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木曽御嶽山が噴火、火砕流も発生 [地震・火山・地質]

9月27日(土)
11時53分頃、長野・岐阜県境の木曽御嶽山が噴火。
噴火警戒レベルは1(平常)で、しかもお天気が良い土曜日のため、山頂を目指す登山者が多数。
噴石が飛散しただけでなく、火砕流も発生。
小規模でも火砕流に巻き込まれたらまず助からない。
登山者の安否が気がかりだが、ともかく早く下山すること。
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↑ 噴火の瞬間をとらえた登山者の写真。
pic.twitter.com/MO83QOpJaN
状況的にかなり危険。
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↑ これ小規模ながら、間違いなく火砕流。
この中に登山者がいないことを願う。
pic.twitter.com/mobJ2mqhNh
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↑ 火山灰の中を避難する登山者。
pic.twitter.com/DRa2onaXZO

木曽御嶽山(3067m)は、日本では富士山に次ぐ標高の火山。
爆裂カルデラをもつ複式成層火山で、東日本火山帯の西端に位置する。
最近1万年間で4回のマグマ噴火と12回の水蒸気爆発を起こしたことが判っている。
1979年に約5000年にぶりに噴火。
この時もほとんど無警戒だった。
その後、1991年と2007年に小噴火しているが、今回の噴火はそれより大きく、1979年並になるかも。
今回も完全な不意打ち。
噴火してから「入山規制(警戒レベル3)」にしても遅い。
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↑ 噴煙を上げる御嶽山。右奥、遠くに富士山。
27日14時34分、共同通信社機から。
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↑ 山頂南側に3~4個の火口が開き、盛大に噴煙を上げている。
27日午後2時13分、朝日新聞のヘリコプターから。

【追記(15時半)】
山頂付近に多数の登山者が取り残されている模様。
怪我人(含、重傷者)も出ている。
噴火が続いている状況では、麓から上って助けに行くことも、山岳救助ペリコプターを飛ばすことも、二重遭難のリスクが高すぎて無理。
あとは、自衛隊の出動だが・・・。
ともかく、とてもまずい状況。

【追記(17時半)】
『朝日新聞』の最新情報によると、16時現在、意識不明7人、重症7人。
さらに増加する状勢。

【追記(19時)】
夕方のニュース、とくに別目的の取材班が偶然に噴火を撮影したNHKニュースなどを見ると、噴出物の主体は火山灰で、マグマ起源の物質(本質物)はほとんど出ていないように見える。
また暗くなっても、噴煙にマグマの熱が映える「火映」現象も観測されていないので、マグマは地上近くにまでは上がってきていない気がする。
マグマ水蒸気爆発ではなく、水蒸気爆発のように見える。

【追記(21時)】
長野県木曽広域消防本部の集計で、山小屋に取り残されている人41人、大怪我32人、その内、意識不明10人以上。
これは山小屋に収容されている登山者の把握で、山頂付近にどれだけの人が倒れているかはわからない。
近年の火山災害としては、1991年6月3日の雲仙普賢岳(長崎県)の大規模火災流(死者・行方不明43名)以来の被害になる可能性大。

【追記(28日1時)】
火山専門家の早川由紀夫先生のマップによると、火砕流は南側に流下した模様。
この方向には登山道はないので、大勢が巻き込まれた可能性は少ないと思う。
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↑ 火砕流の写真(滝越地点の固定カメラ)
御嶽山噴火3.png
↑ 早川由紀夫先生(群馬大学)による概略図。

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御岳山が噴火、けが人多数 岐阜・長野県境、火砕流も
気象庁は27日、長野と岐阜の県境にある御岳山(標高3067メートル)が噴火した、と発表した。同庁によると、噴火は2007年以来。同庁は警戒レベルを入山規制のレベル3とした。長野県庁によると、飛んできた岩に当たって1人がけがをした。けがの程度は不明。同県王滝村などによると、複数の人が足などにけがをしているという。地元の消防によると、けが人が多数出ている。

気象庁によると、27日午前11時53分ごろに発生。国土交通省中部地方整備局が設置しているカメラでは、南側斜面を噴煙が3キロ以上流れ下りている様子が観測されているという。同庁は、噴火警戒レベルを1(平常)から3(入山規制)に引き上げ、山頂付近から周囲4キロ程度の範囲で、噴火に伴う噴石の飛散などへの警戒を呼びかけている。

群馬大の早川由紀夫教授(火山学)は「火砕流が下の方まで下っているようだ。天気がよく、登山者がいたようなので心配だ」と話した
『朝日新聞』2014年9月27日14時25分
http://www.asahi.com/articles/ASG9W4CDNG9WUTIL00B.html?iref=comtop_6_01
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噴火 山頂に150人超取り残される
◇剣ケ峰付近には100人以上

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(3067メートル)の27日の噴火で、長野県警の災害警備本部は同日午後2時20分の時点で山頂に約150人以上、剣ケ峰付近に100人以上が取り残されていると発表した。4人が灰に埋まっているとの情報があるという。

一方、木曽広域消防本部は、山頂付近の山小屋の経営者らの話として、同日午後2時現在、救援を待っている登山客のうち、1人は足の切断が必要とみられるほどの重傷としている。ほかに7人がけがをしているという。

長野県警の災害警備本部によると、御嶽山上空は、約1キロまで噴煙が上がっている状況が確認された。【巽賢司、福富智】
『毎日新聞』 2014年09月27日 15時05分
http://mainichi.jp/select/news/20140927k0000e040290000c.html
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