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『セックスワーク・スタディーズ ー当事者視点で考える性と労働ー』(日本評論社、2018年9月) [現代の性(一般)]

9月22日(土)

『セックスワーク・スタディーズ ー当事者視点で考える性と労働ー』(日本評論社、2018年9月)をいただいた。
セックスワーク・スタディーズ.jpg
とても読み応えのある内容で、今後、セックスワークに関わる諸問題を論じる際に、必ず参照されるべき本だと思う。

セックスワークへの施策でいちばん大事なことは、当事者であるセックスワーカーが施策立案の場にちゃんと参加して、その意見がしっかり反映されること。
60数年前の売春防止法制定の時は、性産業で働く女性の意見がまったく反映されず、廃娼運動家とそれに支持された女性政治家の意見だけが取り入れられた。
当事者を無視する誤りを、今また繰り返してはいけない。
そのためにも、ぜひ大勢の方に読んでほしい本。

刊行がもう1月早かったら、あるいは自著(『新宿「性なる街」の歴史地理』)の校了がもう1月遅かったら、参照できた部分がいくつかあり、仕方がないが残念だった。

ところで、この本のカバー裏(表4)に掲載されている2枚の写真の内、右側の1枚は、私が撮影し、依頼されて提供した写真だ。
SCN_0046.jpg
アマチュアの撮影者の写真を使っていただいたことは、とてもうれしく思う。

ただ問題は、クレジットの付け方だ。
奥付に「カバー写真(表4)ー佐藤郁夫・三橋順子」と記されているが、これでは、どちらが佐藤さんの写真で、どちらが私の写真かわからない。
クレジットの付け方として不適切だと思う。

写真の著作権は、個々の写真にあるのだから、撮影者がわかるように、たとえば「撮影・提供:(左)佐藤郁夫、(右)三橋順子」のように注記すべきだろう。

「細かいことを」と思う方も多いだろうが、権利というものは、実はけっこう細かいものなのだ。

私も、近刊の自著にたくさんの写真を使用したが、撮影者、提供者、出典については、ずいぶん気を遣い、くどいほど注記を付した(1点だけ、どうしても撮影者不明の写真があるが・・・)。

要は、そういうものなのだ。
出版に関わる人は意に止めておいてほしい。

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