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イザベラ・バード『朝鮮紀行~英国婦人の見た李朝末期 』を読み始める [読書]

12月18日(水)
(続き)
昼食は、久しぶりに回転寿司「魚臣(ぎょしん)」へ(6皿)
ビルの地下深く(B2?)にあって、ちょっと怪しい自由が丘郵便局に寄って、花魁道中の絵葉書(1050円)の代金振込み。

東急東横線で渋谷に移動。
「東急プラザ」の「紀伊国屋書店」で本と五万分の1地図(一関、水沢、北上の3枚)を購入。
地図は、桓武朝の「蝦夷征討」の激戦(官軍大敗)「衣川の戦」の地理的環境を確認するため。
本は、2冊。
倉本一宏『藤原道長「御堂関白記」を読む』(講談社選書メチエ 2013年12月 1785円)
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渡辺信一郎『江戸の色道: 古川柳から覗く男色の世界』(新潮選書 2013年8月 1260円)
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桜坂町の「エクセルシオール カフェ」でコーヒーを飲みながら読書。
少し時間がとれるようになったら読もうと思っていた分厚い(584頁)イザベラ・バード著(時岡敬子訳) 『朝鮮紀行~英国婦人の見た李朝末期 』(講談社学術文庫 1998年)を読み始める
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『日本奥地紀行』で知られる19世紀イギリスの大女性旅行家イザベラ・バード(1831~1904)の晩年の旅行記。
1894年~1897年にかけて4度にわたり朝鮮を旅したときの紀行文をまとめたもので、開国を強いられたばかりの「隠者の国」朝鮮の実相がリアルに記録されている。
原著は1898年の刊行で、その序文に駐朝イギリス総領事を務めたウォルター・C・ヒリアーがこんなことを書いている。
「現在朝鮮が国として存続するには、大なり小なり保護状態におかれることが絶対に必要であることは明白であろう。日本の武力によってもたらされた名目上の独立も朝鮮には使いこなせぬ特典で、絶望的に腐敗しきった行政の重荷に朝鮮はあえぎ続けている」(4頁)
19世紀末のイギリス知識人の朝鮮観として興味深い。

朝鮮の王権(李朝)に、近代国家として独立自存していく行政能力が決定的に不足しており、どこかの国の「保護」が必要であるという認識は、当時の極東情勢に通じた人たちの、すべてとは言わないが、かなり普遍的なものだったのではないだろうか。
問題は、どこの国の保護下に入るかであり、1898年の段階では、ロシアと日本がせめぎ合っていて、ロシアが優勢という情勢。

現実の「未来」は、1904年の日露戦争での日本の勝利、1905年9月のポーツマス条約(英米ロがが日本による朝鮮の保護国化を容認)、1905年11月の第二次日韓協約による保護国化、1910年の日韓併合となるわけだが、もし、日本が朝鮮を保護国化しなかった場合、旧宗主国である清国にもうその力がない状況では、朝鮮がロシアの保護国になったのはまず間違いないところだろう。
その流れだと、1917年ロシア革命のときに朝鮮は独立できたという説もあるが、そのままソビエト連邦に組み込まれ(16番目の共和国)、早々と共産化した可能性も多分にある。
朝鮮の人々にとっては、その方が良かったのだろうか?
(続く)


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