時代劇の着物の色がおかしい [着物]
6月8日(月)
時代劇の着物の色が、染色史的におかしい、という話。
明治初期以前の着物の色は、基本的に、白(生成り)、黒、水色(浅黄色)、黄土色、茶色が中心。
これらを発色する植物はけっこうあり、比較的安価に染められるので、庶民の着物はだいたいこの色味。
黄色は、黄肌や梔子(くちなし)で染まるが、もっと深みのある黄色は、コブナグサ(黄八丈)やハマナス(秋田八丈)を使うので希少。
黄色に水色を染め重ねると緑色になるので、薄い緑色の着物はあるはず。
ただ、濃い鮮やかな緑色になると難しい。
薄い赤(茜色)は、アカネで比較的簡単に発色する。
濃い赤は、茜を何度も重ねる(材料を大量に使い、手間もかかる)か、南蛮渡来の蘇芳で染めるしかないので高価。
紅(紅花)の赤はもっと高価で、糸を染める(それで刺繍する)ことはあっても、面積のある布を染めることはまずない。
だから、長屋の娘が真っ赤な着物を着ているはずがない。
藍色も、藍汁に1度漬けただけの水色なら安価だが、何度も染め重ねる濃く深い藍色だと,、高価になる。
大店の主人が濃い藍の唐桟を着ているのは納得だが、長屋の熊五郎が着ていたらおかしい。
紫色は、本来、高価な紫根を大量に使って染めるので、いちばん高価。
なので、赤と藍を染め重ねた偽紫(にせむらさき)が多かったはず。
日本で、化学染料が導入され鮮やかな濃い色が安価に染められるようになる(染色革命)のは、だいたい明治時代の中頃(1890年代後半)以降。
日本文学でいうと、樋口一葉が描いている世界は、それ以前。
こういう(今、私が10分くらいで書いた)知識って、ドラマの演出家だけでなく、学術(文学・歴史)研究者も意外と知らない(というか気にしていない)。
4
渡邊 さゆり、香川 則子、他2人
時代劇の着物の色が、染色史的におかしい、という話。
明治初期以前の着物の色は、基本的に、白(生成り)、黒、水色(浅黄色)、黄土色、茶色が中心。
これらを発色する植物はけっこうあり、比較的安価に染められるので、庶民の着物はだいたいこの色味。
黄色は、黄肌や梔子(くちなし)で染まるが、もっと深みのある黄色は、コブナグサ(黄八丈)やハマナス(秋田八丈)を使うので希少。
黄色に水色を染め重ねると緑色になるので、薄い緑色の着物はあるはず。
ただ、濃い鮮やかな緑色になると難しい。
薄い赤(茜色)は、アカネで比較的簡単に発色する。
濃い赤は、茜を何度も重ねる(材料を大量に使い、手間もかかる)か、南蛮渡来の蘇芳で染めるしかないので高価。
紅(紅花)の赤はもっと高価で、糸を染める(それで刺繍する)ことはあっても、面積のある布を染めることはまずない。
だから、長屋の娘が真っ赤な着物を着ているはずがない。
藍色も、藍汁に1度漬けただけの水色なら安価だが、何度も染め重ねる濃く深い藍色だと,、高価になる。
大店の主人が濃い藍の唐桟を着ているのは納得だが、長屋の熊五郎が着ていたらおかしい。
紫色は、本来、高価な紫根を大量に使って染めるので、いちばん高価。
なので、赤と藍を染め重ねた偽紫(にせむらさき)が多かったはず。
日本で、化学染料が導入され鮮やかな濃い色が安価に染められるようになる(染色革命)のは、だいたい明治時代の中頃(1890年代後半)以降。
日本文学でいうと、樋口一葉が描いている世界は、それ以前。
こういう(今、私が10分くらいで書いた)知識って、ドラマの演出家だけでなく、学術(文学・歴史)研究者も意外と知らない(というか気にしていない)。
4
渡邊 さゆり、香川 則子、他2人
6月7日(日)少し疲労残り [日常]
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」終了? [テレビ批評]
6月7日(日)
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、桶狭間の合戦で終了。
いちばんのインパクトは斎藤道三役の本木雅弘。
ケチで策謀家だけど、次世代(信長・光秀)に夢をつなげた戦国大名を迫力満点に演じた。
次が、信長の妻・帰蝶を演じた川口春奈。
さすがは道三の愛娘と思わせる聡明さと策謀で「軍師」として夫を支る今までにない戦国大名の妻を演じた。
急遽抜擢された代役とは思えない存在感たっぷりで、とくに若い人の間で「帰蝶さま」人気が高い。
両親から「愛されない長男」の信長を演じた染谷将太も、新しい境地を開いた。
京の医師の望月東庵(堺正章)とその弟子・お駒(門脇麦)は狂言回しとして大活躍。
お駒(戦災孤児)は、可憐な容姿で、光秀だけでなく、藤吉郎(後の豊臣秀吉)や松平元康(徳川家康)にも恋心を抱かれる。
今後、どれだけ強力なコネクションをもつ女性になるのだろう。
そのお駒を東庵に預けた、謎の女性(旅回りの劇団の座長・傭兵団の首領)・伊呂波大夫(尾野真千子)も、今後、どんな役割を演じるのか?
京を支配する「三好三人衆」の一人、松永久秀も吉田鋼太郎の怪演で知名度が大きく上がった。
ということで、脇役に徹してきた(ほとんど、使いっ走り役)主人公・明智光秀(長谷川博己)は、ラストシーンで馬でどこかに走って行ってしまったが、頑張って欲しい。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、桶狭間の合戦で終了。
いちばんのインパクトは斎藤道三役の本木雅弘。
ケチで策謀家だけど、次世代(信長・光秀)に夢をつなげた戦国大名を迫力満点に演じた。
次が、信長の妻・帰蝶を演じた川口春奈。
さすがは道三の愛娘と思わせる聡明さと策謀で「軍師」として夫を支る今までにない戦国大名の妻を演じた。
急遽抜擢された代役とは思えない存在感たっぷりで、とくに若い人の間で「帰蝶さま」人気が高い。
両親から「愛されない長男」の信長を演じた染谷将太も、新しい境地を開いた。
京の医師の望月東庵(堺正章)とその弟子・お駒(門脇麦)は狂言回しとして大活躍。
お駒(戦災孤児)は、可憐な容姿で、光秀だけでなく、藤吉郎(後の豊臣秀吉)や松平元康(徳川家康)にも恋心を抱かれる。
今後、どれだけ強力なコネクションをもつ女性になるのだろう。
そのお駒を東庵に預けた、謎の女性(旅回りの劇団の座長・傭兵団の首領)・伊呂波大夫(尾野真千子)も、今後、どんな役割を演じるのか?
京を支配する「三好三人衆」の一人、松永久秀も吉田鋼太郎の怪演で知名度が大きく上がった。
ということで、脇役に徹してきた(ほとんど、使いっ走り役)主人公・明智光秀(長谷川博己)は、ラストシーンで馬でどこかに走って行ってしまったが、頑張って欲しい。
コロナ感染症の死者0人、約3カ月ぶり [世相(新型コロナ肺炎関連)]
6月7日(日)
7日は、全国でコロナ感染症による死亡の発表がなかった。
死者0人は、3月6日以来で、約3カ月ぶり。
死者の圧倒的多数は高齢者、しかも多くは院内感染や介護施設などでの集団感染ということも、はっきりしてきた。
高齢者が多い施設での大規模な集団感染が起きなければ、もう死者はそれほど増えないだろう。
この状況(0~5人)が続けば、第1波の死亡者(公式発表)は1000人以内でおさまるかも(現在919人+クルーズ船13人)。
もう「大勢の人が死ぬ」「東京はいずれニューヨークのようになる」と言って恐怖をあおる手法は通用しない。
(4月) (5月) (5月)
8日 + 7人 1日 +29人 25日 +14人
9日 + 3人 2日 +31人 26日 +11人
10日 +14人 3日 +19人 27日 +7人
11日 +12人 4日 +20人 28日 +13人
12日 +7人 5日 +10人 29日 +6人
13日 +5人 6日 +11人 30日 +5人
14日 +19人 7日 +24人 31日 +3人
15日 +18人 8日 +16人 (6月)
16日 +12人 9日 +18人 1日 +2人
17日 +16人 10日 +9人 2日 +3人
18日 +17人 11日 +24人 3日 +4人
19日 +14人 12日 +17人 4日 +6人
20日 +20人 13日 +18人 5日 +4人
21日 +25人 14日 +17人 6日 +2人
22日 +16人 15日 +16人 7日 0
23日 +29人 16日 +19人 8日 +3人
24日 +17人 17日 +8人 9日 +1人
25日 +15人 18日 +12人 10日 +2人
26日 +12人 19日 +5人 11日 0
27日 +22人 20日 +11人 12日 +4人
28日 +19人 21日 +15人 13日 +2人
29日 +22人 22日 +15人 14日 0
30日 +22人 23日 +11人 15日 +2人
24日 +13人 16日 +5人
7日は、全国でコロナ感染症による死亡の発表がなかった。
死者0人は、3月6日以来で、約3カ月ぶり。
死者の圧倒的多数は高齢者、しかも多くは院内感染や介護施設などでの集団感染ということも、はっきりしてきた。
高齢者が多い施設での大規模な集団感染が起きなければ、もう死者はそれほど増えないだろう。
この状況(0~5人)が続けば、第1波の死亡者(公式発表)は1000人以内でおさまるかも(現在919人+クルーズ船13人)。
もう「大勢の人が死ぬ」「東京はいずれニューヨークのようになる」と言って恐怖をあおる手法は通用しない。
(4月) (5月) (5月)
8日 + 7人 1日 +29人 25日 +14人
9日 + 3人 2日 +31人 26日 +11人
10日 +14人 3日 +19人 27日 +7人
11日 +12人 4日 +20人 28日 +13人
12日 +7人 5日 +10人 29日 +6人
13日 +5人 6日 +11人 30日 +5人
14日 +19人 7日 +24人 31日 +3人
15日 +18人 8日 +16人 (6月)
16日 +12人 9日 +18人 1日 +2人
17日 +16人 10日 +9人 2日 +3人
18日 +17人 11日 +24人 3日 +4人
19日 +14人 12日 +17人 4日 +6人
20日 +20人 13日 +18人 5日 +4人
21日 +25人 14日 +17人 6日 +2人
22日 +16人 15日 +16人 7日 0
23日 +29人 16日 +19人 8日 +3人
24日 +17人 17日 +8人 9日 +1人
25日 +15人 18日 +12人 10日 +2人
26日 +12人 19日 +5人 11日 0
27日 +22人 20日 +11人 12日 +4人
28日 +19人 21日 +15人 13日 +2人
29日 +22人 22日 +15人 14日 0
30日 +22人 23日 +11人 15日 +2人
24日 +13人 16日 +5人