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お茶の水女子大学の記者会見の要旨(又聞き) [現代の性(性別越境・性別移行)]

7月10日(火)

明治大学(駿河台)「ジェンダー論」の講義の後、取材に来た某新聞記者に逆取材した、お茶の水女子大学の記者会見の要旨。

① 女子大学という形態は堅持する。学内から共学化の意見は出ていない。
② 「女子」限定の入学条件(学則)も変えない。ただ「女子」の解釈を従来の戸籍性のみから「性自認」にも拡大する。
③ 具体的に、トランスジェンダーの受験希望者には「受け入れ委員会」(のようなもの)を設置して対応する。
④ トランスジェンダーの受験希望者には、一般の受験希望者とは別枠で、事前に受験申請書を提出してもらう。
⑤ 受験申請書には、性自認(が女性であること)の証明書類(必ずしも診断書とは限らない)を添えてもらう。
⑥ ただし、証明書類がなくても、受験申請は受け付ける(が受験を認めない場合もある)。
⑦ 「受け入れ委員会」は入学後の学生生活についても相談に応じる。

又聞きなので、誤りがあるかもしれないが、だいたいこんな感じ。
受験希望者が願書を出す前に、ある程度(どの程度かはわからない)フィルターにかけるという仕組みは、「なるほど」と思った。

以下は、私の推測というか感触。

建前としては「性自認が女性であること」が受験申請の条件になっているが、現実にはトランスジェンダーであることの実質性(女性として生活していること)が求められるように思う。

完璧でなくてもある程度は女性として社会適応していないと、女子大学における学生生活はかなり辛いものになり、本人のためにならないと思うから。

つまり、それまで男性として生活していて「これから女子大生をします」というような人は、おそらく受験NGになるのではないか、という推測。

あと、難しいのが、すでに4年制大学を卒業しているトランスジェンダーが、女子大生になりたい、女子大の卒業証書を得たい、それによって「女子」してとと認められたいという「承認欲求」から、受験申請するケース。

こうしたケース、必ず出てくると思う。
それが悪いこととは思わない。
明確な判定基準は設定しにくいが、受験(志望)動機が今回の特例措置の趣旨に適合しないように、私は思う。

より多くのトランスウーマンに女子大学での就学の機会を開くという理念(理想)と、実際の女子大の教育・研究・キャンパスライフを混乱なく円滑に行うという現実の間で、難しい選択(判断)を迫られることになると思う。

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