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宝塚市の同性パートナー制度、6月1日から [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

5月14日(土)

6月1日から同性パートナーシップ制度を実施する兵庫県宝塚市(要綱)は、東京都渋谷区(条例)、同世田谷区(要綱)、三重県伊賀市(要綱)に次いで4例目。

こうした「要綱」による同性パートナー制度(世田谷区方式)は、「条例」によるもの(渋谷区方式)より、さらに法的実効性を持たない。

渋谷区方式ですら「地域振興商品券」(一応、お金の代わりに使えるが地域限定)と似たようなものだが、世田谷区方式はもっと通用性が低い。
「子供銀行券」のようなものと言うと、また叱られてしまうが。

それを欲する同性パートナーの方にとっては重要なものだろうが、社会制度としての位置づけは客観的に言ってかなり低い(行政サービスとではあるが、社会制度と言えるかどうかはギリギリ)。

ところが、一般の人たちは、こうした報道がなされる度に、法的な実効性をもつ同性パートナー制度があちこちの自治体に広がっていると誤解してしまう。
たとえば「渋谷区に行けば同性でも結婚できるんだって」のような認識である。
ある意味、詐術的な効果と言えなくもない。

本当に法的実効性がある同性パートナーシップ制度を求めるならば、立法府(国会)と行政(内閣)にやる気がない現状では、「法の下の平等」を掲げて司法の場(裁判所)に訴えることが、いちばん早道だと思う。
しかし、なぜか誰も手を挙げないのが不思議だ。

いつも言うことだが、世の中、いつまでも「追い風」とは限らない。
勝負するなら、「追い風」の間に急ぐべきだと思う。
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兵庫)宝塚市の同性パートナー制度、6月1日から

宝塚市は13日、同性カップルを公的に「パートナー」と認定する制度を6月1日から始めると発表した。性的少数者(LGBT)への支援策の一環で、多様な生き方を認め合い、誰もが自分らしく暮らせるまちづくりをめざす。

市によると、同様の制度の実施は昨年11月からの東京都渋谷区と世田谷区、今年4月からの三重県伊賀市に続いて、全国4例目。7月には那覇市も開始を予定しているという。

宝塚市は、制度を条例化した渋谷区方式ではなく、「要綱」として定めた世田谷区方式を採用した。対象となるのは、互いを人生のパートナーとする20歳以上の独身の同性カップル。2人とも宝塚市在住か、1人は市在住で、もう1人が市への転居を予定していることなどが条件となる。

認定を希望するカップルは、市の担当職員の面前で署名した「パートナーシップ宣誓書」を、独身証明書など所定の添付書類とともに市長あてに提出。市長名の受領証が交付される。

市は今後、受領証を交付した同性カップルの市営住宅への入居応募を可能にするため、関連条例の改正を検討する。民間の不動産業者にも賃貸住宅への入居ができるよう働きかける。

市によると、最近は同性カップルを支援する企業が増えており、受領証を持つことで、携帯電話の家族割引や生命保険の受取人指定などが認められる可能性もあるという。

中川智子市長は「この制度は、性的少数者であることを家族や友達にも打ち明けられず苦しんでいる人たちに、一緒に生きていこうというメッセージになる」と話している。

■LGBT支援事業に賛否の声 市、広報誌・HPで啓発方針

宝塚市が本格化させる性的少数者(LGBT)への支援については、賛否の声が寄せられているという。市は広報誌7月号でLGBTの特集を組むほか、反対意見への回答を今後、広報誌やホームページに載せ、理解を求めていく方針だ。

市は昨年11月、新年度から取り組むLGBT支援事業を発表した。その後「差別や偏見がない国への第一歩となる」などの賛成意見や、「家族や結婚の制度が崩壊する」などの反対意見も寄せられているという。

市議会は今年3月、新年度予算案を予算委員会が可決した際、LGBT支援事業について「執行にあたっては事前に議会へ報告し、議論を経て決定するよう求める」との付帯決議をした。

今月12日の市議会の会派代表者会では、6月からパートナー制度を始めるとする市執行部の説明に対し、「反対意見がある中、啓発を進めて理解を深めてから始めるべきだ」「将来への不安から自殺も起きている。速やかに行動すべきだ」などと、議員の意見も分かれた。市執行部は啓発を同時に進めることを約束した。(鈴木裕)

『朝日新聞』2016年5月14日03時00分
http://www.asahi.com/articles/ASJ5F3FC1J5FPIHB008.html
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