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昭和戦後期の性風俗雑誌の研究 [性社会史研究(性風俗雑誌)]

1月24日(木)

昭和戦後期の性風俗雑誌の研究

連合国軍占領下の日本で刊行された出版物は、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が設置した民間検閲支隊(CCD)によって検閲目的で集められた。民間検閲支隊の解体後、集められた出版物は、を務めていたゴードン・ウィリアム・プランゲ(参謀第二部・戦史室長、1910~1980)によって、アメリカのメリーランド大学に移送され、1978年にゴードン・W・プランゲ文庫(Gordon W. Prange Collection)と命名され、整理・研究が進められた。膨大な資料群はマイクロフィルム化され、その複製は国立国会図書館、国際日本文化研究センターで閲覧できる。

占領下日本で刊行された粗悪な紙質の性風俗雑誌、いわゆる「カストリ雑誌」のほとんどは(~1949年年途中)、プランゲ文庫で見ることができる。

しかし、GHQによる検閲終了(1949年10月)後、1950年代に出版された性風俗雑誌は、体系的に収集・保存している機関がなく、全体像の把握、書誌研究が大きく遅れていいて、研究の「穴」になっている。

たとえば、この時期の代表的な性風俗雑誌『人間探究』(1950年5月号~1953年8月号、増刊を含めて全34冊、第一出版社→探究社)、『風俗草紙』(1953年7月号~1954年10月号、2冊の増刊号を含めて全14冊、日本特集出版社)、『風俗科学』(1953年8月号~1955年3月号、全19冊、第三文庫)、でさえ、まとめて閲覧できる図書館・研究機関はない。

ちなみに3誌とも、拙宅でコンプリート(完全収集)している。

【参照】
『風俗草紙』の書誌 ―戦後性風俗雑誌の研究:その1―
https://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-09-19
『風俗草紙』の同性愛、女装・男装関係記事
https://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-09-19-1
『風俗科学』の書誌 -戦後性風俗雑誌の研究:その2―
https://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-09-19-2
『風俗科学』掲載の同性愛、女装・男装関係記事
https://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-09-19-3

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