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「good citizen(良き市民)としてのLGBT」 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

6月24日(水)

20日の「京都カンファレンス」で岩川ありさ(東京大学大学院総合文化研究科)が「変容する身体ートランスジェンダーをめぐるポリティクスー」という報告の中で、「good citizenとしてのLGBT」という概念を紹介していた。

「good citizenとしてのLGBT」とは、ネオリベラリズムの社会規範に適合し、消費活動が活発で資本主義社会に貢献する「良き市民」としての性的少数者が「LGBT」として社会に迎え入れられるということ。

昨今の日本のLGBTという言葉の使い方、経済紙でやたらと「LGBT市場」が強調されることや渋谷区の「同性パートナーシップ証明書条例」の成り立ちを考えると、とても適合的だ。

つまり、ホームレスはもちろん、消費活動の余裕がない低所得層、ネオリベラリズムの社会規範に適合しない「左派」は「良き市民」ではないので、LGBTでもないということ。

最近、よく聞く「Diversity」(多様性)という概念も、あくまでネオリベラル的な資本主義の枠組みを前提にした多様性の承認であって、ネオリベ的規範に不適合な人や資本主義に貢献しない人は、最初からDiversityの対象には含まれない。

この岩川さんの解説(言葉足らずの紹介でごめんなさい)を聞いて、なぜ渋谷区長がしきりに言う「Diversity」と、自分が考える「多様性」が大きくズレているのか、やっと解った。
最初から前提が違っていたのだ。

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