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次は蔵王山かな? 火山性微動、「御釜」白濁、山頂隆起 [地震・火山・地質]

10月9日(木)
これはまた、ずいぶん早手回しの公表。
御嶽山で火山性地震が増加していることを観測していながら公表せず、水蒸気爆発で63人?もの犠牲者を出したことを批判されたことが影響しているのは間違いない。
まあ、情報公開は望ましいことなので、これでいいのだが。

3年半前の東北地方太平洋沖大地震(2011年3月11日)の余波で、活動の活発化が懸念されたのは、東日本の中でも東北地方の火山。
蔵王連峰(宮城・山形県境、最高峰は熊野岳1,841m)は安達太良山(福島県、1728 m)などと並んでその「本命」だった。
(参照)2012年12月20日「海溝型の巨大地震の後の火山噴火」
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2012-12-20
蔵王連峰は、江戸時代の1600~1800年代にしばしば水蒸気噴火を繰り返し、降灰、噴石、火山泥流などで被害を出している。
噴火口に水が溜まった火口湖「御釜」は1625~94年の活動で形成された。
御釜(蔵王).jpg
1867年(慶応3)の 水蒸気爆発では、「御釜」が沸騰し、硫黄混じりの泥水があふれ、洪水となり死者3名を出している。
明治時代になっても活動は続き、1873年(明治6)、1894年(明治27)、1895年(明治28) 、1896年(明治29)、1897年(明治30) 、1918年(大正7年)と水蒸気爆発や「御釜」沸騰を繰り返した。
最後の顕著な活動は1940年(昭和15年) 4月16日の小規模な水蒸気爆発で場所は「御釜」北東の「鳥地獄」と呼ばれる場所だった。

ということで、いつ水蒸気爆発があってもおかしくない活火山。
今回の発表で気になるのは、わずかながら山頂付近の隆起が認められたこと。
これは注視すべき。
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<蔵王山>活発化、火山性の微動…注意呼びかけ
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仙台管区気象台は9日、宮城、山形両県にまたがる蔵王山(標高1841メートル)で、火山性微動や火口湖「御釜(おかま)」湖面の白濁を観測したと発表した。噴火予報は「平常」に据え置いたが、「火山活動の高まりが見られる。観光や登山で近づく際は注意を」と呼びかけている。

同気象台によると、9月30日~10月9日午前、火山性微動を計3回観測した。傾斜計は刈田岳の山頂が約2ミリ高くなったことを示した。8日午後には山形大の調査で御釜の湖面2カ所で白濁が確認された。いずれも約15分で消えたという。

東北大地震・噴火予知研究観測センターの三浦哲教授(地球物理学)は「山頂付近の隆起と火山性微動が同時に起きたのは珍しく、火山活動が活発化しているのは間違いない。ただ、噴火の危険が高まったと言えるほどの変化ではない。ただちに噴火予報を引き上げる必要はないだろう」と話す。

湖面の色の変化は1940年の小噴火の際にも見られたが、気象台は白濁と火山活動との因果関係は調査中としている。

蔵王山では昨年1月以降、計22回の火山性微動が発生している。今年8月には観測史上最多の106回の火山性地震が発生しており、監視が強化されている。【金森崇之、清水健二】
『毎日新聞』2014年10月09日 20:33
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コメント 2

h.k


三橋順子様へ

 お久しぶりです。

このところ、蔵王山の地下で、
火山性微動が起きているようですね。

念のため、登山者、周辺に住む方々には
注意されたほうがよいかもしれませんね。

 今年も残すところ、一ヶ月ほどです。
何事もなく、すぎて欲しいものですね。

              それでは。

               by h.k


by h.k (2014-11-21 14:17) 

三橋順子

h.k さん、いらっしゃいま~せ。

蔵王は、かなり大きな火山性微動が起きていて、要警戒です。
今年は、自然災害が有りすぎました。
せめて年末は穏やかに行きたいものです。
by 三橋順子 (2014-11-22 01:34) 

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