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イギリス政府の転向療法禁止法案、トランスジェンダーの人を対象に含めず [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月10日(日)

結局、
「人権は守られなければならない(ただし、トランスジェンダーは除く)」
「転向療法は禁止する(ただし、トランスジェンダーは除く)」
のパターン。

ダブルスタンダードは止めて欲しい。
コンバージョン・セラピーを望んでいるトランスジェンダーなんて、誰もいない。
当事者が望んでいないものを強いるのは人権抑圧であり暴力だ。
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イギリス政府の転向療法禁止法案、トランスジェンダーの人を対象に含めず

イギリス政府は3月31日、イングランドとウェールズで同性愛者やバイセクシュアル(両性愛者)の人々に対する「転向療法」を禁止する法案を発表した。ただし、トランスジェンダー(出生時の身体的性別と性自認が異なる人)は含めないとしている。

政府は当初、転向療法の禁止そのものを全面的に中止すると発表したが、数時間後に方針を転換した。非合法の転向療法を規制する方法を模索するとしているが、この発表に、性的マイノリティ―(LGBT)の権利団体や議員らからは批判の声が上がった。

国民保健サービス(NHS)イングランドによると、転向療法とは性的指向やジェンダー・アイデンティティーを変更しようとするもの。

しかしNHSイングランドや心理学団体などは、あらゆる転向療法は「非倫理的であり、有害な可能性がある」と警告している。

政府関係者によると、今回の転向療法禁止は、次の議会開会式の女王演説に盛り込まれる予定だという。

新法案では、人の性的指向を変えようとする行為は違法となるが、ジェンダー・アイデンティティーについてはこの限りではない。

転向療法の禁止項目にジェンダー・アイデンティティーを含めないこの法案に、慈善団体や議員からは批判の声が上がっている。

権利団体「レインボー・プロジェクト」は、トランスジェンダーの人を対象に含めない法案は「本当の禁止法案ではない」と指摘。最大野党・労働党のナディア・ウィットム下院議員は、「この法案は不十分だ」とした上で、「LGB(同性愛と両性愛)とT(トランスジェンダー)は一体なのに、保守党は我々の味方ではない」と述べた。

転向療法の被害者で、「 #BanConversionTherapy(転向療法を禁止せよ)」連合の会長を務めるジェイン・オザンさんはBBCのラジオ番組で、ボリス・ジョンソン首相がLGBTの人々を見捨てたと批判した。その上で、トランスジェンダーの人への転向療法が禁止対象に含まれないのは「全く馬鹿げている」と述べた。

転向療法の禁止をめぐっては、トランスジェンダーに批判的な団体などが、トランスジェンダーの人を含めないよう求める活動していた。

ウェールズ政府は「受け入れられない」と反発
ウェールズ自治政府はイギリス政府の方針を「受け入れられない」と反発。トランスジェンダーの人々への転向療法を禁止できないか、法律家の助言を受けることにしたと発表した。

自治政府のソーシャルパートナーシップ担当次官で、自分は同性愛者だと公表しているハナ・ブライジン氏は、イギリス政府の「部分的Uターン」は「信頼を裏切る、残念で恥知らずの行為だ」と述べた。

ブライジン氏は、イギリス政府は当初、「性的指向かトランスジェンダーかは関係なく、すべての人が守られる」法案になると話していたと指摘。

だが、「3月31日のトランスジェンダー可視化の日に、ジョンソン首相は私たちのコミュニティーの一部を守らないという選択をした」と批判した。

権利団体「トランス・メシア・ウオッチ」のジェイン・フェイ氏はBBCの取材に対し、「がっかりした。驚きはしなかったが、コミュニティーのことが本当に不安だ」と語った。

フェイさんによると、トランスジェンダーの人々の間では、転向療法が広く使われているという。しかし、「これは療法でも、対話でもなく、虐待であり、拷問の一種だ」と、フェイさんは指摘した。

信教の自由をめぐる議論も
政府報道官は当初、転向療法の禁止そのものが廃案となり、既存の法律やその他の施策で禁止の道を模索していくことになると述べていた。

これには慈善団体のほか、保守党の性的少数者団体も「ショックで失望した」と述べ、首相に書簡で抗議するとしていた。

一方、キリスト教徒協会のサイモン・カルヴァート副会長は、転向療法の禁止は欧州人権条約や信教の自由を侵害するものだと主張し、全面廃案を歓迎していた。しかし政府が廃案方針を転換すると、「性的指向について福音派が何を信じるかを嫌い、福音派を罰しようとする勢力に、政府は屈服してしまった」として、「失望」を表明した。

3500の教会を代表するという福音派同盟などのグループも、転向療法の禁止は信教の自由を侵害すると指摘した。

しかし、多くの宗教指導者はこの禁止を支持している。

イギリス政府の対応は
トランスジェンダーの人の生活に関わる政策は、民間でも政治の場でも常に激しい議論の的になっている。そのため、イギリス政府の方針転換で事態が収拾する可能性は低い。

2017年にイギリス政府が行ったLGBT調査では、トランスジェンダーの人が転向療法を勧められる頻度は、同性愛や両性愛の人々の2倍に上ることが明らかになった。

10万8000人以上が参加したこの調査の結果、当時のテリーザ・メイ政権は2018年、転向療法を禁止する方針を示した。

この方針はジョンソン政権にも引き継がれた。2020年7月に同首相は、転向療法は「全く忌まわしいものだ」、「イギリスに存在して良いものではない」と発言している。

2021年5月のイギリス議会の開会式では、転向療法禁止の措置を「推進する」という文言が女王の演説にあらためて盛り込まれた。

女性・平等相を兼任するリズ・トラス外相はこの演説の後、「世界でLGBTの権利を主導する立場として、イギリス政府は常に、転向療法の根絶に努めてきた」と話した。

しかし一方で、「市民や重要な関係者の意見」を聴取した上でなければ、禁止には至らないと述べていた。

「BBC]ニュース」2022年4月3日
https://www.bbc.com/japanese/60964297
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佐々木朗希投手、28年ぶりの完全試合 [スポーツ]

4月10日(日)

ロッテの佐々木朗希投手(20)が、オリックス戦でプロ野球28年ぶりの完全試合を達成。

すごいなぁ。

完全試合だけでも偉業なのに、13連続奪三振の日本記録も(これまでの記録は9連続で、64年ぶりの更新)。
19奪三振は日本タイ記録。
20歳5カ月での達成は史上最年少記録。

最速164キロの速球と140キロ台後半の高速フォークのコンビネーション。
あの、高速フォークはまず打てない。
プロのバッターがまともにバットに当たらないのだから。


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