豊胸手術への意識 [現代の性(一般)]
2月11日(火・祝)
「X」で広告が流れてきた本。

麻生泰『バーキン買うなら豊胸しろ』(ゴマブックス 、2023年)という書名、典型的な商業主義的美容整形の意識を示している、と同時に、現実的な話として、妙に説得力がある。
日本で、乳房が大きい女性は魅力的でセクシーである、女性の乳房は大きければ大きいほど良いという観念が形成され、多くの男性の共通認識になるのは、それほど昔のことではない。
井上章一さんや私の研究では1980年代、それも末頃のことで、まだ50年の歴史もない。
大きな乳房がセクシーであるという社会通念が形成されたから、より魅力的な身体になろうとして、豊胸手術を受ける女性が増加する。
そして、女性の身体を商品化する業界では、豊胸によって収入が増え、高価なバーキンのバッグを買うことができる女性が増加する。
この書名は、そうした社会構造を端的に表している。
私が大学に講義で「女性は乳房が大きいほどセクシーで魅力的であるという認識は、1980年代以降に形成された一種の共同幻想です」と断言すると、男子学生(女子学生の一部も)愕然とするが、歴史的に本当のことである。
ところで、男性→女性の移行の場合、00年代までは、豊胸への関心が結構高く、実際に豊胸手術を受ける人も、それなりにいた。
ところが、近年はあまり話題にならないように思う。
その解釈として、「一般化したので話題にならない」という節と、「SRS(外性器形成手術)までが精一杯で豊胸手術やFFS(顔面女性化手術)まで意識もお金もまわらない」という説とがある。
私は、どうも後者なのではないかと思っている。
「X」で広告が流れてきた本。

麻生泰『バーキン買うなら豊胸しろ』(ゴマブックス 、2023年)という書名、典型的な商業主義的美容整形の意識を示している、と同時に、現実的な話として、妙に説得力がある。
日本で、乳房が大きい女性は魅力的でセクシーである、女性の乳房は大きければ大きいほど良いという観念が形成され、多くの男性の共通認識になるのは、それほど昔のことではない。
井上章一さんや私の研究では1980年代、それも末頃のことで、まだ50年の歴史もない。
大きな乳房がセクシーであるという社会通念が形成されたから、より魅力的な身体になろうとして、豊胸手術を受ける女性が増加する。
そして、女性の身体を商品化する業界では、豊胸によって収入が増え、高価なバーキンのバッグを買うことができる女性が増加する。
この書名は、そうした社会構造を端的に表している。
私が大学に講義で「女性は乳房が大きいほどセクシーで魅力的であるという認識は、1980年代以降に形成された一種の共同幻想です」と断言すると、男子学生(女子学生の一部も)愕然とするが、歴史的に本当のことである。
ところで、男性→女性の移行の場合、00年代までは、豊胸への関心が結構高く、実際に豊胸手術を受ける人も、それなりにいた。
ところが、近年はあまり話題にならないように思う。
その解釈として、「一般化したので話題にならない」という節と、「SRS(外性器形成手術)までが精一杯で豊胸手術やFFS(顔面女性化手術)まで意識もお金もまわらない」という説とがある。
私は、どうも後者なのではないかと思っている。
2025-02-12 12:42
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