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20世紀末(1990年代前半)の商業女装クラブ(その3)冬のコンテスト [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

1月14日(火)

また、思い出したので記録。
東京の商業女装クラブ「エリザベス会館」では、冬に会員限定のコンテストがある。
11月にヤング、ヤングアダルト、アダルトの3部門に分けて候補写真が貼り出される。
投票は、女装会員と、下のショップにくる客で、1人1票。

12月中旬に集計して、各部門2名、計6名が大賞候補にノミネートされる。
で、12月20日前後のクリスマスパーティで、大賞と準大賞が決まる。
これは、社長以下スタッフの意向が大きい。

たしか1993年だったと思う。
長年在籍している大ベテランの方が、アダルト部門にノミネートされた。
ご本人は「今年こそ大賞を!」という意気込みだったのだろう。
ところが、結果は準大賞。

その方、授賞式の舞台を下りるなり、「こんなに貢献してるのに!」と叫びながら、準大賞の賞状を破り捨てた。
すぐ近くにいた私(ノミネート賞)は、その執念に驚くというか、ドン引きだった。

「エリザベス会館」に10年通って、たくさんお金を使っていても、1度もノミネートされず、毎年「クリスマスイブ賞」か「クリスマス賞」(努力賞・参加賞に相当、どちらがどっちか忘れた)に終わる人もいる。

コンテストというものは、華やかだけど、けっこう残酷なものだということを、知ることができた。
この方、一昨年、亡くなられた(ので書ける)。
このエピソートのように、気性に激しいところはあったが、私にはやさしい先輩だった。
あらためて、ご冥福を祈る(合掌)



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