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9月26日(金)高麗「巾着田」に曼珠沙華を見に行く [お出掛け・お遊び]

9月25日(木)  晴れ   所沢   27.9度
秋晴れの一日、仲良しのおゆうちゃんと、高麗の巾着田(埼玉県日高市)に曼珠沙華を見に行ってきた。
高麗は渡来人の里。
元正天皇の霊亀2年(716)5月、駿河、甲斐、相模、上総、下総、常陸、下野など7ヶ国に居住していた高句麗からの渡来民1799人を、この地に移して武蔵國入間郡を割いて高麗郡を立ててから今年がちょうど1300年。
私が高麗の里に来たのは、高麗王若光の末裔を称する一族が祭祀している「高麗神社」に拓本の調査に来て以来だから30年ぶりくらい(帰省のときに毎回通過してるのに・・・)。
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駅から細い田舎道を歩いて行くと、高麗川を渡る橋(鹿台橋)に出て、こんなのどかな景色が現れる。
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遠くに赤いものが見える。
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この場所は、高麗川(入間川の支流)が大蛇行している場所で、川に囲まれた土地(昔は田圃)の形が口を絞った巾着のように見えることから「巾着田」の名がある。
今風に言えば、Ω(オメガ)形と言った方が通りがいいかも。
特異な河川地形としては昔から知られていて、私も少年の頃、訪れたことがある。
ただ、その頃は、まだ一般に知られた観光地ではなかった。
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ところが、昭和40年代後半に当時の日高町が耕作が放棄された巾着田の用地を取得し、藪や竹、芦などに覆われていた土地を整地したところ、ヒガンバナがたくさん咲くようになった。
川の増水で流れ着いた球根が根付いて繁殖したものと思われる。
現在は秋の彼岸の前後に約500万本のヒガンバナが花開く日本一の大群生地になっている。(以上、パンフレットから)。
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観光地として有名になったのは、たぶん10年くらい前からだと思う。
2005年頃からは、ヒガンバナが花開く9月のこの時期に限り、最寄りの高麗駅に特急レッドアロー号が臨時停車するようになり、都心からのアクセスが向上した。
今日、私たちも西武池袋駅11時30分発の特急「ちちぶ13号」に乗ってきたが、乗車時間はわずか47分だった。

ヒガンバナは、手前のエリアが早咲き群生地、奥のエリアは遅咲き群生地とのことで、今年は開花が早めで、遅咲きエリアがまさに花盛りだった。
見事は見事なのだが、私のイメージとはちょっと違った。
私のヒガンバナのイメージは田圃の畔や土手など空が開けている場所に咲いているものだった。
ところが、ここではほとんどが雑木林の中、木の下に咲いている。
だから、今日のように日差しが強いと、写真撮った時に、木の間から日が差している場所と木陰の場所で色が変わってしまう。
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川はすぐ脇を流れているので、ヒガンバナと川をいっしょに写せるポイントも多い。
ただし、やはり露出が難しい。
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ところで、ヒガンバナだが、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)という異名はサンスクリット語の manjusaka(マンジュシャカ) の音写。
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日本の在来植物ではなく渡来植物。
その証拠に、人里近くにしか生えない。
おそらく水田稲作の渡来とともに、中国江南地方から渡ってきたのだろう。
おもしろいのことに、日本に存在するヒガンバナは全て遺伝的に同一で、大陸から渡ってきた1株の球根(正確には鱗茎)の子孫らしい。
三倍体であるため種子で増えることはできないので、人為的に株分けしていった結果と思われる。
なぜ、稲作農耕民がヒガンバナを増やしていったというと、球根にアルカロイド毒性があるため、田圃の畔に植えておくと、鼠やモグラなどの田を荒らす動物や虫が寄り付かなくなるためという。

また、ヒガンバナは列を作って咲く性質があるようで、面的に咲いているように見えるここでも、その様子は観察できた。
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白いヒガンバナは、群生地ではごくわずかで、ほとんどないに近い。
この土手だけは、少しまとまって白が咲いていた。
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見上げれば、雑木林の樹間から秋の青空。
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1周して、少し足が疲れたし、お腹も減った。
早咲きエリアと遅咲きエリアの中間にある「ふれあい広場」に戻って、いろいろ出ているお店から、おいしそうな物を選ぶ。
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迷った末に「肉豆腐丼」(500円)。
ご飯の上にかなりの量のお豆腐を乗せて、その上に豚肉やしらたきを煮込んだお汁を掛けたもの。
「肉豆腐」のイメージがちょっと違ったが、なかなかおいしかった。
お豆腐、こういう食べ方もあるのかと納得。

遅目のお昼ご飯を食べ終えた頃、少し日が陰って、撮影条件が良くなったので、群生地に戻って撮影。
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↑ おゆうちゃんは、緑基調の変わり亀甲柄の銘仙の着物。
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ヒガンバナは背が低いので、腰掛けたり、屈んだりしないと、なかなかいっしょに写らない。
いろいろ構図に苦労する。
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↑ 私の着物は、ヒガンバナの赤との映りを考えて、黒地に深緑の大矢絣の伊勢崎銘仙。
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↑ 結局、いつものハイアングル自撮りが好結果。
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↑ 久しぶりのツーショット。

川の方に行ってみる。
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↑ 土手の傾斜を使って、やっと背景が真っ赤な写真が撮れた。
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↑ 着物で川の中に入っていく人は珍しい。
何をしてるのだろう? お魚を狙っているのか?
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↑ 私も川をバックに撮影。

少し離れた所にあるコスモス畑に行ってみる。
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↑ 草原をこういうお姐さんが歩いているというのも珍しい。
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↑ コスモスの柄の羽織を着て、コスモス畑で写真を撮りたかったそうな。
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↑ 残念ながらまだコスモスの花は盛り前で密度が今ひとつ。
羽織の方が勝っちゃった。
P1120453 (3).jpgせっかくなので私もコスモス畑で1枚。

ああ、よく遊んだ。
足も疲れた。
ということで、高麗駅に戻る。
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↑ 途中の売店にいたコマノサトネコ。
高麗王若光の愛猫の子孫。
高句麗から日本に渡来して1300年、独自の進化をとげた貴重種(←ただのグタ猫にゃ)。
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↑ 「水天」さまの石塔。

久しぶりのおゆうちゃんとの遠出、お天気にもお花にも恵まれ、楽しかった。
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マミー

お二方とも、美しい彼岸花にとけ込んで、さながら華の妖精のようですね。コスモスと順子さんも又可愛らしい印象です。
ずいぶん前に実家の庭のはしっこに赤い彼岸花と白い彼岸花を植えたのですが、だんだんと白が無くなって赤だけになってしまいました。
赤の方が強いのかな?
by マミー (2014-09-28 16:47) 

三橋順子

マミーさん、いらっしゃいま~せ。
誉めていただき、うれしいです。
ああいう表情の写真、めったにありません。
白いヒガンバナの写真、追加でアップしておきました。
1箇所だけ、まとまって生えてましたが、全体としては赤が圧倒的でした。
やはり、白は弱いのかなと思います。

by 三橋順子 (2014-09-29 02:37) 

YUKO

コスモス畑のおねえちゃんの顔、とってもいいにゃ。普段の写真の顔より私は好きだにゃ。
by YUKO (2014-09-29 08:04) 

三橋順子

YUKOさん、いらっしゃいま~せ。
ありがとう。
じゃあ、遺影に使ってください。
by 三橋順子 (2014-10-03 01:03) 

馬爺

彼岸花が500万株ですかそれは凄いですね。
そんな中女性お二人での撮影会ですかいいですね。
by 馬爺 (2014-10-07 19:49) 

三橋順子

馬爺さん、いらっしゃいま~せ。
500万株というのは数えたわけではなく、単位面積当たりの株数×面積での計算でしょうが、本当に見渡す限りの彼岸花で、それはそれは見事でした。
ただ、写真に撮るのは、なかなか難物でした。
理由は、花の背が低いこと。
木に登って俯瞰撮影したくなりました(この格好では無理ですが)。
by 三橋順子 (2014-10-08 13:27) 

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