性別変更後生まれた娘と親子関係求めた裁判 6月判決へ 最高裁 [現代の性(性別越境・性別移行)]
5月31日(金)
Trans-womanが凍結精子を使ってパートナーの女性に産ませた子ども(長女・次女)の父親として認定することを求めた家事審判の特別抗告の弁論。
仲岡しゅん弁護士が、大阪から最高裁に出張ってきて、今日(31日)だった。
(私、なんで30日と覚えていたのだろう? 呆けたかな?)
。
この審判、東京家裁では長女・次女とも認められず。
抗告審の東京高裁では、戸籍の性別変更(男性→女性)以前に生まれた長女のみ父親認定が認められ、性別変更後に生まれた次女については認められなかった。
最高裁が特別抗告の弁論を開くということは、高裁判決が見直される可能性があること。
もし、最高裁が次女の父親であることを認めた場合、「GID特例法」第3条1項3号(未成年の子がいないこと要件)との関わりが注目される。
つまり、現在の法律では、未成年の子がいる人は戸籍の性別変更が認められていないので、戸籍変更の時点では未成年の子がいることはない(ことになっている)。
しかし、もし、戸籍変更後に生まれた次女の父親であることが認められると、戸籍変更の時点で未成年の子がいてもよいことになる。
そもそも、「GID特例法」第3条1項3号は、なぜ、戸籍の性別変更に際して、未成年の子がいてはいけないのか?という点で、合理性に問題がある条項。
世界の性別移行法で、この要件を科しているのは日本だけ。
ということで、2025年頃に予想される「特例法」改正の際、3号要件削除論に大きな影響があると思う。
決定は6月21日予定。
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性別変更後生まれた娘と親子関係求めた裁判 6月判決へ 最高裁
戸籍上の性別を男性から女性に変更した当事者が、凍結保存していた自分の精子で生まれた娘との親子関係を求めた裁判の弁論が31日最高裁判所で開かれ、判決が6月21日に言い渡されることになりました。
性の多様性をめぐって議論される中、親子関係について新たな判断が示されるか注目されます。
40代の当事者は性同一性障害と診断され、6年前に戸籍上の性別を男性から女性に変更し、変更前に凍結保存していた自分の精子を使い、30代の女性との間に2人の娘をもうけました。
娘たちについて「父親」としての認知届を自治体に出しましたが、戸籍上は女性のため認められませんでした。
これを不服として家族で起こした裁判で、2審の東京高等裁判所は、性別変更の前に生まれた長女については「父親」の認知を認めた一方、変更後に生まれた次女については認めなかったため、上告していました。
31日、最高裁判所第2小法廷で弁論が開かれ、弁護士は「認知の制度の本質は、親と子の関係を形成することだ。親と子の双方が認知に合意しているのに、これまで司法はそれを否定し、子の福祉に反する判断をし続けてきた。当事者は血縁上、次女の父であることは確かだから、法律上の性別にかかわらず認知を認めるべきだ」と主張しました。
判決は6月21日に言い渡されることになり、判決を変更する際に必要な弁論を開いたことから、次女との親子関係を認めなかった2審の判断が見直される可能性があります。
性の多様性をめぐって議論される中、親子関係について新たな判断が示されるか注目されます。
「NHKニュース」2024年5月31日 14時08分
Trans-womanが凍結精子を使ってパートナーの女性に産ませた子ども(長女・次女)の父親として認定することを求めた家事審判の特別抗告の弁論。
仲岡しゅん弁護士が、大阪から最高裁に出張ってきて、今日(31日)だった。
(私、なんで30日と覚えていたのだろう? 呆けたかな?)
。
この審判、東京家裁では長女・次女とも認められず。
抗告審の東京高裁では、戸籍の性別変更(男性→女性)以前に生まれた長女のみ父親認定が認められ、性別変更後に生まれた次女については認められなかった。
最高裁が特別抗告の弁論を開くということは、高裁判決が見直される可能性があること。
もし、最高裁が次女の父親であることを認めた場合、「GID特例法」第3条1項3号(未成年の子がいないこと要件)との関わりが注目される。
つまり、現在の法律では、未成年の子がいる人は戸籍の性別変更が認められていないので、戸籍変更の時点では未成年の子がいることはない(ことになっている)。
しかし、もし、戸籍変更後に生まれた次女の父親であることが認められると、戸籍変更の時点で未成年の子がいてもよいことになる。
そもそも、「GID特例法」第3条1項3号は、なぜ、戸籍の性別変更に際して、未成年の子がいてはいけないのか?という点で、合理性に問題がある条項。
世界の性別移行法で、この要件を科しているのは日本だけ。
ということで、2025年頃に予想される「特例法」改正の際、3号要件削除論に大きな影響があると思う。
決定は6月21日予定。
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性別変更後生まれた娘と親子関係求めた裁判 6月判決へ 最高裁
戸籍上の性別を男性から女性に変更した当事者が、凍結保存していた自分の精子で生まれた娘との親子関係を求めた裁判の弁論が31日最高裁判所で開かれ、判決が6月21日に言い渡されることになりました。
性の多様性をめぐって議論される中、親子関係について新たな判断が示されるか注目されます。
40代の当事者は性同一性障害と診断され、6年前に戸籍上の性別を男性から女性に変更し、変更前に凍結保存していた自分の精子を使い、30代の女性との間に2人の娘をもうけました。
娘たちについて「父親」としての認知届を自治体に出しましたが、戸籍上は女性のため認められませんでした。
これを不服として家族で起こした裁判で、2審の東京高等裁判所は、性別変更の前に生まれた長女については「父親」の認知を認めた一方、変更後に生まれた次女については認めなかったため、上告していました。
31日、最高裁判所第2小法廷で弁論が開かれ、弁護士は「認知の制度の本質は、親と子の関係を形成することだ。親と子の双方が認知に合意しているのに、これまで司法はそれを否定し、子の福祉に反する判断をし続けてきた。当事者は血縁上、次女の父であることは確かだから、法律上の性別にかかわらず認知を認めるべきだ」と主張しました。
判決は6月21日に言い渡されることになり、判決を変更する際に必要な弁論を開いたことから、次女との親子関係を認めなかった2審の判断が見直される可能性があります。
性の多様性をめぐって議論される中、親子関係について新たな判断が示されるか注目されます。
「NHKニュース」2024年5月31日 14時08分
埼玉県公立高校共学化問題 [現代の性(一般)]
5月31日(金)
埼玉県の公立高校12校の共学化について「トランスジェンダーとしてとしてどう思うか?」という取材依頼が某新聞社から来ているのだけど、たぶんその新聞社の意向に沿うコメントはできない。
① 就学機会のジェンダー平等はなされている(定員枠は男女同数)。
② 就学環境のジェンダー差はほぼない。
③ むしろ共学化によって格差が生じる可能性がある(女子優勢)。
④ なにより当事者である在校生が圧倒的に反対している。それを圧し潰す形での共学強制は、高校における自治の伝統に反する。
たぶん「履歴書の高校の欄で、元の性別がバレるので、共学化してほしいです」みたいなコメントを求
めているのだと思うが、私は、講演などでも「男子高の出身です」と言っている人なので、お門違い。
wikipediaの「埼玉県立熊谷高等学校」の「主な出身者・関係者」の欄に、ほぼ1人だけ女名前で載っているのだから、隠しようがない(誰が載せたんだ?)。
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埼玉県立の男女別学12高校共学化、各校で「反対多数」…熊谷高は「大多数が反対予想」とアンケート実施せず
埼玉県の県立高の共学化を「早期に実現すべきだ」とする県の第三者機関からの勧告を巡り、男女別学高全12校の保護者代表が30日、各校で集めた意見を大野知事と日吉亨・県教育長宛てに提出した。共学化の賛否を尋ねたアンケートでは、各校とも6割弱から9割が「反対」とした。
反対意見の割合が高かったのは浦和高(93・5%)、浦和一女高(90・6%)、川越女子高(88%)など。「男女間の役割分担がなく、リーダーシップが育成されやすい」などの声が寄せられたという。一方、「時代の流れに合わせるべきだ」と、共学化に賛成する声もあったという。
熊谷高では「反対が大多数を占めることが予想される」との保護者代表の意見に基づき、アンケートを行わなかった。
意見書を提出した浦和高生の父親(46)は、自身の息子も共学化に反対の立場といい「子どもの背中を押してあげたいという保護者の思いをくみ取ってほしい」と訴えた。
県教育委員会は勧告に対する措置の報告を、8月末までに行うよう求められている。
『読売新聞』2024年5月31日 08:05
埼玉県の公立高校12校の共学化について「トランスジェンダーとしてとしてどう思うか?」という取材依頼が某新聞社から来ているのだけど、たぶんその新聞社の意向に沿うコメントはできない。
① 就学機会のジェンダー平等はなされている(定員枠は男女同数)。
② 就学環境のジェンダー差はほぼない。
③ むしろ共学化によって格差が生じる可能性がある(女子優勢)。
④ なにより当事者である在校生が圧倒的に反対している。それを圧し潰す形での共学強制は、高校における自治の伝統に反する。
たぶん「履歴書の高校の欄で、元の性別がバレるので、共学化してほしいです」みたいなコメントを求
めているのだと思うが、私は、講演などでも「男子高の出身です」と言っている人なので、お門違い。
wikipediaの「埼玉県立熊谷高等学校」の「主な出身者・関係者」の欄に、ほぼ1人だけ女名前で載っているのだから、隠しようがない(誰が載せたんだ?)。
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埼玉県立の男女別学12高校共学化、各校で「反対多数」…熊谷高は「大多数が反対予想」とアンケート実施せず
埼玉県の県立高の共学化を「早期に実現すべきだ」とする県の第三者機関からの勧告を巡り、男女別学高全12校の保護者代表が30日、各校で集めた意見を大野知事と日吉亨・県教育長宛てに提出した。共学化の賛否を尋ねたアンケートでは、各校とも6割弱から9割が「反対」とした。
反対意見の割合が高かったのは浦和高(93・5%)、浦和一女高(90・6%)、川越女子高(88%)など。「男女間の役割分担がなく、リーダーシップが育成されやすい」などの声が寄せられたという。一方、「時代の流れに合わせるべきだ」と、共学化に賛成する声もあったという。
熊谷高では「反対が大多数を占めることが予想される」との保護者代表の意見に基づき、アンケートを行わなかった。
意見書を提出した浦和高生の父親(46)は、自身の息子も共学化に反対の立場といい「子どもの背中を押してあげたいという保護者の思いをくみ取ってほしい」と訴えた。
県教育委員会は勧告に対する措置の報告を、8月末までに行うよう求められている。
『読売新聞』2024年5月31日 08:05
入試問題になったらしい [お仕事(執筆・成果)]
5月30日(木)
私の昔の講演記録が、福岡県立大学の人間社会学部・看護学部の一般入試問題に使われたとのこと。
「過去問題集」への掲載依頼が来たので、もちろんOK。
使用料もいらない、と返事。
今まで、予備校の模擬試験には何度か使われているけど、本番の入試問題になるのは初めてかな。
私の昔の講演記録が、福岡県立大学の人間社会学部・看護学部の一般入試問題に使われたとのこと。
「過去問題集」への掲載依頼が来たので、もちろんOK。
使用料もいらない、と返事。
今まで、予備校の模擬試験には何度か使われているけど、本番の入試問題になるのは初めてかな。