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「LGBTI」が「LGBT」になったのか? [現代の性(一般)]

10月13日(木)

そもそもの話、欧米では「LGBTI」が標準だった言葉が、2010年代に日本に入ってきたとき、どういう事情で「I」が落ちて「LGBT」になったのか?
誰も関心を持たないし、「活動家」の中には「LGBTI」が標準だったことを知らない人もけっこういる。

ここにも日本の「LGBT」運動の特異性というか、「闇」がある。
1990年代後半~2000年代のセクシュアルマイノリティの活動では、「I」の活動家とは連帯していたのに。

2010年代以降の「LGBT」運動の成果として、同性愛やトランスジェンダーへの社会認識は大きく改善された一方で、そこから外れた「I」(性分化疾患)への社会認識は停滞し続けている。
それはやはりまずいと思う。

「I」が外れた事情の1つに、「おかま(GやTw)のような変態といっしょにするな!」という、(一部の)「I」当事者の強い主張があったことは、事実である。

しかし、そうした事情を知っている世代としては、また罵声を浴びるのを承知の上で、もう少し連帯できないものか、と思う。

誤解がないように付け加えると、日本で「I」が外れた主な事情には「LGBT」側の無関心・無理解、DSDの知識の決定的な欠落(医学的なものへの忌避観)、そして人権より経済の商業主義があったと思う。

【補記】あるNPO代表の方から、00年代に「I」を付けていたら、「I」の団体から「LGBTと同列にしないで欲しい」と言われたとのこと。
また自治体の人権指針の「性的マイノリティ」に「I」が入っていたが、「I」の団体が外すよう意見書を出が出され「I」を削ったという経緯を教えていただいた。

私が「I」の団体代表を名乗る人から、大学の講義で「I」に言及しないよう、強い調子の(かなり恫喝的な)メールをもらったのは、明治大学で講義を始めた後なので、2012~13年頃だと思う。
おそらく同じ団体だったのではないだろうか?
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