中年女装男性ブーム？

11月29日（木）

昨日発売の『週刊ＳＰＡ!』2012年12月４日号に
「[普通のオッサンが続々と女装し始めた現象]の謎」という記事が掲載されているので、超久しぶりに購入。

最近、街で目立つ？「中年女装男性」の生態を追った４頁立てのルポルタージュ記事。
おおっ！、1980年代末の女装クラブ「エリザベス会館」の華、相沢一子さん（48歳）が出ている（３頁目下）。
セーラー服姿がかわいらしい方だった。
「結婚を機に女装から遠ざかったいたが、最近30年ぶりに復活」とのこと。
お元気そうでなにより。

マイミクさんの島本文美さん（49歳）も大振袖姿で登場（３頁目下）。
そして、最後の頁にひときわ大きく、大御所キャンディ・ミルキィさんの艶姿！


私の観察では、「中年男性」の女装ブームは、たぶん数年前（2009年頃）から進行していたように思う。
その頃（2009年）、ちょっと義理があって新宿歌舞伎町の女装スナック「ミステリー・スポット東京」に行く機会があった。
カウンター席に座ると、千絵ママ（私よりちょっと下）が隣席の女装の人を「こちら新人の〇〇さん」と紹介してくれたので「はじめまして、三橋です」と挨拶した。
その〇〇さん、カラオケが好きらしく何曲も唄う。
ところが、その選曲が古すぎる（主に1960年代）。
しかも趣味で古いのではなく、唄い方からして生で聞いていると思う。
う～ん、もしかして、この新人さん私より歳上なのではないだろうか？と気づいた。

そう思って店内を眺めると、女装の人のほとんどが４０～５０代、もしかして６０代の方もいたかも？
ずっと以前から女装していて中高年になった方は、私のような古狸になるとたいてい面識がある。
面識がないということは、比較的最近になって女装を始めた方ということ。
つまり、2009年の時点で、中高年になってから女装を始める方がすでに増えていたと思う。

同じころ、違う店でだが、「会社を定年になったので、女装を始めました」という新人さんに会った。
つまり60歳（前後）で女装デビューだ。

2009年というと、２０代の「男の娘」がそろそろブームになり始めた頃だが、その一方で中高年女装ブームも密かに進行していたのだ。

しかし、カワイイ「男の娘」とちがって、「中年女装男性」はどのメディアも記事にしなかった。
メディア的需要がほとんど皆無ということだ。
そこに着目した『ＳＰＡ！』の記者（朝井真由美さん・青山由佳さん）は、なかなかたいしたものだと思う。

コメント 8

おひさしブリです。
文脈は違いますが、孫娘のモデルになったお爺さん↓
ttp://www.field-pr.net/news_bkubs3trbW.html
（URL先頭のhを省略しました）
　
その節は勝手に切歯扼腕しお騒がせいたしました。深くお詫び申し上げますm(＿)m

by ぶり (2012-11-29 20:43) 

ぶりさん、いらっしゃいま～せ。

こちらこそ、ご心配をおかけしました。
いろいろ調べていただいたのに、きちんと対応できず、たいへん申し訳なく、失礼いたしました。
かなり迷いましたが、法的手段に訴えた際の心身の負担を考えて断念いたしました。
残りの時間はそんなに長いわけではないので、できるだけ前向きに使いたいと考え、結論としました。

ご案内の件、知っていました。
とてもほほえましい話だと思いました。


by 三橋順子 (2012-11-29 21:35) 

恥ずかしながら、ご高覧いただきましてありがとうございました。

相沢一子さんの紹介で、丁度蟄居閉門の身で上京するための大義名分が欲しかったのでこの話を受けました。

1時間ほど取材を受けましたが掲載は記事のとおりでした…。生の女装姿見たかったようですが、病み上がりと当日の天候不良のためお断りしてMixiの過去の映像からアップしてもらいましたが、掲載された写真は本人でさえも一瞬「どこで撮ったやつだっけ？」と思ってしまうほどでした(2009年秋の写真のようでした)

どう掲載されるか心配でしたが、自分としてはやれる範囲で楽しみたいと言うことをいいましたが、どうだったでしょうか…。

「女装中年男性」に着目した点は面白かったと思います…。



by 島本文美 (2012-11-30 23:21) 

GIDの人たちから言わせればあり得ない話なのかもしれないけど、、「会社を定年になったので、女装を始めました」なんってちょっといい話じゃないですか。
中年女装を取りあげることっていいことだと思います。
「男の娘」ばかりをもてはやすのは、「可愛くなければ女ではない」みたいな思想が見え隠れ。
純女にも、女装子にもあまり良いことはない気がします。

by カナッペ (2012-12-01 20:34) 

母体内でのホルモン仮説でＧＩＤの先天性、が主張されていますが、
とすれば、特例法が出来る前に大人になってしまった50代以上のなかには、先天的な（ＤＮＡではなくて、母体内での環境の結果としての）ＧＩＤ系方も、今の若い世代と同じぐらい、いらっしゃった可能性が高いと思いますが、当時、特例法もなくて、、、、
なので、意思や欲望の強い方、を除けば、その機会が少なくて、、、
そのまま、男性として生活して。

みたいな例の方も当然いらっしゃると考えられます。

特例法で戸籍変更された方の、世代別の統計とか、ないでしょうか？

by Ｃ　Ｓａｔｏ (2012-12-01 21:04) 

島本文美さん、いらっしゃいま～せ。

上京可能なまでに回復されて、何よりと思います。
記事掲載のお振袖姿の写真、カラー頁じゃないのが残念でした。
現代のネット環境ではカラー画像は当たり前なので、雑誌メディアのモノクロ頁は、それだけで暗い印象になってしまいます。
見出しのキツさに比べて記事の中身はなかなかよかったと思いました。


by 三橋順子 (2012-12-06 10:41) 

カナッペさん、いらっしゃいま～せ。

＞GIDの人たちから言わせればあり得ない話なのかもしれないけど、
＞「会社を定年になったので、女装を始めました」なんって
＞ちょっといい話じゃないですか。

ＧＩＤの人たちもＭｔＦは中高年層が増えてますので・・・。

＞中年女装を取りあげることっていいことだと思います。
＞「男の娘」ばかりをもてはやすのは、「可愛くなければ女ではない」みたいな思想が見え隠れ。
＞純女にも、女装子にもあまり良いことはない気がします。

はい、同感です。ただメディア的には、ともかく若くてカワイイことが絶対的な優位で、中高年女性は、年齢を重ねているだけで「罪」なのです。
まあ、一部では「熟女」や「美魔女」がもてはやされていますが・・・。

by
by 三橋順子 (2012-12-06 10:46) 

Ｃ　Ｓａｔｏさん、いらっしゃいま～せ。

＞なので、意思や欲望の強い方、を除けば、その機会が少なくて、、、
＞そのまま、男性として生活して。

おっしゃる通りです。
中高年になってからトランスされる方の中には「我慢強い」方がけっこう多いと思います。
若いころから性別違和感をずっと我慢されていて、中高年になってからなにかのきっかけで堰が切れるようなタイプの方はたしかにいらっしゃいます。

＞特例法で戸籍変更された方の、世代別の統計とか、ないでしょうか？

戸籍変更の世代別統計はありません、
ジェンダークリニックレベルでは、統計はあると思いますが。



by 三橋順子 (2012-12-06 10:49)