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アラバマ州で、全米で最も厳しい中絶禁止法案が可決  [現代の性(一般)]

5月15日(水)

妊娠何週目かを問わず、レイプや近親相姦による妊娠でも中絶は認めないというのは、あまりに女性の人権を無視している。

「性と人権」という点で、アメリカ南部のいくつかの州は、お話にならないような後進地帯であることが、よくわかる。

しかも、今後の連邦最高裁の判断によっては、妊娠中絶の禁止がアメリカ全体に適用される可能性もあるという。

アメリカは、いったいどこまで逆行するのだろう。

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全米で最も厳しい中絶禁止の州法案が可決 アラバマ州

米アラバマ州議会上院は14日、人工妊娠中絶を全面的に禁止する州法案を、賛成25、反対6で可決した。妊娠何週目かを問わず、レイプや近親相姦による妊娠でも中絶は認められないため、成立すれば全米で最も厳しい中絶禁止法となる。

州法案は、ケイ・アイヴィー州知事(共和党)が署名すれば成立する。知事は中絶を強く反対しているとみられる。
先月30日に同州議会下院で賛成74、反対3で可決されたこの州法案では、母体保護の目的でのみ例外的に中絶が認められる。
今年に入り全米50州のうち16州で、中絶権を制限する州法案が提出され、複数の州で可決されている。

中絶反対派は、たとえこうした州法が下級審で違憲と判断されても、連邦最高裁まで争う構えだ。連邦最高裁が人工中絶を女性の権利として認めた1973年の「ロー対ウェイド」判決を覆すことを、最終的な目的としている。

ドナルド・トランプ大統領による最高裁判事2人の指名によって、連邦最高裁の構成は保守派優勢に傾いている。そのため中絶反対派はこの機を捉えて、人工中絶を全米で違法にする最高裁判決を求めていく見通し。

中絶反対派のクライド・チャンブリス州上院議員(共和党)は、中絶を合法化した1973年の「ロー対ウェイド」判決に対抗する方針
全米女性機構(NOW)は、アラバマ州の法案は「違憲」であり、「選挙に向けて、中絶反対候補への支援を集めるのが目的なのは見え見え」だと批判している。
全米家族計画連盟(PPFA)のステイシー・フォックス氏は声明で、「アラバマ州と全米の女性にとって暗澹(あんたん)たる日」だとコメントした。フォックス氏はアラバマ州の議員は「賛成票を投じたことを永遠に非難されながら生きていくことになるし、この事態が誰の責任なのか全ての女性に知らしめていく」と述べた。

アラバマ州議員の主張
州議会上院のテリー・コリンズ議員(共和党)は、「我々の法案は、子宮の中にいる胎児は人間だと認定している」と述べた。
同じく中絶反対派のクライド・チャンブリス議員(共和党)は、法案が成立すればそれをもとに、中絶を合法化した「『ロー対ウェイド』判決の是非について最高裁に直接判断を求める」ことができるようになると述べた。
一方、民主党のボビー・シングルトン議員は、この法案は「医師を有罪にする」もので、「女性に向かって、あなたたちの体はこう使えと男が命令」できるようにするものだと批判した。
法案審議に先立ち、ロジャー・スミザーマン議員(民主党)は、「近親相姦とレイプによって妊娠した12歳の少女に、(出産する)ほかにどうしようもないと告げるに等しい」と主張していた。

法案の内容
アメリカでは昨年から、オハイオ、ミシシッピー、ケンタッキー、アイオワ、ノースダコタ、ジョージアの各州で、胎児の心拍が確認できるようになった時点で中絶を禁止とする厳しい中絶禁止法が次々と成立している。胎児の心拍が確認できるのは一般的に妊娠6週目ごろとされる。

今回アラバマ州で可決された法案は妊娠中のどの時期でも人工中絶を禁止する、これまでで最も厳しい内容だ。時期を問わず妊娠を中絶すれば、最も重い重罪となる可能性がある。
医師が中絶手術を試みた場合は禁錮10年、実際に中絶手術を行なった場合は禁錮99年の量刑が言い渡される可能性がある。
中絶手術を受けた女性は刑事責任を問われないという。
一方、母体への深刻な危険が生じた場合には、中絶が認められるという。
法案は、旧ソ連の「スターリンの強制収容所やカンボジア(ポル・ポト政権)のキリング・フィールド」が殺した人数より多くの胎児が、人工中絶で殺されたと書いている。

「BBCニュース」2019年05月15日
https://www.bbc.com/japanese/48277708?fbclid=IwAR2ug1zgcS0eAJdzjYCwpEoYdlMOAtA8Lx0JpipilOowl7tc0e47Bde8gP4
(英語記事 Alabama passes bill banning abortion)

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5月15日(水)休養 [日常]

5月15日(水) 晴れ  東京  23.8度  湿度62%(15時)

10時半、起床。

朝食は、りんごデニッシュとコーヒー。
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ブログ「日記」を書く。

昼食は、残りご飯と、鯖の缶詰。
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ちょっと心身に疲労を感じるので、午後は小説などを読みながらのんびり過ごす。

夕食は、銀鱈の西京漬け。
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麻婆豆腐。
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お風呂に入って温まる。

就寝、3時。
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私の「専門性」ってなんなのだろう? [日常]

5月15日(水)

ふと、思う。
私の「専門性」ってなんなのだろう?

そもそも、私は講義でしゃっべったり、論考で書いている内容、ほとんどすべてちゃんと勉強していないのだ。

専門に学んだわけじゃないから、ほとんど「専門性」がない。

つまり、全部「なんちゃって」なんだよね。
「なんちゃってジェンダー論」「なんちゃってセクシュアリティ論」「なんちゃって社会文化史」「なんちゃって歴史地理」etc

まあ、そもそも本体がフェイク(Fake)だから仕方がないのだよ。

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ピンク色の薔薇がきれいなお家 [日常(花・街・山・猫・蝶)]

5月14日(火)

帰宅途中、いつもと違う道を通ったら、ピンク色の薔薇がきれいなお家。
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花の開き方が、ちょっと違っていて、ゴージャス。
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なんという品種だろう?
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守備範囲外 [お仕事(講義・講演)]

5月14日(火)

6月20日に神奈川県立保健福祉大学で2コマのゲスト講義を頼まれている。

依頼されている講義依内容は
1.精神医療/文化とセクシュアリティ
2.援助者のセクシュアリティ

1は、毎年、群馬大学医学部(医療論理)で講義している内容を手直しすればなんとかなる。

問題は2で「看護師の性は、歴史的にどのように理解されてきたか?」なんて、いくら守備範囲が広い私も専門外だ。

看護婦という仕事が、女性の職業として、どのように成立してきたのか?という話をすればいいのかな、と思っているが、それにしても、勉強しないと、ちょっと無理。

住み込みの看護婦さんに子守してもらって育った話とか、優秀な(修羅場を潜っている)看護・介護の専門職の友人の体験談の受け売りとか、適当にすればいいのかな、と思ってたら、頼んできた教授がまじめな方で、かなり要求レベルが高い。

60代も半ばになって、新しい知識を仕込むのは、かなりつらいのだけど、引き受けてしまったからには仕方がない。

それにしても、代々の医家の長男に生まれながら、医者になるのが嫌でならなかった人なのに、なんで医学生や看護学生に話をする機会が多いのだろう。
亡父母が知ったら、驚きあきれるだろうな。

夜中、1時間ほどかけて「派出看護婦」の歴史を調べて、レジュメを作り始める。
一般的な「病院看護婦」の歴史は、講義で教わっているだろうから。
あと、「従軍看護婦」をどう扱おう?

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5月14日(火)明治大学文学部「ジェンダー論」第4講「『性』の4要素論 ―『性』を要素分解してみる―」 [お仕事(講義・講演)]

5月14日(火) 雨ときどき曇り  東京  19.3度  湿度76%(15時)

8時40分、起床。
朝食は、ブルーベリーデニッシュとコーヒー。
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シャワーを浴びて、髪にあんこを入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。
化粧と身支度。
灰紫基調の花柄のチュニック(長袖)、裾にラインストーンが入った黒のレギンズ(6分)、黒網のストッキング、黒のサンダル、ベージュのバッグ。
今日は肌寒いので長袖。

11時、小雨の中、家を出る。
東急東横線から都営地下鉄三田線に入り、神保町駅で下車。
12時25分、明治大学(駿河台)に到着。
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レジュメは430部印刷。
簡単に昼食(お握りと鶏の唐揚げ)。
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講義開始30分前に教室に行き、レジュメを設置。
講義終了前に調査協力する佐々木掌子准教授(臨床心理学)と簡単な打ち合わせ。

13時30分、講義開始。
まず、大量に残っている第3講「『性』と社会を考える(2)― セクシュアリティ論の基礎 ―」を解説。

1 セクシュアリティを考える
 (1) セクシュアリティ(Sexuality)とは何か?
 (2) セクシュアリティの構築性
----------(ここから)----------
 (3) セクシュアリティにおける「正常」と「異常」の問題性
 (4) セクシュアリティ観の変遷
2 性的指向・性的嗜好・性幻想、そして性行動
 (1) 性的指向 セクシュアル・オリエンテーション(Sexual Orientation)
 (2) 性幻想 セクシュアル・ファンタジー(Sexual Fantasy)
 (3) 性的嗜好 セクシュアル・プレファランス (Sexual Preference)
 (4) 性的指向と性的嗜好の関係  ←解説省略

残り20分で、やっと第4講「『性』の4要素論 ―『性』を要素分解してみる―」に入る。

1 身体の性(生物学的性) セックス(Sex)
 (1)身体の性の要素
   a 遺伝子の性
   b 染色体の性
   c 性腺の性 
------------------(ここまで)------------------------
   d ホルモンの性  
   e 内性器の性
   f 外性器の性
   g 脳の性
   h 身体外形の性 
 (2)「イブ原理」-性分化の仕組み-
 (3)性分化疾患(DSD)/インターセックス(IS)
2 性自認/性同一性 ジェンダー・アイデンティティ(Gender Identity)
3 社会的性(性役割/性別表現) ジェンダー・ロール/ジェンダー・パターン(Gender Role/Gender Pattern)
4 性的指向(性愛対象) セクシュアル・オリエンテーショ(Sexual Orientation)

例年のことながら、大きく積み残し。
来週、頑張らなければ(と今週もまた思う)。

15時02分、終了。
約束通り、佐々木掌子准教授の学術調査に時間を提供。

15時25分、講師控室に戻り残業。
残りレジュメとコメント票の整理。

16時30分、辞去。
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疲労感強く、甘いものが食べたくなり、「すずらん通り」の「サンマルクカフェ」へ。
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18時、自宅最寄り壁へ。
ドラッグストアの誕生日割引券(10%オフ)を使って、化粧品やヘアケア用品などいろいろ買い物。
630円安くなった。

19時、帰宅。
夕食は、昨夜のすき焼きの残り汁を使って鶏肉と春菊の卵とじ。
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栃尾の油揚げ(蕗味噌はさみ)。
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食後、1時間半ほど眠る。

お風呂に入って温まる。

夜中、調べもの。

就寝、3時半。


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【メモ】「日本のLGBT30年史」について ー歴史研究者の立場からー [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

5月14日(火)
【メモ】『BEYOND』 5号(2019年4月)掲載の「(特集)日本のLGBT30年史」についてー歴史研究者の立場からー
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歴史学は、概念の遡及には慎重というか、安易にやってはいけない。
その点、LGBTという概念が日本で実質をもってくるのは2010年代以降で、それ以前にはLGBTの歴史は存在しない。
L/G/B/T(個々)の歴史は存在するが。

そもそも、Gの歴史、Lの歴史がちゃんと記述されていない状態でLGBTの歴史をまとめるのは無理。

つまり、そもそもかなり無謀な企画だった。

カテゴリー間の「社会との関り方」の差異が大きくて、例えるならば、発展段階が違う3か国の歴史を、無理無理1つにまとめるような感じになってしまった。

年号で区切る意味は?というニュアンスで「平成30年の歴史なんですね?」と依頼者に尋ねたら、「そういうわけではありません」という返事。

で、実際、平成1桁、10年代、20年代ではなく、1990、2000、2010年代と言う区切りになっている。
その結果、平成時代なのに1980年代の1989年の扱いが中途半端になってしまった。

Bの歴史の事実上の抹消、ドラァグ・クイーンの歴史の脱落、「夜の世界」(お店・セックスワーク)の軽視など、記述内容にもいろいろ問題が残る。

「運動史」とは何か? というところから、問い直さないといけない。

ということで、結論は「無謀な企画」だったと思うが、何もやらないより、何か残した方がまだ良い、ということ。

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5月13日(月)平穏な一日 [日常]

5月13日(月) 曇り  東京  22.6度  湿度61%(15時)

10時半、起床。
朝食はカスタードデニッシュとコーヒー。
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「ブログ日記」を書く。

昼食は、残りご飯にいわしの醤油漬けをのせて出汁をかけて。。
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午後、コメント票読み。

30分ほど、庭仕事。

夕方、明日の講義の準備。

夕食は、家猫さんの希望で、すき焼き。
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夜中、論文を少し書き進める。

平穏な一日。
就寝、2時半。

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何と比較するかが重要 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月13日(月)

比較言説の場合、何と比較するかが重要。
たとえば、社会の性的マイノリティへの寛容度について。

① 江戸時代の日本と同時代のキリスト教社会(欧米)との比較
 → 死刑にならないだけ日本の方がはるかに寛容
② 前近代の日本と近代日本との比較
 → 法制的にも実態的にも前近代の方が寛容
 (ただし、前近代社会には「人権」概念はない)

③ 現在日本と諸外国との比較
 a 西欧の人権先進国と
 → 法制度的に日本はまったく後進的
 b イランなどイスラム原理主義的な国と
 → 法制度的にも実態的にも、日本ははるかに寛容
④ 国際人権法との比較
 → 日本政府は問題の所在さえ十分に認識していない、お話にならないレベル。
  (当然、国際的批判が強まる)

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【メモ】ICD-10からICD-11(2022年初施行)への変化 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月13日(月)

【メモ】ICD-10からICD-11(2022年初施行)への変化

F64 Gender Identity Disorder(GID)
グループ名消滅
(もともと診断名ではない)

F64.0  Transsexualism(性転換症)
病名消滅。
後継概念は「Gender Incongruence(性別不合)」。
ただし、脱精神疾患化。

F64.1 Dualrole transvestism(両性役割服装倒錯症)
病名消滅(後継概念なし)

F65.1 Fetishistic transvestism(フェティシズム的服装倒錯症)
病名消滅(後継概念なし)

F66 Psychologicaland behavioural disorders associated with sexual development andorientation(性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害)
グループ名消滅
F66.0 Sexual maturation disorder(性成熟障害)
F66.1 Egodystonic sexual orientation(自我異和的性の方向づけ)
F66.2 Sexual relationship disorder(性関係障害)
病名消滅(後継概念なし)

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