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秋田県、19年連続の「不健康県」 [世相]

6月5日(木)

数年前、秋田県の自殺防止事業に、ほんのちょっと関わったことがあり、その時にいろいろ調べて、秋田県のあまりの「不健康」ぶりに驚愕した覚えがある。
その時は、自殺率・出生率は16年連続ワーストワンだったが、「19年連続」ということは、その後もいっこうに改善されていないということ。

私が直接関わったのは自殺率の高さの問題だったが、調べてみると、死亡原因(疾病・事故)関係の数値が軒並み悪い。
粗死亡率で見ると、全癌、胃癌、大腸癌、不慮の死が男女共に全国1位。
脳血管疾患、脳梗塞、肺炎は男性が1位。
不慮の死が1位なのは、交通事故死が多いのではなく、溺死とか転落死とかがやたらと多い。
老人が多いと、粗死亡率が高くなるのは仕方がないのだが、総じて見事なまでに「不健康」なのだ。

さらに細かく見ていくと、女性の数値も全国平均に比べて良くはないのだが、男性の数値がとりわけ悪い。
たとえば、脳血管疾患が男性が1位で女性が5位、脳梗塞は男性が1位で女性が7位、肺炎は男性が1位で女性が5位という具合。
「ああ、これは『ジェンダー問題』の部分があるな」と気づいた。

いろいろ考えて、原因を突き詰めていくと、根底に「男性の過度の飲酒」があることに思い至った。
早い話、男たちの酒の飲み過ぎが寿命を縮めているように思う。
酒を飲むこと自体は悪いことではないが、飲む量、飲み方、つまり「飲酒文化」に問題があるのだと思う。
ここから直さないと、小手先の対策をいくらとっても、状況の改善は難しいだろうと思った。
私が関わったセクシュアル・マイノリティの自殺防止対策も重要ではなくはないが、もっともっと大きな生活習慣・社会慣習が問題なのだ。

秋田県は、おいしい食べ物(米・魚・酒←これが問題なのだが)と美しい風光に恵まれ、間違いなく美人が多い、ほんとうに素敵な場所だと思う。
私は大好きだし、ぜひまた行きたいと思う。
それだけに、日本一の不健康県という状況から早く脱してほしい。
それには秋田の男性たちが、よほど根性を据えて、生活改善・意識改革をすることが必要なのだが・・・、難しいだろうなぁ。
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自殺率と出生率が19年連続ワーストになった県
厚生労働省が4日に発表した2013年の人口動態統計(概況)で、秋田県の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)が前年比1・1ポイント減の26・5で、前年に続いて年間300人を下回ったものの、19年連続で全国ワーストだったことが分かった。

出生率(人口1000人当たりの出生数)は、全国平均より2・3ポイント低い5・9で、これも19年続けてワーストだった。

自殺者は277人で、前年から16人減少した。県健康推進課によると、仕事や経済的な問題を理由にした30~50歳代の自殺が減ったことや、再び自殺を図る可能性が高いとされる自殺未遂者の対策を始めたことが影響しているとみられる。同課は「引き続き、働き盛り世代や自殺未遂者への対策を強化し、減少につなげたい」としている。

一方、出生数は前年比366人減の6177人で、1人の女性が一生に産む子供の推計値を示す合計特殊出生率は、前年比0・02ポイント減の1・35だった。また、死亡者数は同33人減の1万4823人。死亡率(人口1000人当たりの死亡者数)は同0・2ポイント増の14・2となり、2年続けて全国で最も高かった。

出生数から死亡者数を引いた自然増減数はマイナス8646人で、前年から333人拡大した。人口1000人あたりの自然増減率も拡大し、マイナス8・3で2年連続でワーストだった。

死因別では、がん死亡率(人口10万人当たりのがんの死亡者数)が前年比6・1ポイント増の392・8で、全国平均(290・1)より100以上高く、17年連続ワースト。胃がんなど消化器系のがんが多い傾向にあり、県がん対策室は「食生活や喫煙など、生活習慣が影響している可能性が高い。酒、たばこ、漬物の『秋田スタイル』の宴会は控えるべきだ」と話している。

同対策室では今年度、がん予防対策として、検診の受診を促す通知を郵送し、それでも受診しない人には電話などで促す「コール・リコール」を全市町村で展開することにしている。

『読売新聞』2014年06月05日 07時53分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140604-OYT1T50173.html?from=ytop_main4
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