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ALS患者女性を嘱託殺人疑い医師2人逮捕 [事件・事故]

7月23日(木)

主治医でもない医者が遠くからやってきて、致死性の薬物を投与するって・・・、驚いた。
今まであった「安楽死」事件とは、明らかに様相が異なる。

患者の苦痛と医師としての倫理の間で苦悩した結果ではなく、これは確信的薬殺事件だと思う。

私は、基本的に「尊厳死」を認める立場だが、医師が協力する際には、厳格な手続きが必要だ。

医師が癌患者に塩化カリウムを注射した「東海大学病院事件」の横浜地裁判決(1995年)では、「積極的安楽死」が認められる要件として、
① 患者の耐えがたい肉体的苦痛
② 生命の短縮を承諾する患者の明確な意思表示
③ 死が避けられず死期が迫っている
④ 苦痛の除去などのため方法を尽くし、他に代替手段がない
の4つを示した。

今回の事件では、①②はともかく、③④は明らかに適合しない。
そもそも、主治医ですらない。、

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ALS患者女性を嘱託殺人疑い医師2人逮捕 マンション訪問後に容体急変、体内から薬物検出

全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性から頼まれ、薬物を投与して殺害したとして、京都府警捜査1課などは23日、嘱託殺人の疑いで、呼吸器内科医の大久保愉一容疑者(42)=仙台市=と、医師の山本直樹容疑者(43)=東京都=を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。

患者を「安楽死」させたとして医師が逮捕、または書類送検されるのは、2008年に富山県射水市の射水市民病院の元外科部長が殺人容疑で書類送検(嫌疑不十分で不起訴)されて以来、12年ぶり。

捜査関係者によると、大久保、山本両容疑者は被害女性の担当医ではなく、会員制交流サイト(SNS)を介して知り合い、直接の面識はなかったとみられる。

捜査関係者の説明では、大久保、山本両容疑者は京都市中京区のALS患者の林優里さん=当時(51)=から依頼を受け、昨年11月30日夕に同市内の自宅マンションを訪れ、室内で薬物を女性の体内に投与し、死亡させた疑いが持たれている。

両容疑者とみられる不審な男2人がマンションを訪れた後、女性の容体が急変し、病院に搬送されて死亡が確認された。女性の体内からは普段服用していない薬物が検出された。京都府警が捜査を始め、防犯カメラの映像などから2人を特定したという。

関係者によると、女性は11年ごろにALSを発症。死亡する直前は発語や手足を動かすことができない状態だった。障害福祉サービス「重度訪問介護」を利用して1日24時間、ヘルパーから生活全般のケアを受けながら1人で暮らしていた。

『京都新聞』2020年7月23日 12:49
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/314393?fbclid=IwAR1FDbXdIPoQEGAaPrYxnpntaFAIt8_zjL7a__gVb9PwXXD_LIxcEdrOuzY
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