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美輪明宏さんの「紅白歌合戦」出場に関連して… [現代の性(性別越境・性別移行)]

11月30日(金)

美輪明宏さんが、大晦日、NHKの紅白歌合戦に出場する。
「メケメケ」の大ヒット(1957年)から数えても、歌手生活55年にして初出場だそうだ。

「ああ、出ていなかったんだ」と意外に思う。
男性を白組、女性を紅組という典型的な男女二分の枠組みをいまだに続けているNHKだから、美輪のような人を出さなかったのは当然なのかもしれない。

でも、なんで美輪さん、白組なんだろう?
(ご本人の希望ならそれで仕方がないのだけど)
2007年に中村中さん(戸籍上は男性)が出場した時は紅組だったのに。
NHKはいったいどういう基準で紅と白に分けているのだろうか?
実際には、桃組や虹組の人も増えてきているのだから、もう紅白二分は辞めるべきなのだ。

ところで、美輪さんの紅白歌合戦出場に関連して、こんなTwitterを見つけた。
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11月27日 青弓社 ‏@seikyusha
第63回NHK紅白歌合戦に美輪明宏さんが出場することが決まりましたね。美輪さんが気になる方にオススメなのが『美輪明宏という生き方』です。嶽本野ばらさんや三橋順子さんなどのそうそうたる執筆者たちが美輪さんを語っています!(F)http://www.seikyusha.co.jp/wp/books/isbn978-4-7872-7128-0
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978-4-7872-7128-0.jpg
青弓社から2000年に刊行された鎌田東二ほか『美輪明宏という生き方』の宣伝なのだが、「嶽本野ばらさんや三橋順子さんなどのそうそうたる執筆者」の部分に思わず苦笑いしてしまった。
嶽本野ばらさんと並べられるのは光栄なことだが・・・。

私、この論集に
「美輪明宏と女装」
「美輪明宏の女性観・性愛観-ミソジニー(女性嫌悪)説をめぐって-」
という2本の論考を書いている。

私が書いたものの中で、たぶん読まれていない論考ワースト2、3だと思うが・・・。
ちなみに、ワースト1は『アソシエ』8号(2002年)掲載の「トランスジェンダーと学校教育」。

それはともかく、この美輪明宏関連の論考執筆は「代打」だった。
予定していた「偉い先生」が下りてしまい、私が「代打」に指名されて、短期間(約1ヵ月)で「美輪明宏と女装」を書くことになった。
その原稿を編集部に送ったら、その間にも執筆者不能の人が出て、「ついでにもう1本、お願いします」ということになった。
それで2週間ほどで書きあげたのが「美輪明宏の女性観・性愛観-ミソジニー(女性嫌悪)説をめぐって-」 。

つまり、一冊の本で2回「代打」をやったということ。
だから、他の執筆者の1人1本なのに、私だけ1人2本になっている。

その頃から、もう長い年月が経ち、当時の事情を知る編集者もいなくなっているのだろうなと思う。
だから「代打」をまるで「クリーンナップ」のように扱ってくれたのだろう。

一面識もない駆け出しの研究者、しかもいたって素姓が怪しい人間に書かせてくださった青弓社さんには、今でも感謝している。
いつか恩返しをと思いながら、なかなか果たせず、申し訳ない。

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