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「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月11日(木)

なぜか、今度、生まれも育ちも縁がない三重県のお仕事をさせていただくことになったので、「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」(2021年4月1日施行)を勉強。

ちなみに、この条例は、2021年3月23日に(自民党を含む)県議会の全会一致で成立した。

まず、前文に「性別、年齢、障がいの有無、国籍・文化的背景、性的指向及び性自認などにかかわらず、誰もが個人として尊重され、個性や能力を十分に発揮し、参画・活躍できる多様性を認め合う地域社会の実現を目指」すとある。

その上で「性的指向及び性自認を理由とした差別や偏見は決して許されず」と、性的指向や性自認に対する差別や偏見を否定している。

条例第一条(目的)では、「性の多様性が理解され、もって、性的指向及び性自認にかかわらず、全ての人の人権が尊重され、多様な生き方を認め合う社会の実現に寄与すること」としている。

第三条(基本理念)では「性の多様性に関する施策は、性的指向及び性自認にかかわらず、全ての人の人権が尊重されるとともに、社会のあらゆる分野の活動に参画でき、一人ひとりが個性及び能力を発揮することができ、並びに多様な生き方を選択できることを旨と」するとしている。

注目すべきは第四条で「何人も、性的指向又は性自認を理由とする不当な差別的取扱いをしてはならず、及び性的指向又は性自認の表明に関して、強制し、禁止し、又は本人の意に反して、正当な理由なく暴露をしてはならない」と、アウティングとカミングについて規定している。

第二条で、用語の定義をしている。
「性的指向 自己の恋愛又は性的な関心の対象となる性別についての指向をいう」は良いとして、
「 性自認  自己の性別についての認識をいう」はやや足りないように思う。
私なら「性自認 時間的・安定的な自己の性別への認識をいう」とする。
もう少し説明的にするなら「性自認 時間的継続性をともなう安定的な自己の性別への認識をいう」。

細かな点はともかく、全体として、とても良くできた条例だと思う。
日本の自治体条例としては先進的で、今後、多くの自治体がお手本にしてほしい。


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