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もう「gender identity」は出てこない [現代の性(性別越境・性別移行)]

7月6日(木)

G(ゲイ)の「活動家」がやたらと執着する「性自認」という言葉の大元である「gender identity」という言葉(概念)は、欧米ではすでにいささか古風になっている。

たとえば,雨詠歌精神医学会のマニュアルDSM-5(2013年)の「性別違和(gender dysphobia)」の診断基準では、「gender identity」はもう使われていない。

代わりに使われるようになったのは「experienced gender」である。
「性別違和」は、 experienced/expressed gender と assigned gender の間の incongruence(不一致)として定義される。

「experienced/expressed gender」は直訳すれば「経験してきた、もしくは表現してきたジェンダー」ということになる。
補足的に訳せば「社会生活の中で体験して実行してきたジェンダー」ということだろう。

世界保健機構(WHO)の疾病分類ICD-11(2019年)の gender incongruence(性別不合)でも同様だ。
「性別不合」は、experienced gender と assigned sex の間のincongruenceとして定義されている。

もう「gender identity」は出てこない。

「gender identity」が自己の性別に悩む当事者にとって大切な概念であることは変わらない。
しかし、社会の中で、それだけでは通用しないことは、ある程度の社会経験があるトランスジェンダーなら、皆、知っている。

私がずっと「gender identityは、当事者にとって重要ではあるが、社会の性別認識においては万能ではない」と言い続けているのは、そういうことだ。

「gender identity」と言う言葉に過剰にこだわるのは、世界的に見ると、控えめに言って10年送れている。

「活動家」の諸氏は、なぜかそうした世界の流れを学ぼうとしない。
忙しいからなのか、それとも理解力の問題なのか・・・。



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