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トランスジェンダー理事を「女性」と発表 JOC [現代の性(性別越境・性別移行)]

6月28日(月)

この問題、杉山文野さんのせっかくのJOC理事就任に水を差して、たいへん残念。

杉山さんが女性扱いされたのは、連絡の行き違いということだが、根本的には、女性理事の比率を高く出したいJOCと、女性理事の比率が高いことを強調したい毎日新聞記者の思惑が原因で、ご本人の意思とは違うところで力が働いた結果だと思う。。

毎日新聞も、最初から「トランスジェンダー男性の杉山文野さん」と書いておけば、それで問題はないだろうに。

そもそも、もう男性か女性という二分法に、いたずらにこだわるのは止めよう。

【追記(7月1日)】杉山さんに繰り返し性別を質問した失礼な記者は、円谷記者ではなく、別の記者とのこと。
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トランスジェンダー理事を「女性」と発表 JOC、性自認理解不足

フェンシング女子の元日本代表で、心と体の性が一致しないトランスジェンダーとして性的少数者(LGBTQなど)の理解を訴えてきた杉山文野さん(39)が25日、日本オリンピック委員会(JOC)の新理事に選ばれた。杉山さんの性自認は男性だが、JOCは「女性理事」として発表した。杉山さんは「僕自身はこだわりはない。多様な視点で議論していきたい」と話しているが、専門家らは「本人の性自認が尊重されるあり方が望ましい」と指摘する。

杉山さんは女性の体で生まれたが、心は男性のトランスジェンダーで、性の多様性を訴えるイベント「東京レインボープライド」の共同代表理事を務める。女性のパートナーが精子提供を受けて出産し、杉山さんは「父親」として一緒に暮らし子どもを育てている。

JOCは、女性理事は杉山さんを含めて13人で、女性の割合が43%になったと発表した。前回改選時の女性理事の数(6人、21%)などと比較して、役員候補者選考委員会の山脇康委員長は「新生JOCのスタートにふさわしい陣容が整った」と胸を張った。山下泰裕会長も「スポーツ界が(性的少数者らへの)正しい認識を持つことが、多様性があり、差別のない社会につながっていく」と述べ、杉山さんの理事就任の意義を強調した。

しかし、性別の表記を巡っては、トランスジェンダーの人々への配慮からエントリーシートや履歴書の性別欄をなくす企業も増えている。厚生労働省も4月、性別欄から男女の選択肢を外した新たな履歴書の様式例を示している。性別と外見が違うことによる不利益をなくすためだが、そもそも当事者にとって男女を二分し、日常的に性別の選択を迫られることは苦痛でしかない。杉山さんも2006年出版の自著「ダブルハッピネス」で「『女』か『男』かの2分類しかないために不快な気持ちになるケースは多々ある」とつづっている。

JOCは「(杉山さん)本人に確認したらJOCの男女枠では、女性でお願いしますということだった」と説明する。ただし、杉山さんを女性枠として数えなくても、国が策定した競技団体の運営指針「ガバナンスコード」で定める女性理事40%という数値目標は達成できた。組織として多様性をうたうならば、女性枠から外したり、性別を空欄にしたりするなど配慮ができたはずだ。

プライドハウス東京コンソーシアムの松中権代表は「多様な人材の登用を図るJOCの取り組みは評価したいが、今回の件はLGBTQに関する知識や理解がまだ足りない証拠。本人の性自認に基づく性別で取り扱うべきだった」と話す。

東京都立大ダイバーシティ推進室の藤山新・特任研究員も「トランスジェンダーは基本的に性転換後の性別で自らのアイデンティティーを確立している。本人の性自認が尊重されるのが望ましい」と述べた。【円谷美晶】
『毎日新聞』 2021/6/26 20:05(最終更新 6/26 20:56)
https://mainichi.jp/articles/20210626/k00/00m/050/278000c
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杉山文野 @fumino810 
これまでの関係者だけでは理解が難しかったからこそ、今後理解を進めるためにということで今回お声かけいただいたと認識しています。今後はこのようなことが起こらないように内部からしっかり提案していきたいと思いますVサイン
https://twitter.com/fumino810/status/1408786336685776899

6月27日
「女性でお願いします」とは一度も言ってません。男性として入ることを希望しましたが今回は男女だけに囚われない視点を取り入れることが大事であり、性別が原因で推薦が左右されることがないよう最終判断は任せますと。フェンシング協会→JOC→山下会長への伝達過程で齟齬が生じたのかもしれません。
https://twitter.com/fumino810/status/1409028619951775744·

6月27日
ちなみに毎日の記者の方にはアライも多く、これまで沢山の取材を受けてきましたが一度も嫌な思いをしたことはありませんでした。「毎日新聞記者」と言っても色々な方がいると思いますが、特にスポーツに関わる記者さんには是非この機会にLGBTQに関する報道の基礎知識を学んでいただきけたらと思います。
https://twitter.com/fumino810/status/1409030715644149765
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東アジア、2万年以上前にコロナ流行の痕跡 [世相(新型コロナ肺炎関連)]

6月28日(月)

すでに2万年前にコロナウィルスに対する遺伝子レベルでの免疫を獲得?

なぜ、東アジア人が、新型コロナ感染症に感染しにくいか?の有力な仮説になる。

>東アジアで2万年以上前にコロナウイルスが流行していたとする研究結果が報告された

>世界26カ所で計2500人あまりのゲノムを解析した結果、東アジアに住む人々の遺伝子に、コロナウイルスとの最も古い接触を示す痕跡が見つかった。

>コロナウイルスに関連する変化は中国と日本、ベトナム国内の計5カ所で見つかった。チームは、各地で別々に起きた流行が東アジア全体に広がったとの見方を示す。
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-東アジア、2万年以上前にコロナ流行の痕跡 ゲノム研究で発見

コロナウイルスが2万年前に東アジアで流行していたとの研究結果が発表された

(CNN) 東アジアで2万年以上前にコロナウイルスが流行していたとする研究結果が報告された。米豪共同の研究チームが世界各地に住む人々の全遺伝情報(ゲノム)を解析し、米科学誌カレント・バイオロジーに論文を発表した。

24日に発表された論文によると、世界26カ所で計2500人あまりのゲノムを解析した結果、東アジアに住む人々の遺伝子に、コロナウイルスとの最も古い接触を示す痕跡が見つかった。

チームの研究者によると、ウイルスは一般に人間の細胞に乗っ取って増殖し、人間側の遺伝子はこれに応じて変化を起こす。最近の研究で、その痕跡を数万年前までさかのぼって検出できるようになった。

コロナウイルスに関連する変化は中国と日本、ベトナム国内の計5カ所で見つかった。チームは、各地で別々に起きた流行が東アジア全体に広がったとの見方を示す。

インフルエンザのように季節性のある流行だったのか、新型コロナウイルスのように通年発生していたのかは明らかでないという。

感染を経験して遺伝子が変化した集団は、コロナウイルスに打ち勝つ力をつけて生存競争に有利となり、長い年月を経て人口全体に占める割合が大きくなったと考えられる。

「CNNニュース」2021年6月27日(日) 15:02配信」
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