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12月1日(日)日本近代文学会国際研究集会「BLの中の世界/世界の中のBL」 [お勉強(研究会)]

12月1日(日)   晴れのち曇り  東京  15.0度  湿度43%(15時)
10時、起床
シャワーを浴びて、髪にあんこを入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。
朝食は、オリーブ入りフランスパンとコーヒー
化粧と身支度。
青基調に大小の楕円模様のロング・チュニック(長袖)、黒のブーツカットパンツ、黒網の膝下ストッキング、黒のショートブーツ、黒のトートバッグ、黄色のウールのポンチョ。
12時50分、家を出る。
東急東横線(渋谷駅乗換)京王井の頭線(明大前駅乗換)で京王本線へ。
ちょうど入線してきた快速に飛び乗り、桜上水駅で下車。
地図を頼りに日本大学文理学部へ
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今日、ここで開催中の「日本近代文学会(2013年度12月例会)国際研究集会―日本近代文学のインターフェイス」の一環として、14時から開催されるパネルディスカッション「BLの中の世界/世界の中のBL―「わたしたち」は何に萌えているのか?」を聴講。
広めの教室がほぼ満席の大盛況で、BL(Boys Love)への関心が相変わらず高いことがわかる。
ジェンダー的には(見かけ)女性85%男性15%で、女性が圧倒的。
【報告者】
岩川ありさ(東京大学大学院)
 「愛したものの総体を『わたし』と呼ぶ―『BL短歌』とクィア・リーディングの実践を通じて―」
秦 美香子(花園大学)
 「BL研究の概観と展望―作品研究の多様化に向けた検討―」
守 如子(関西大学 社会学部)
 「漫画の国際的流通とBLの意義―中国を例に―」
杉本=バウエンス・ジェシカ(京都精華大学国際漫画研究センター)
 「グローバル腐女子文化―文学から追う普遍的なアピール―」
【コメンテーター】
藤本由香里(明治大学)

私個人はBLにはまったく萌えないし、研究状況も十分にフォローしているわけではない。
なのに、なぜ聴講しに行ったかというと、日本の現代文化の1つであるBLの海外での受容のされ方に興味があったから。
その点、守さんと杉本さんの報告は有益だった。
また、最後の藤本さんのまとめコメントが圧巻だった。
はっきり言って、報告者とは視野と論理的な整理力がまったく違った。

私なりにメモすると・・・
・ 欧米圏では一部にBL漫画のファンがいるものの、宗教倫理(キリスト教における同性愛タブー)が壁になって必ずしも浸透せず限定的であること。(この点は、イスラム圏も同じ)
・ 欧米の場合、当事者性、現実性、つまり、ゲイによるゲイ自身の表現が重視される傾向があること。
  (ゲイでない女性が、非現実的にゲイ世界を描くことの問題性)
・ ただし、少女漫画の伝統があるドイツだけは様相が異なり、少女漫画の約3割がBL。
・ それに対して、東アジア諸国では数多く翻訳され(海賊版が多い)浸透している。
・ しかし、(翻訳ではない)実作では、漫画よりも文章が圧倒的に多いこと(中国のBL文化の主流は小説)。
・ 世界的に見ると、「やおい」の方が「BL」より優勢(Boys Loveだと大人の少年に対する性愛と紛らわしい)。

何も質問もコメントもしなかったが、こんなことを思った。
企画者が「クィア・リーディング」を盛んに提唱する割には、きわめて男女二元論的な議論ばかりで、また『女性」「男性」とは何なのかがまったく問われていない。
(フェミニズム的にはきっと自明のことなのだろう)
シスジェンダー(Cisgender)的発想に終始していて、トランスジェンダー(Transgender)は考慮の外のように思われる。
こういうのが今流行りの「クィア・リーディング」なのだろうか?
私からしたら、とても優等生的な立場からしか物事を見ていないように思う。
私的に疑問なのは、なぜ「BL」の主人公である美少年・美青年を単純に「男性」と規定してしまうのだろうか?
美少年・美青年「男性」ではなく第三範疇(Third Gender)と規定したら、まったくちがった関係性が見えてくるのではないだろうか?
あるいは、娘と美少年との近似性・互換性を考えれば、なぜ少女たちがBLに夢中になるかが解けるかもしれない。
そもそも、文化論的に言えば、藤本さんが言及していたが、「BL」の大きな問題は、なぜBLという文化が日本で発生したか?ということだ。
Third Gender的な存在を、二元的な欧米社会に比べて容認してきた日本社会の特質と結び付けて考えることはできないだろうか?と私は妄想するのだが、頭の良い人たちは、そんな馬鹿げたことはことは考えないのだろう。

ご無沙汰している藤本さん、さらに久しぶりにお会いする(10年ぶり?くらい)の守さんにご挨拶。
また、この第6会場で午前中あったパネルで報告した、光石亜由美さん(奈良大学)と古川裕佳さん(都留文科大学)ともご挨拶。
「知っていたら、もう少し早起きして聴きに来たのに」と悔やんでいたら、レジュメをいただく。
古川さんの「メイド、ナース文学」おもしろそう。
18時40分、辞去。
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↑ 大学の庭のイルミネーション。
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20時、帰宅。
夕食は息子が信州旅行で買ってきた蕎麦「おらとこのそば」(鎌倉麺業)を茹でる。
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一目見て首を傾げ、茹で汁(蕎麦湯)の色をみて「う~ん・・・」と思ったが、やっぱりイマイチ。
まずくはないのだが、おいしくもない。
「安曇野産の蕎麦の実(石臼挽き) 天然水仕込みつゆ付」なんて書いてあるが、それでどうしてこうなる?
要は、打ち方が悪いのだ。
比較として、秩父「武蔵屋」の半生蕎麦を茹でたが、息子もパートナーも、一口すするなり「全然、違う!」。
まあ、ウチの蕎麦の好みに適うレベルというのは、かなり難しいということ。
それでも、息子が旅先でお土産を買って来てくれるようになったのがうれしい。
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↑ 本人は山葵が大嫌いなのに、山葵好きの親のために買ってきてくれた。
お風呂に入って温まる。
疲労を感じて、早寝。
就寝、1時。
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