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3月25日(日)GID学会(2日目) [現代の性(性別越境・性別移行)]

3月25日(日)  晴れ  東京  19.3度  湿度38%(15時)

第20回「GID学会」終了。
参加者634名、過去最大。
大会長の針間克己先生の大胆かつ細心のプログラムと、会場費を惜しまなかった男気の成果。

「LGBT時代」の東京での開催ということで、会場には、T(トランスジェンダー)だけでなく、G(ゲイ)の活動家の姿も目立った。
医療者とGID当事者だけだった会からは、ずいぶん幅が広がり様変わり。

2日目の私は、最終のシンポジウム5「私達のつくる明日」の座長。
私にとって20年目で初めての座長。

当初の予定は、トランスマン3人、トランスウーマン1人のはずだったが、トランスウーマンの方が議会の都合でキャンセルされ、トランスマン3人になってしまった。
 杉山文野さん(東京レインボープライド共同代表)
 細田智也さん(埼玉県入間市議会議員)
 薬師実芳さん(NPO法人ReBit代表)
ちなみに、この人選に私は関与していない。
批判がある方は、針間先生にどうぞ。

このままのメンバー構成だと、トランスウーマンの「明日(未来)」がなくなってしまうので、昨夜の懇親会の折に、急遽、トランスウーマンお2方にお願いして、指定討論者として登壇していただく。
 中西ゆうきさん(大阪府立大学大学院生)
 保坂いずみさん(北海道根室市議会議員)

メンバーが増えたので、大会長のご厚意で、10分延長(80分)。
5人の方に、ご自分の活動や今後について語っていただく。

中西さんの「トランスジェンダーは開拓者なんです。子供たちも、私も、他の人も、トランスジェンダーの誰もが新しい場所を開拓しているんです」というスピーチ、とても良かった。
私も微力ながら、トランスジェンダーとして学術と大学教育の分野を開拓した。

私の世代からすると、トランスジェンダーの方が、こんなにいろいろな分野で活躍されていること、20年前には夢にも思わなかったことで、その間に日本社会が大きく変化したことを示していると思う。

私から「世の中で活動するにあたって、トランスジェンダーを名乗るか、名乗らないか?」という質問をした。
杉山さんの「いつかトランスジェンダーと名乗らなくてもいい社会を作るために、今はトランスジェンダーと名乗る」
という答え、まさに我が意を得た思い。

今はまだ過渡期だが、いつかいちいちトランスジェンダーと名乗らなくてもいい(必要があれば堂々と名乗る)社会になって欲しい。

最後に「これで、次の世代に松明(たいまつ)は引き継がれました。老兵は安心して消えることができます。皆さん、あとはよろしくお願いします」と述べて閉会。

締めの言葉について「『松明』じゃなくて『バトン』ではないか」という指摘があったが、これは、1961年1月21日のアメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディの就任演説の一節、「今世紀に生まれたアメリカ人の新しい世代に、たいまつは受け継がれた」を踏まえている。

登壇してくださった5人の皆さん、そして機会を作ってくださった大会長の針間克己先生、ありがとうございました。

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記念撮影。
左から、左から杉山文野さん(報告者)、針間克己先生(大会長)、三橋順子(座長)、細田智也さん(報告者)、中西ゆうきさん(指定討論者)、薬師実芳さん(報告者)、中塚幹也先生(学会理事長)、保坂いずみさん(指定討論者)。
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ところで、「GID(性同一性障害)学会」の次の学会名称、国際感覚のある理事(医師を含む)や、私を含むトランスジェンダリズム派の会員は「性別移行の脱病理化の世界的趨勢を踏まえて、疾患名を学会名にするのはもう止めよう、キーワードは『トランスジェンダー』と『健康』」と主張している。
具体的には「トランスジェンダーの健康学会」とか。

しかし、中塚幹也理事長は、世界の情勢とか関係なく「GI(性別不合)学会」のような疾患名を入れた学会にしたいようだ。
来年度の研究大会まで、約1年間、攻防が続くことになる。

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