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パリ五輪女子ボクシングの「性別問題」 [現代の性(性別越境・性別移行)]

8月1日(木)

パリ五輪の女子ボクシング66kg選手に出場して「トランスジェンダーが女子選手をボコボコにした」と批判されているイマネ・ケリフ選手(アルジェリア)は、男性→女性のトランスジェンダーではない。
イマネ・ケリフ.jpg

ケリフ選手は2021東京五輪にも出場している(準々決勝で敗退)。
この時には、なにも問題になっていない。

しかし、2023年の世界選手権で、「女子選手」失格となっているので、性分化疾患(DSDs)の可能性がある。

DSDsの機序は複雑で、性染色体がXY型でも身体的に女性型であることもある。
トランスジェンダーと性分化疾患の問題は分けて考える必要がある。

本来なら、国際競技団体であるIBA(国際ボクシング協会)の判断(「女子選失格失格)が優先されるべきだが、IBAがガバナンス問題などで、パリ五輪の競技運営権を失っているという事情が背景にある。

一方、IOC(国際オリンピック委員会)は、IBAの判断を無視して、パスポートの性別記載だけで、女子競技への参加を許可してしまった。

混乱の背景には、こうした競技運営権の混乱がある。
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