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今日は「世界の終末」だったらしい [社会分析]

12月21日(金)
暦が終わりになったら「世界の終末」なら、カレンダーが終わりになる毎年12月31日に世界は滅びていなければならない。
実際は、また新しい年(周期)が始まるだけのこと。

それにしても、私たちの世代は、これで少なくとも2度「世界の終末」を体験したことになる(1999年7月と2012年12月)。
これもまた、得難い体験なのかも。

私は、基本的に、デマ=願望の投影説なので、こういう「世界の終末」騒動をする人たちは、心のどこかで「世界が終末して欲しい」と願っているのだと思う。

ただ、「世界の終末の日」というイメージが、私には具体的にわかない。
人類の文明が24時間以内に壊滅するとするならば、自然現象的にはそれなりの大きさの小惑星が地球に衝突するくらいしか思い浮かばない。
現代では、地球全体に壊滅的影響を及ぼすような大きさの小惑星は観測・監視ができるので、不意打ちはまず考えられない。
人為的に考えられるのは、核保有国が有りったけの核ミサイルを打ち合うような事態だろうが、これもまたいきなりそんな事態になることはまず有り得ない。

と考えて、ああそうか、と気づく
「世界の終末」を信じる(願う)人たちは、そうした理性的な話ではなく、「神」の審判による滅亡をイメージしているのだろうな、と。
キリスト教の場合、7人の天使が降りてきてこの世の終末を告げるラッパを鳴らし、いろいろあった後にイエス・キリストが復活して最後の審判が行われ、選ばれた者は永遠の生命を与えられるわけだから、「世界の終末」を待望する人が出てくるのもわからないわけではない。
(個人的には、こういう終末思想で人を惑わす宗教ってカルトだと思う)

こうなると、そもそも「終末思想」という概念が伝統的な宗教に皆無な日本人はついていけない。
神道にしたって仏教にしたって「世界の終末」についてはなにも記していない。
仏教なんて、とっくに末法の世になっているのに、そのままずっと世界は続いている。
さらに言えば、56億7000万年後の弥勒下生まで、少なくともなんらかの形で世界は続くことになっている。

敢えて言えば、私の「世界の終末」のイメージは、「神」が「ああ、こりゃあ駄目だ、人類を作ったのは失敗、失敗、やり直そう」と思って、「プチッ」とテレビのスイッチを切るように、世界のスイッチが切られるイメージかな。

「世界の終末」で大騒ぎしていた人たち、スイッチ切られなくてよかったね、それとも残念だった?
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「終末の日」で休校相次ぐ、米ミシガン州 銃乱射事件が影響

【AFP=時事】マヤ暦に基づく「世界の終末」とされる21日を迎えるにあたり、米ミシガン(Michigan)州で20、21日の両日を休校とし、クリスマス休暇の開始を早める学校が出ている。米コネティカット(Connecticut)州の小学校で児童ら26人が射殺された銃乱射事件を受け、これを真似た事件が起きるのではとのうわさが広まったためという。

ミシガン州ラピーア(Lapeer)郡では全学区で20日からの2日間を休校とし、ホッケーの試合など22日に予定されていた課外活動も全て中止した。学区を統括するラピーア・コミュニティー・スクールズ(Lapeer Community Schools)のマット・ワンドリー(Matt Wandrie)氏はウェブサイトで、うわさに根拠はないが生徒、教師、学校、保護者たちの懸念が非常に強く授業に差し支える状態なため、休校が適切だと判断したと説明している。

同州ジェネシー(Genesee)郡でも、郡内全ての学校で20、21日を休校となる。

全米の学校では21日朝、コネティカット州ニュータウン(Newtown)のサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で起きた銃乱射事件で犠牲となった児童20人、職員6人を悼み黙とうの時間を設けることにしているが、休校措置を取るミシガン州の学校ではこれも実施されない。【翻訳編集】 AFPBB News

「AFP=時事」2012年12月21日(金)12時46分配信
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2917748/10021052?ctm_campaign=txt_topics
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世界終末論めぐる「大騒動」、現代のマヤ族は動じず

[イサマル(メキシコ) 19日 ロイター] 古代マヤ文明の暦に基づいて「滅亡の日」とされる12月21日が目前に迫り、神秘主義者ら数千人がメキシコに集結するなか、同国に住むマヤ族の人たちは動じる様子を見せていない。
心理学者のマヤ族女性は、滅亡の日は「一時的なブーム」だと一蹴。マヤ文明の遺跡で飲料を販売する男性は「自分にとっては通常と変わらない一日だ」と語った。また3人の子どもを持つ母親は「(「滅亡の日」は)信じていない」とし、世界が終わりを迎える日は「神のみぞ知る」と話した。

メキシコ政府は、2012年に同国南部を訪れる観光客は約5000万人に上ると推計し、このうち最大20万人が今月21日にマヤ文明の遺跡チチェン・イッツァを訪れるとみている。

メキシコやグアテマラ、他の中米地域に住むマヤ族は少なくとも700万人とされる。昔からの儀式を続けている人も多いが、現代のマヤ族の大半は名目上はカトリック教徒だという。

「ロイター」2012年 12月 20日 15:07 JST
http://jp.reuters.com/article/wtMostRead/idJPTYE8BJ03P20121220
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コメント 6

MIKA

わたしの世界の終末のイメージ……ふだんどおりに
生活していた人類が気がつくと時の奔流に巻き込まれ、
滔々とした時の流れと一緒に自由落下……って、
まるっきり筒井康隆だったりします(^_^;)。
by MIKA (2012-12-22 14:54) 

真樹

神は今も進化と創造の仕事を続けておられますみゃ。
by 真樹 (2012-12-23 22:48) 

カナッペ

キリスト教徒たちの作る映画(特にハリウッド)には世界の終末を題材にしたものが多いですが、いづれも人類(アメリカ人)の英知で乗り越えてますね。
彼らは、神すら超えたいと思い、そして行動しているようにも思えます。
by カナッペ (2012-12-24 10:03) 

三橋順子

MIKAさん、いらっしゃいま~せ。

なるほど筒井康隆流の世界終末ですね。
コメント読んで思ったのですが、私の「テレビのスイッチをプチっ」の終末イメージも元はSFかもしれません。
星新一あたり・・・?
by 三橋順子 (2012-12-25 18:42) 

三橋順子

真樹大姉さま、いらっしゃいま~せ。

おお、大姉様御信心の金目教にも終末思想がありましたか・・・。
by 三橋順子 (2012-12-25 18:43) 

三橋順子

カナッペさん、いらっしゃいま~せ。

>キリスト教徒たちの作る映画(特にハリウッド)には世界の終末を題材にしたものが多いです

そうですね。
昔、見た映画だと「メテオ」(1979年)がそうでした。
小惑星が地球衝突になり、ミサイルで破壊しようとするのですが、ソ連のは威力不足で、アメリカのミサイルでめでたく破壊、地球は救われるというお話。
日本映画には、こういう終末危機(そして回避)というのは少ないですね。
「日本沈没」(1973年)は、回避できずに沈没しちゃうし・・・。

by 三橋順子 (2012-12-25 18:50) 

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