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9月25日(日)松濤美術館「女装メイク講座」 [現代の性(性別越境・性別移行)]

9月25日(日)

松濤美術館の「女装メイク講座」、第1部「初心者コース」も第2部の「テクニカルコース」も定員(15人)いっぱい。

第1部は女装したい男性が圧倒的に多数だったのに対し、第2部は男性を女装させたい女性が多数(11:4)。

講師は、横浜の女装スタジオ「アルテミス」の美寿羽楓オーナー。
創業19年とのことで、現在ではキャリア・実績とも、女装メイクの第一人者。

第1部は、大きなロの字型に座った受講生を、講師が廻りながら指導していく。
まるで、将棋の15面指し指導のよう。

第2部は、男性受講者をモデルの、講師が技を披露し、それを受講者が取り囲み、熱心に見ている。
初心者コースの「髭隠し」のテクニックが懐かしい(もう20年以上無縁)。
「三善(みつよし)」(演劇用メイク用品の専門メーカー)のクリームファンデーションなんて、耳にしたのはいつ以来だろう(昔、新宿の紀伊国屋本店の地下に販売ブースがあった)。

テクニカルコースの「リフティング」の技術がスゴイ。
テープを使って引っ張り、顔のたるみや皴を消す技術。
当然、頭がテープだらけになるので、ウィッグを被ることが前提になる技術だが、効果は絶大。
私の頃(1990年代)、これをやる人はいるにはいたが稀だった。
現在は、かなりポピュラーな技術らしい。
それだけ女装者の高齢化が進んだということ。

講師の美寿羽楓さん、手技が素晴らしいだけでなく、弁舌も巧み。
こうした技術を言語化するのは、簡単なことではなく、長年のキャリアがあってこそ。
ちゃんと記録しておくべきだと思った。

美寿羽楓さんお会いするのは2010年のNHK国際放送の番組依頼で12年ぶり。

で、普段より、ちょっと丁寧にアイメイク(笑)

それにしても、これで4連続で週末、松濤通い。
ちょっと疲れてきた。
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9月24日(土)寝たり起きたり [日常]

9月24日(土)
この半月、心理ストレスだったこと(『女装と日本人』英訳出版の件)を、昨夜、片づけた(助成金申請手続きを継続、ただし、推薦書は出版社に用意してもらう)。

なのに、今日は心身がだるく、寝たり起きたり。

英訳出版の助成金が出たとしても、本になるのは、たぶん2~3年後。
この目で見られるか?自信がない。
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性別適合手術の健康保険適用3.5% [現代の性(性別越境・性別移行)]

9月24日(土)

2018年以降、国内のSRS198例のうち、健康保険適用例は、わずか7例(約3.5%)。

ほぼ機能していない。

海外でのSRS事例が、国内と同数以上あるので、実質的な健康保険適用率は、1.5%くらいだと思う。

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適合手術に保険適用3% 性別変更の裾野広がらず

戸籍の性別を変更するための要件となっている性別適合手術について、公的医療保険の適用が始まった2018年以降、国内の大学病院などで実施された198件のうち、適用例は7件で約3・5%にとどまることが24日、GID(性同一性障害)学会のまとめで分かった。

当事者の多くは生殖器摘出などの手術の前提として保険外のホルモン治療を受けるため、混合診療と扱われて保険適用外となることが理由。手術費用が高額なため、保険適用によって性別変更の裾野が広がると期待されたが、ほぼ機能していない実態が改めて浮き彫りになった。
『東京新聞』2022年9月24日 15時33分 (共同通信)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/204453
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だから、私は歩道を歩く [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

9月24日(土)

プライド・パレードとかで、先頭の隊列で歩く人、あるいはワゴンに乗れる人、それがある種の「役割」であることは、わかっているが、そこにLGBTコミュニティ内の「階層性」を感じてしまう。

そこらへんが、どうも苦手。

だから、私はいつも歩道を歩く(除、青森)。

さらに言えば、遠隔地の場合、「呼ばれる人」と自費で行く人の負担の差は、かなり大きい。
そこらへんも、仕方がないこととはいえ、なんだかなぁと思ってしまう。
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公の場で「性倒錯」認定は、まずい [現代の性(性別越境・性別移行)]

9月23日(金・祝)
松濤美術館の『図録』に掲載された資料(167頁)に、次のような記述がある。

「いわゆるストレート男性の性倒錯による一部のトランスヴェスタイト」
これは、本気でまずい。

まず「性倒錯」という用語は、完全に過去のもの。
アメリカ精神医学会のマニュアルDSM-5(2013年)の日本語版では「パラフィリア障害群」であり、世界保健機関(WHO)の「疾病及び関連保健問題の国際統計分類・第10版」(ICD-10)の日本語訳は「性嗜好の障害」であり、「性倒錯(性的倒錯)」という訳語はもう使っていない。

また、世界保健機関(WHO)のCD-10では、「F65 性嗜好の障害(Disorders of sexual preference)」に、「F65.1 フェティシズム的服装倒錯症(Fetishistic transvestism)」という項目(病名)があったが、2019年採択、2022年1月実効の第11版(ICD-11)では、完全に削除された。

つまり、現状、異性装は、国際基準的にParaphilia(性的逸脱)ではない。

そもそもの話、「超女性」的ファッションを身にまとっているDQが、女装者を「性倒錯」者呼ばわりするのは侮辱であり、とんでもない思い上がりだ。

公立の施設が刊行した『図録』に、なんの注釈もなく、こうした文言が掲載されているのは問題だと思う。

「細かいこと言うな」と言われると思うが、「性倒錯」という言葉が差別的な文脈で使われてきた歴史を考えると、安易な「性倒錯」認定は、公の場ではまずいと思う。

少なくとも、「現状、国際基準的に、異性装は性倒錯ではない」旨の注釈を付けるべきだ。

先ほど、担当者にメールで伝えた。

【追記】
早い話、ゲイが「超女性性」を身にまとうDQは「アート」で、ひっそりと女性の服飾をしている「ストレート」の女装者は「性倒錯」という思い上がった考え方に、ブチ切れた、ということ。

「目糞、鼻糞を笑う」とはこのことだ。

私は、差異化のために他者を貶めるというやり方が、大嫌いなのだ。
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DQの方向性 [現代の性(性別越境・性別移行)]

9月23日(金・祝)

松濤美術館の『図録」掲載の文書で、DQは「主にクラブパーティーなどの場で、『やりすぎ』という手段により、ルッキズムを背負い込んだ近代女性のジェンダーそのものを、コスチュームやショーでパロディ化する様式のひとつ」(167頁)と定義されている。

私、これに引っ掛かった。

女性はルッキズムを「背負い込んだ」のではなく、「(男性によって)背負い込まされた」のではないか?と思うから。

だとすると、「究極的にデフォルメ」した「超女性性」を「ジェンダーへのパロディ」として、ゲイ男性が笑いのネタとするのは、ジェンダー構造的にいかがなものか?と思う。

「いかがなものか?」という言い方は、かなり遠慮しているわけで、本音としては、時代遅れであり、現代のジェンダー認識としては、ゾーニングされていない場では、するべきではないと思う。

今後のDQの方向性として、女性性への風刺・揶揄(それがしばしば女性嫌悪・蔑視に陥る)ではなく、『朝日新聞』の記事でシモーヌ深雪さんが言っているように「(異性装よりも)度を超えて、世間の常識からどれだけ逸脱するか(が重要)」というジェンダーの「超越」の方向にいくべきではないだろうか。


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茨城県南部でM4.6、最大震度3 [地震・火山・地質]

9月23日(金)

眠りが浅くなったところで揺れたので、目が覚めてしまった。
2022-09-23-09-54-04-large.jpg
9月23日9時54分頃、震源地は茨城県南部、地震の規模はM4.6、最大震度3。
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なんだか虚しい [お仕事(執筆・成果)]

9月22日(木)

14年前の旧著『女装と日本人』の「概要書」を書く(A4版1枚)。
なんだか虚しい。
いただいた賞の回数(年度)とか、完全に忘れている。

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14年間で945円→1320円、+40% [お仕事(執筆・成果)]

9月22日(木)

訳あって、14年前に刊行した『女装と日本人』のAmazonの頁を見たら、価格が1320円になっていることに、あらためて驚く。

この本、2008年の刊行の時は、定価900円で。当時は消費税5%だったので、税込み945円だった。

2015年に2刷になった時は、定価1000円で、消費税8%で1080円だった。

で、2021年11月の4刷で、定価1200円、消費税10%で1320円になった。
(3刷、どこかにあるはずだけど、出てこない)

14年間で、税込み価格にして39.7%、約40%上昇したことになる。
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初刷(2008年9月) 900円 +(消費税5%) 45円 =945円
2刷(2015年3月) 1000円 +(消費税8%) 80円 =1080円
3刷(2018年4月) 1000円 +(消費税8%) 80円 =1080円
  (2019年10月)1000円 +(消費税10%)100円 =110円
4刷(2021年11月)1200円 +(消費税10%)120円 =1320円
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「東」のDQが出てこない [お仕事(講義・講演)]

9月22日(木)

10月9日の松濤美術館の公開対談「Drag Queen in Japan ~異性を装うとは何か? 」、展示の流れ、対談者の構成からして「西」の話ばかりになってしまう。

日本のDQ文化には「西」と「東」の違いがあることは、私から説明するにしても、時間的な制約もあり、まったく不十分。

そもそも企画の段階で「東」のDQがまったく絡まず、展示(2階展示室の最後の部分)が、関西拠点の森村泰昌さんの作品から、古橋悌二さんの「ダムタイプ」、シモーヌ深雪さんの「DIAMONDS AER FOEVER」という流れで、「東」が登場する余地がない。

そこらへん、いろいろ大人の事情があることは承知で言えば「東京で開催する企画展で、それはないよな」と思う。

まあ、今になって愚痴っても仕方ないがら、司会・進行役として、やれることはやる。。




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