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御嶽山の火砕流は南側だけでなく西側へも? [地震・火山・地質]

9月30日(火)
27日の御嶽山の噴火の直後、今まで火砕流は南側へ流下したと思われていた。

ところが、滝越の固定カメラの映像では、南側に落ちる火砕流とは別に、画面の左方向、つまり西方向に別の噴煙が横に走っている(赤い矢印)。
御嶽山噴火(火砕流・発生) (2).jpg
動画だともっとはっきりわかる。
(動画)http://www.asahi.com/articles/ASG9W5KFJG9WULBJ00D.html
画面左上、28秒くらいから雲を突き破って出てくる。
いったいこれはなんだろう? 
やはり火砕流に見えるのだが…、と思っていた。

今日、「msn産経ニュース」の「紅葉で色づく御嶽山の斜面と火山灰に覆われた山頂付近」というキャプションのついた写真を見ていたら、樹木が舌状に灰を被っている部分、これは火砕流の痕跡ではないか?と気づいた。
噴出した火山灰がただ降下しただけなら、こういう舌状にはならないと思う。
http://www.sankei.com/affairs/photos/140929/afr1409290061-p2.html
御嶽山噴火(火砕流・西側)2.jpg
こんな感じ(赤い矢印で流下方向、点線で到達範囲)。
御嶽山噴火(火砕流・西側)2 (2).jpg

火砕流は、南側だけでなく、西側(岐阜県側)にも流下したのはほぼ確実だと思う。

しかし、気象庁の発表資料では、この西側への火砕流について、まったく言及がない。
気象庁は、滝越の固定カメラの映像をちゃんと分析してるのだろうか?
なんだか、気象庁の分析力が不安になってきた。

【追記(10月1日)】
西側への火砕流、翌朝(10月1日)の『朝日新聞』朝刊が小山真人静岡大学教授(火山学)の観察として報じた。
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御嶽山、北西方向にも火砕流 
御嶽山の27日の噴火で、火砕流が北西方向にも流れていたことが30日、朝日新聞社ヘリに同乗した静岡大の小山真人教授(火山学)の観察でわかった。産業技術総合研究所も同日、同様の調査結果を公表した。

小山教授によると、すでに判明していた火口の南西側だけでなく、北西側にも樹木に横から火山灰が吹き付けた火砕流特有の痕跡がみられた。「噴煙が柱のように噴き上がる途中で落下して、複数方向に広がった『噴煙柱崩壊型』の火砕流が発生した」とみている。
『朝日新聞』2014年10月1日05時08分
http://www.asahi.com/articles/ASG9Z5J95G9ZULBJ012.html
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