますが、正直に言えば、欧米由来の男女二元論ベースの「トランスジェンダー」より、土着的でより多元論的な「サードジェンダー」の方にシンパシィを感じます。

だから「#トランス女性は女性です」というハッシュタグには、「う~ん、微妙」と思ってしまいますし、ほとんど使いません。
ジェンダー二元論的には「トランス女性は(あえてどちらかと言えば)女性です」が、本音の部分では「トランス女性はトランス女性です」と言いたいです。

他者に対して「私は女性です」とは言いません。
「私はトランスジェンダーです」「私はTrans-womanです」と言います。
それで、尊厳と人権、そして生活が守られるべきだと思います。

以下、個別の問題について。

(1)WHO(世界保健機関)など国連5機関による「強制・強要された、または不本意な断種手術の廃絶を求める共同声明」(2014年5月30日)を尊重するGID学会の決定を、会員として支持します。

(2)事実上の「届け出制」(俗にアルゼンチン方式)による新・性別変更法(日本学術会議の提言)には反対です。新・性別移行法は、家庭裁判所の審判を残し、より厳格なリアルライフ・エクスペリエンスを求めるべきだと考えます。
この点については、下記の「新・三橋私案」を参照ください。
https://junko-mitsuhashi.blog.ss-blog.jp/2024-01-02-5

(3)「性自認至上主義」には、明確に反対します。ジェンダー・アイデンティティはトランスジェンダーにとって重要なものではありますが、社会における性別認識においては万能ではありません。

(4)民法改正による「婚姻平等」の早期実現(同性婚の法制化)に賛成です。ただし、婚姻平等達成後、憲法第24条の条文を改正し、成文法としての整合性を取るべきだと思います。

(5)トランスジェンダーのトイレ、公衆浴場・温泉の利用は、基本的に現状のまま、現行法規遵守の立場です。ただし、トイレについては多目的トイレの増設、温泉については「貸切風呂」の低料金化を要望します。

(6)Trans-womanの女子競技への参加は、国際競技機関の決定を遵守すべきであり、女子競技の公平性の維持を第1に考えるべきです。

(7)未成年のトランスジェンダーに対する、あらゆる不可逆的治療に反対します。「受容的見守り」しかありません。思春期抑制剤の使用についても慎重であるべきと思います(反対はしません)。

(8)子宮移植の推進には懐疑的な立場です。とくにドナーにTrans-manの摘出子宮を使うことには医療倫理から強く反対します。

(9)代理母出産の合法化には、母体保護、母体の尊厳の見地から反対します。

(10)いかなる「転換療法(Conversion therapy)」に明確かつ強く反対します。LGBTに対する「転換療法」は「治療」に名を借りた拷問にほかなりません。

(11)TGJP(Transgender Japan)の主張・姿勢には同調しません。事本的な主張に相違点が多く、かつ、ことさら過激な言葉を使って「敵」をを増やす手法や、性加害に甘い姿勢は、私の基本姿勢に合いません。
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