SSブログ

平安時代中期の記録が少ないなんて、と~~んでもない [テレビ批評(光る君へ)]

2月24日(土)

NHK大河ドラマ「光る君へ」について、「平安時代は記録が少ないから、勝手にドラマが作れる」と言う人がいたが、と~~んでもない。

10~11世紀の記録がこんなにたくさん残っている国は、世界でも日本だけ。
しかも、後代に編纂された年代記ではなく、同時代の記録が多数残っている。

「光る君へ」の主人公の1人、藤原道長の日記『御堂関白記(みどうかんぱくき)』(998~1021)は自筆本14巻(半年1巻)が残っている。
この時代の政治の権力者の自筆日記なんて世界中どこにもない。
だから、2011年にユネスコの世界記録遺産に指定された。

ちなみに、道長は権力を掌握した995年から日記を書き始めるので、「光る君へ」の今(986年)の時点では書いていない。

「光る君へ」で、その記録魔ぶりを、妻にからかわれている藤原実資の『小右記(しょうゆうき)』(982~1032年)は、自筆本ではないが、全61巻、50年以上の長にわたって書き続けられた。

「光る君へ」,道長の年下の友人として活躍している藤原うえ行成の日記『権記(ごんき)』(991~1011)もある。

とりわけ、3つの日記が並行する長保~寛弘年間(999~1011)は、ほとんど日単位でなにがあったかがわかる。

1000年前のことが、これほど詳細にわかる国は、世界でも日本だけということ、もう少し広く知られてもいいと思う。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントの受付は締め切りました