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HIV感染者数、世界で減少…なのに日本は発症者増加 [現代の性(HIV・性病)]

9月24日(火)
世界では、感染防止策が効果を上げて、HIVウィルスに新たに感染する人は大きく減っているのに、日本は相変わらず発症者の増加傾向が止まらない。
日本の各年新規のAIDS発症者は、1994年に初めて100人を超え、その後、急増して1996年に200人台、1999年に300人台となった。
その後、300人台で増減していたが、2006年に400人台を超え、次第に増加して2011年に473人となった。
そして、2012年は447人とやや減少。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2250.html
今年(2013年)も減少傾向が続くか注目していたのだが・・・。
1~3月期が107人、4~6月期が146人で、上半期合計253人。
このままのペースだと過去最高、さらに500人超えということもあり得る。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/aids-m/aids-iasrd/3612-kj4002.html
http://www.nih.go.jp/niid/ja/aids-m/aids-iasrd/3913-kj4034.html
発症者の内訳は、この5年ほどは86~90%が日本人男性である。
しかも、50歳以上の中高年の発症が4割近くになり、もはや「若者の病気」ではない。
同性間接触による感染は相変わらず多い(全AIDS患者報告数の約60%)し、異性間接触による感染も多くなっていて(同約22%)、もう「同性愛者だけの病気」ではない。
なのに、それを深刻に受け止めることもなく、近年はメディアの扱いも小さくなっている。
その結果、HIV感染が広がっていること、AIDS発症が増えていること、そして感染防止のための有効な方策についての情報が一般の人に届いていないように思う。
ポリガミーなセックスの回避、買春行動の抑制、コンドームの装着の習慣化など、性行動の形を変えなければいけないのに、自覚がない人があまりに多すぎる。
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HIV感染者数、世界で減少…予防対策が効果
【ジュネーブ=石黒穣】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は23日、エイズウイルス(HIV)の感染状況に関する報告を発表した。
世界全体の感染者数の減少傾向がはっきりと表れ、予防対策や治療薬の普及が効果を上げていることが示された。
2012年の1年間に世界全体で新たに感染した人は約230万人で、国連エイズ特別総会で対策強化が宣言された01年(約340万人)より3割減少した。14歳以下の子供では、12年に新規感染した人数は約26万人で、01年からほぼ半減した。
エイズが原因で12年に死亡した人は約160万人で、ピークの05年(約230万人)から3割減った。一方、12年時点の感染者総数は約3500万人で、このうち7割をサハラ砂漠以南のアフリカの感染者が占めた。

『読売新聞』2013年9月24日14時19分
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130924-OYT1T00411.htm
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4~6月のエイズ発症146人、四半期では最多
今年4~6月の3か月間に新たに確認されたエイズ発症者は146人で、四半期としては過去最多になったことが分かった。厚生労働省のエイズ動向委員会が発表した。
未発症のエイズウイルス(HIV)感染者を合わせた患者数も計440人で、過去最多だった。
発症者を年齢別にみると、50歳以上が58人と4割近くを占め、中高年で発症が増える様子もみられた。
HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間は5~10年とされる。2000~10年にHIVの感染者は増えたが、このうち検査を受けず治療しなかった人が、今年になりエイズを発症したとみられる。
厚労省は、早期の発見や治療のため、保健所などでの検査・相談の利用を呼びかけている。
『読売新聞』2013年9月2日
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=83938

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コメント 4

マミー

今から26年くらい前かな、その頃付き合ってた人の弟が福岡に住んでいました。彼、結構イケメンで背も高くモテたんでしょうね。聞く所によると毎週違う女と付き合ってたそうです。数年後に聞いたのですがどうもHIVにかかったらしく、ビックリしました。と言うことは付き合った女性たちの中に保菌者がいたってこと?やはり、むやみやたらに性行為にふけらないことですな。私の連れ合いが、随分昔ですが、2丁目を同僚と数人で通りがかった所なんと!ロックバンドのクイーンのボーカル、フレディーを発見!!(ウチの人二丁目で何してたのかしら?)その数年後彼もエイズで帰らぬ人に(泣)私ファンだったのにー。でもまさかあの時に二丁目の人達にお土産落として行かなかったでしょうね?なんだか心配でした。
by マミー (2013-09-28 03:42) 

三橋順子

どちらも興味深い&怖いお話です。
フレディー親日家で、来日公演時以外にも1986年秋にお忍びで来日し、新宿二丁目には行き着けのバーがあったそうですか(Wikipedia)、その時のことかもしれませんね。もしそうなら、彼のHIV感染が判明するのは1987年春ですので、微妙なところです。
現代でこそ、良い薬が開発されてAIDSは必ずしも「死に至る病」でなくなりましたが、私が六本木や新宿で遊んでいた1990年代には、まちがいなく「死病」でした。そういう時代を生き抜いてきた思いがあるので、どうしても現代の感染リスクが高い人たちの無関心さに腹が立つのかもしれません。
by 三橋順子 (2013-09-28 06:57) 

Gen

この記事読んだような・・・・。

日本は性的話題について触れにくい雰囲気がありますよね。
文化の違いといえばそれまでですが、ここにきてその欠点が明るみに出てきた感じがしています。
世界的に減少している性感染症が日本でだけ増加しているという意味についてなぜもっと真剣に取り上げようとしないのかと腹ただしい思いです。
コンドームは妊娠を防ぐのがメインみたいな扱いだし、そうなると「出来たら産めば」なんて甘いその場限りの言葉でごまかされて使わない、とかよくある話です。
病気のリスクは誰にだってあるのに・・・・。

セックスレス問題も、男女間のセックスは子供を生むために許されるという位置づけだったため、自由恋愛が当たり前になった昨今、様々な弊害が生まれているように思われます。
結婚前は純潔を守るよう言われ、結婚後はしろと言われるのは極端すぎて違和感があります。
自分は結婚する気も子供を生む気もなかったので守りませんでしたが。
結婚したものの、ご主人に「ここは出るところで入るところじゃない」と言って断固拒絶する妻もいるそうです。
二人で産婦人科に相談に行き色々試しましたが無理で、確か離婚になったような・・・・。

by Gen (2013-10-04 01:55) 

三橋順子

バランスが取れた、しかもトータルな性教育が学校教育のどの段階でもなされていない弊害が、あちこちに表れているように思います。
教わる機会がないのですから、若者が「性」に無知・無関心になるのも、仕方がないのです。
実効的な性教育を嫌い、「純潔教育」を推進してきた現政権を担っている保守派の人たちこそが、日本の将来を危うくしていると、私は思っています。

by 三橋順子 (2013-10-06 04:57) 

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