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東京都の「人権尊重条例」が成立 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

10月5日(金)

LGBTへの差別の禁止 やヘイトスピーチの規制を定めた東京都の「人権尊重条例」が、5日、都議会で可決・成立。

パブリックコメントで「性的指向や性自認による不当な差別的取り扱いの禁止」(差別禁止条項・罰則はなし)が入ったことは、大きな成果。

2020東京五輪の開催を梃子に、欧米の人権感覚に少しでも近づく形で条例化を進めることは、次の段階として、国レベルの法制化の雛形になると思う。

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LGBTなどへの差別禁止、人権尊重条例が都議会で成立

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、ヘイトスピーチを規制し、LGBTなどへの差別を禁止する『人権尊重条例』が、東京都議会で可決・成立しました。

「多種多様な個性が輝いて、活力あふれる東京の実現にまい進したいと考えています」(小池百合子都知事)

5日、都議会で可決・成立した『人権尊重条例』は、ヘイトスピーチの規制やLGBTへの差別の禁止をうたったもので、ヘイトスピーチを規制する条例の成立は都道府県では初めてです。

公共施設の利用を制限できるなど強制力を持った内容となっていて、一部の有識者からは、「表現の自由を侵害する」などと懸念の声もあがっていますが、小池都知事は会見で、第三者の意見を踏まえて適切な運用を進める考えを示しました。

「制限の運用においても、第三者機関で審査会の意見を踏まえ判断する」(小池百合子都知事)

東京都は来年4月の全面施行を目指したいとしています。

「TBSニュース」2018年10月5日
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3491065.html



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10月4日(木)月一連載、折り返し点 [お仕事(執筆)]

10月4日(木)  曇り  東京  23.3度  湿度71%(15時)

夜中、『月刊 女性&運動』(新日本婦人の会)の連載「人の数だけ『性』がある」第7回「トランスマンはなぜ多いのか」を脱稿(3300字)。

早いもので12回の予定の連載も折り返し点を過ぎた。
 第1回「性の多様性は必然的」(5月号)
 第2回「LGBTとは何か」(6月号)
 第3回「LGBT『13人に1人』は眉唾?」(7月号)
 第4回「同性パートナーシップの現在」(8月号)
 第5回「同性婚の話のその前に・・・」(9月号)
 第6回「レズビアンの困難」(10月号)
 第7回「トランスマンはなぜ多いのか」(11月号)

あと5回、何を書くかを、そろそろ考えないといけない。
同性愛中心の問題を先に書いたので、トランスジェンダーについて、まだあまり書いていない。
「性別移行の脱精神疾患化」は必ず書くつもり。
それと「新・性別変更法の制定に向けて」も書く。

あと、編集部からの希望で、学校教育の問題を書かないといけない。

で、残り2回分。
バランス的に考えると、バイセクシュアル、もしくは「Xジェンダー」を取り上げるべきだろう。
ただ、それぞれ1回分(2200字)書けるかな?という不安がある。
自分の関心としては、性的嗜好(Sexual Preference)について文化と絡めて書いてみたい。

悩むところだ。

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「トランス女性は女性ではない」という立場(主張)のフェミニスト [現代の性(性別越境・性別移行)]

10月4日(木)
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SHIMIZU Akiko(清水晶子)@akishmz

腹立たしいことに「トランス女性は女性か」については30年以上続く(シスもトランスも、女性もそれ以外も含む)フェミニスト相互の意見対立があり、その意味で事実として「そういうフェミニズムもある」。私自身は誕生時に付与された性別の絶対視はフェミの理念に反すると考えるフェミニストですが。

事実として、フェミニズムやジェンダー論を専門とする女性研究者の中にも「トランス女性は女性ではない(あるいは十分に女性ではない)」という立場をとる人はいます(日本だけでなく英語圏でも同じです。偶然ですがつい先日オクスフォードの教員からこの対立に関する話を聞いたばかりです)。

もちろん同時に「トランス女性は当然女性でありそう扱われるべき」という議論を立ててきたのも(トランス女性をも含む)フェミニスト達です。私は強く後者を支持しますし前者は私の考えるフェミニズムではありませんが、歴史や現状の把握としてフェミはあっちだこっちだと簡単に言える話ではない。
https://twitter.com/akishmz/status/1047675323196760064
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学会や研究会で「トランス女性は女性ではない」という立場(主張)のフェミニストやジェンダー論の女性研究者に出会うのは、とても精神的に辛かった。

もう、スタートから議論にならないので。

中には、研究会の場での質疑応答で、私に対して「彼」という代名詞を意図的に使って、「あいつは女じゃない」というアウティングをしてくる研究者もいた。

私は、学術研究の場に参加したトランスジェンダーのほとんど最初の世代(最初は蔦森樹さん、次が私)なので、仲間はまったくいなかったから、自分一人で戦うしか術がなかった。

さらに、私の場合、トランスジェンダーに加えて「水商売」出身ということも、一部のフェミニストの心証を悪くしていたと思う。
大きな学会で、そのこと(出身階層)に基づく批判(というか、嫌味)をされたこともあった。

私の学会・研究会嫌いのかなりの部分は、そうした人に与えられたトラウマに由来していると思う。

逆に「トランス女性は当然女性でありそう扱われるべき」という立場(主張)のフェミニストや研究者にどれだけ助けられ、勇気を与えてもらったか。

最初は作家の松本侑子さん、続いてSF評論の小谷真理さん、フェミニズム・カウンセリングの河野貴代美先生、お茶の水女子大学の舘かおる先生、竹村和子先生、早稲田大学の小林富久子先生、木村晶子さん、大阪府立大学の東優子さん、さらに年下の研究仲間の女性たち(お名前、書ききれない)。

「水商売」云々で批判された時も、かなり大家の先生が、わざわざ私の席にやってきて、「私も留学の費用は銀座のクラブのアルバイトで稼いだのよ」と、さりげなく励ましてくださった。

そうした恩義は、自分の研究や活動で、生涯にわたってお返しするべきものだと思ってる。

https://twitter.com/akishmz/status/1047675323196760064



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